第33章
母メチル女王達までもがこのダイアリーの中に入り込んで来たことなど知る由もないターシャは、ヒッポ君と魔法使いのお祖母様と共に今日も大型帆船でセルリアンアイランド周辺をクルージングと決め込んで楽しんでいました。
「おいターシャ、ほら竿の先を見ろよ、引いてるぞ!」
「え、何?ど、どうしたら良いのよぅ……」
「よし、じゃ今度は俺に任せろっ!む、ググッ、中々の引きだぞ、いよいよ大物のお出ましか!」
竿の糸を必死で手繰り寄せるヒッポ君、網を用意しすくう準備をターシャが整えたまさにその瞬間、二人の眼の前に大きなミナミマグロがジャンプしたではありませんか!
ーーー☆☆ー☆
ターシャとヒッポ君は、力を合わせてカジキマグロとの壮絶な戦いを繰り広げました。
糸を引き寄せ、船の上で激しい引っ張り合いが始まりました。
「頑張れ、ヒッポ君!」
ターシャが叫びながら、彼女の指示に従って、ヒッポ君は網を巧みに操りました。
すると、糸を引き寄せる音が高まり、水面から巨大なカジキマグロが飛び出しました!
船上に大きな飛沫を残して跳ねるカジキマグロの姿は、まるで宙を舞う銀色の一片のようでした。
「すごい!これは大物だ!」
ヒッポ君が興奮しながら糸を引き続けます。
ターシャは魔法使いのお祖母様に助けを求め、彼女は素早く船上に駆け寄りました。
「みんな、手伝うわよ!」
お祖母様が言うと、魔法の力を使い船を安定させながら、大物との戦いに協力しました。
やがてヒッポ君の巧みな操作とターシャの指示のもと、カジキマグロは網に捕らえられました。
みんなは大喜びでその大物を見つめ、お祖母様は得意げに微笑みながら料理の準備を始めました。
「この大物のカジキマグロ、美味しそうだね!今日は魔法使いのお祖母様の特別料理を堪能しよう!」
ターシャが笑顔で皆に声をかけます。
そして彼らは魔法を使ったお祖母様の手料理を堪能しながら、大漁の喜びに包まれたのでした。
ーー☆ー☆☆ー
早速魔法使いのお祖母様は、船上の厨房で新鮮なカジキマグロを丁寧に料理していました。
船の揺れを利用し、魔法の力で包丁を操り、優雅に魚を切り分けます。
彼女の手つきは一見静かで穏やかですが、その背後には魔法の知識と熟練した技術が息づいています。
カジキマグロの身を細かく切り分け、新鮮な香りが船上に広がります。
「ターシャ、ヒッポ君、見てみなさい!」
お祖母様が船の中央に配置した魔法の調理台の上に、色鮮やかな盛り付けが完成しました。
そこには、新鮮なカジキマグロの刺身、炙り、そして特製のマリネが並んでいます。
彩り鮮やかな盛り付けには、お祖母様の独自の魔法が込められており、それぞれの料理が異なる魅力を放っています。
ターシャとヒッポ君は感嘆の声を上げながら、興奮しながらその料理を待ちわびています。
「さあ、召し上がれ!」
お祖母様が微笑みながら、彼らに料理を提供します。
一口食べると、口の中で鮮やかな味わいが広がり、船上に幸せな笑い声が響き渡ります。
彼らはお祖母様の魔法で作られた料理を心ゆくまで楽しみ、大漁の喜びに包まれたのでした。
お祖母様: どうかしら、今日の料理はこの新鮮なカジキマグロを使って、特別な料理をご用意しましたわ。
では料理の説明に入りましょう。
まずは、こちらの刺身です。
カジキマグロの身は厚めに切りましたわ。身の甘さと、ほんのりとした海の香りをお楽しみください。
ターシャ: お祖母様、見てください!こんなに美しい色合いですね。
お祖母様: そうですわ、この鮮やかな赤色は新鮮なカジキマグロの証ですわ。次に、こちらは炙り。
カジキマグロの表面を軽く焼きましたわ。外は香ばしく、中はふんわりとした食感が楽しめますわ。
ヒッポ君: おお、その焼き目が本当に良いですね!
お祖母様: 最後に、こちらは私の特製のマリネですわ。カジキマグロをさっとマリネし、新鮮な野菜と共に漬け込んでいます。
酸味と爽やかな風味が、カジキマグロの旨みを引き立てますわ。
ターシャ: お祖母様、どの料理も美味しそうです!
お祖母様: さあ説明はこのくらいにして、ではゆっくりと召し上がってくださいませ。
新鮮なカジキマグロの美味しさを存分にお楽しみくださいませ。
///to be continued!!!☆☆☆




