第35章
その頃呪い魔法のダイアリーの中の世界を彷徨ったままのターシャは、ザマンサとハンクス親子が自分の事を探しにこちらの世界に飛び込んできたことなど知りもしませんでした。
ターシャは魔法使いのお祖母様がこのダイアリーの持ち主であることを知らされた事で、もしかしたらダイアリーからの脱出する方法を知っているだろうと聞き出すことにしましたーーーー
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ターシャ: お祖母様、この呪い魔法のダイアリーから抜け出す方法を知っていますか?
お祖母様: あら、ターシャちゃん。君もとうとうそのダイアリーに巻き込まれてしまったのね。
まあ、心配しないで、方法はあるわよ。
ターシャ: 本当ですか?どうすれば脱出できるのでしょう?
お祖母様: まず、ダイアリーの中での冒険を楽しむこと。その世界の秘密を解き明かし、魔法を理解することが大切なの。
そして、その世界で出会う仲間たちと協力すること。魔法は力だけでなく、絆と知恵も必要なのよ。
ターシャ: そうなんですね。でも、ダイアリーの中でザマンサとハンクス親子が私を探しているんです。彼らにも何かヒントはありますか?
お祖母様: ああ、ザマンサとハンクスね。彼らにも協力してもらうことが大切よ。彼らがダイアリーに入ってきた理由を聞き出して、共に謎を解いていく必要があるのよ。
ターシャ: 分かりました。仲間たちと協力して、謎を解き明かしていくんですね。でも、どうやってダイアリーを抜け出すんでしょう?
お祖母様: それはね、ダイアリーの最後のページに隠された特別な呪文を唱えること。
でもその呪文は古代文字で綴られております。これを習得するためには貴方も呪い魔法の術を身に着けなければなりません…
さて、今日から貴方の新たな旅が始まります。
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この日からターシャはお祖母様から貰った地図をもとに船長ヒッポ君と、再開したザマンサ親子と共にミケロッティ島から船出して航海を始めたのだった。
一行が此処セルリアン諸島の島々を航海することで、呪い魔法のダイアリーの謎解きの旅は始まったのでしたーーーー
ターシャは魔法使いのお祖母様の言葉を何度も回想しました。
お祖母様: その呪文は古代文字で綴られております。
これを習得するためには貴方も呪い魔法の術を身に着けなければなりません…
さて、今日から貴方の新たな旅が始まるのです、ターシャ。
この地図を頼りに、セルリアン諸島を巡る冒険が始まるの。
まずはミケロッティ島を出発し、風と波に導かれて進んでいくのよ。
ターシャ: どうやって古代文字の呪文を学ぶんですか?
お祖母様: それはセルリアン諸島の中でも特別な場所に古代の魔法学校があるわ。
そこで賢者たちに導かれながら、呪文を習得するのよ〜〜〜〜
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船長ヒッポ君: それじゃあ、出発だ!風待ちの良い方角へ進もうじゃないか。
ザマンサ: ねぇターシャ、私達も一緒に冒険しましょう!
きっと新しい世界には私達にとって何か素晴らしい出来事が待っているはずだから。
ターシャ: ええ、みんなと一緒ならきっと成功できるわね。冒険の船、進め!
すると大海原の海面から何処からともなく現れたイルカの大群が行く手を阻むや、ある大陸の方へとこの大型帆船を誘導するようなフォーメーションを取り始める……
船長ヒッポ君: なっ、なんだこれは!イルカの大群だ。
これは一体……どこへ向かってるんだろうか?
お祖母様: あら、イルカちゃんたちはこの先にある大陸への航路を教えてくれているみたいね。いいから船をその方向に進めましょ!
ザマンサ: 大陸?それって新しい冒険の可能性が広がるってことだわね。アタシ何だかワクワクしてきちゃう!
ターシャ: でも、どんな大陸なんでしょう?
お祖母様: その大陸には確か魔法の森や賢者の村が広がっていると言う噂がされているの。
きっと我々の望む新たな仲間や知識が待っていることでしょう。
船長ヒッポ君: ではイルカの案内通りに進むよ。
風を感じながら新たな大陸へ冒険の船出だ!
イルカちゃん: キュルッキューッ!
暫くすると大海原の海の底から真っ黒い物体が水面に浮かび上がり始めるや、それは途轍もなく巨大なイカのようであった……
遂に大きなクラーケンが現れるや、先程まで我々を誘導するイルカちゃんの大群たちは散り散りとなってゆく〜〜〜〜
静まり返った大海原の不気味さは、クラーケンがこの大型帆船を襲い始めそうな気配さえ一行には感じられた。
船長ヒッポ君: な、なんなんだよ、今度はクラーケンかよ!
イルカちゃんたちは散り散りになってしまったな。
ザマンサ: あれは巨大なクラーケンだわよ!
ちょ、ちょっと、どうすれば逃れられるのよぅ……
お祖母様: クラーケンとの戦いは難しそうだわね。
でもね、実を云うと、私たちの船にも魔法の力が込められているの。
ターシャや、ほらあの時の、船魔法を使ってみなさい。
ターシャ: でも、私まだ憶えたてでぎこちないってゆうかぁ~、わ、わかりました!
ターシャは船の周りに手をかざし始めるや、何だか聞き慣れない呪文のような魔法の言葉を唱えるのでしたーーーー
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すると船が鮮やかな光に包まれ始めるや、急に潮の流れが変わり始めます。
船長ヒッポ君: おおぅ、これは……なんぞわや〜っ!
お祖母様: 船に宿る魔法がバリアとなって、クラーケンを寄せ付けなくしてくれているのよ。
しかし、これは一時的なもの。
今のうちに急いで逃げなくっては!
ザマンサ: さぁみんな、逃げる準備をして!
クラーケンがまた襲ってくるからっ!
クラーケンは轟音とともに海面から姿を現すと、再び船に向かって迫り寄る。
ヒッポ君がモールス信号で助けを呼び続けると、暫くして、やはりこちらの世界に戻って来た人魚のケセラが何処からともなく現れた。
ケセラ: ヒッポ君、一体どうしたの?
船長ヒッポ君: クラーケンが現れて船を襲ってきたんだ。助けてくれ!
ケセラ: 大丈夫、私が頼んでみせるわ。みんな、クラーケンを引き付ける準備をして!
皆にそう告げるや、ケセラは舞い踊りながら美しい歌声でクラーケンを引き寄せ始める。
するとウットリしたような目つきに変わったクラーケンが、ケセラに引き寄せられながら海の底へと消えていくのだった……
ザマンサ: すんごいわねっ、ケセラちゃんたら!あんがとねぇ~っ!
ケセラ: フフッ、どういたしまして。
ヒッポ君、これで無事に航海を再開する準備はできたかしらね?
船長ヒッポ君: ああ、ありがとよっ、ケセラ。さあ皆んな、航海を再開しようゼ!
大型帆船が再び航路を進み始めと、遠巻きに見ていたのか、イルカちゃんの大群が戻ってくるではありませんか!
ターシャ: イルカちゃんたちも戻ってきたわ。ありがとう、ケセラさん。
ケセラ: どういたしましてっ。みんな、遥か彼方のガンダル大陸へ進みましょう!
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一行は途中のミリオネア島で一泊することを決めると、この島の酋長に扮したジュズッピが今は遅しと一行を待ち構えていたのだった〜〜〜〜
この島一番の繁華街にあるバルに到着すると、ジュズッピは一行に御馳走を振る舞うのだった。
ジュズッピ: 皆さん、今夜は私の手料理でおもてなしいたしますよ。どうぞ召し上がってください。
酋長扮したジュズッピが舞台のバルで美味しい海鮮料理を振る舞う。
船長ヒッポ君: おお、これは美味しい!ありがとう、酋長!
皆が料理を楽しむうちに、何故か眠りが押し寄せるのだったーーーー
ターシャ: なんだかアタシ眠くなってきちゃったわ。
一行は次第に眠りに落ちてゆく〜〜〜〜
船で休んでいたザマンサ親子が、皆の様子がおかしいことに気づくーーーー
ザマンサ: ハンクス、目を覚まして。何か変なことが起きているようだわ。
ハンクス: えっ、どうしたの? 船上に悪戯っぽい笑い声が聞こえるぞ、もしや〜〜〜〜
ザマンサ: 聞こえるでしょう、あの笑い声。何か聞き憶えない?
そうよ、間違いないわ、アレは祈祷師ジュズッピの意地悪そうな笑い声よ!
一体どうやってこっちの世界に……
それにあの様子だとまた何か悪さを企んでいるような気がするわ。
ザマンサたちは慎重に船内を見回すと、ジュズッピが船の操舵室で何やら出港する準備をして居るではないか!
ハンクスはバルに居る一行を連れに駆け出してゆくーーーー
ハンクス: おういどうしたんだい、みんなっ、しっかり目を覚ましてっ!
また悪党のジュズッピが何かやっているようなんだよ!
一行はぼんやりと目を覚まし、トボトボと船へと向かう。
すると、なんとジュズッピが勝手に手にした大型帆船の舵を握っているではないかっ!
船長ヒッポ君: お前さんは一体なんてこった、ジュズッピなのか?さては我々を裏切ったのか?
ターシャ: あ〜あ、よく寝た…ていうか、どうやらこの美味しい海鮮料理には眠り薬が仕込まれていたようね。 ジュズッピってひどい人ね!
ザマンサがジュズッピを捕まえようとする。
ザマンサ: みんな、逃がさないでっ!
裏切りは許さないわよっ!
アタフタと慌てるジュズッピはザマンサの迫力に驚き逃げ出す。
そして翌朝まで船内を舞台にした追いかけっこは繰り広げられるのでしたーーーー
///to be continued!!!




