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第28章

祈祷師ジュズッピがダイアリーが封印された事を知ると、皆に黙って勝手にダイアリーから抜け出すための呪文を呟き始める。







するとこちらのダイアリーの世界の出口が突如として現れるのであった!







その真っ白に光り輝く扉を恐る恐る開いてゆくジュズッピは、どうやら遂に元の世界の洞窟に戻ってきたのだった。







目の前には2冊の呪い魔法のダイアリーが置かれているのだが、何とその2冊とも鍵が掛けられてあったーーーー










ーーー☆☆☆ー



ジュズッピは真っ白に光り輝く扉を開けて洞窟の外へ戻ると、目の前にはピロシキ島の風景が広がっていた。








 しかし、彼を待ち受けていたのは2冊の鍵の掛かってしまった呪いのダイアリーだった。







 ジュズッピはこの状況を不思議に思いながらも決意を固めてダイアリーを手に取ったのだった。






 鍵が掛かっていることに戸惑いながらも、この謎を解き明かさなければならないと、ダイアリーの中のメンバー達の為にも責任を感じていた。 






 さてと、鍵の在り処はどこだろうか…






 ジュズッピは考えながら、再び彼の故郷でもあるピロシキ島へ向かうことを決意する。







 彼は島を探索し、過去の記憶をたどりながら、鍵の手がかりを見つけるために歩き回った。







 彼の捜査は島のさまざまな場所を巡り、島民に聞き取りしながら進んでいった。







 ジュズッピはこの島に伝わるダイアリーに関する昔の伝説や物語をも耳にしながら、もしやそれが鍵の謎に関連しているのではないかとも考え始めた。








 島の神秘的な場所を訪れ、自然の力に導かれるようにして彼は鍵の手がかりを見つけ出すことができるだろうか…?








 ジュズッピはようやくピロシキ島の情報をかき集めるため、古風で居心地の良さそうなホテルに宿泊することにした。







 すると、ホテルの主人から島の人々が口をそろえて語るアーサーという人物についての興味深い情報を得た。







 アーサーはこの島で非常に人気があり、バルによく家族と訪れているようでした。






 そこでジュズッピはバルに行くと、そこで彼は魅力的な外見とともに、謎めいた雰囲気を持って居るのでした。







ターシャは興味津々でそのバルを訪れたことで、離れた席に見つけたアーサーとの接点を何とか探ろうとし始める。







 バルの華やかな雰囲気が漂っており、アーサーがバーテンダーと話しているのを見つけた。







「こんにちは、貴方がアーサーさんですか?


 私はこの島で祈祷師をしておりますジュズッピと申します。ちょっとお話したいことがあるのですが…」







 アーサーは笑顔で返事をしながらも、どこか唐突に話しかける彼に警戒心を感じさせる様子だった。






 「どうかしましたか?私はあなたが持っていた鍵のことを知りたいんです。なぜあなたがダイアリーを持ち去ったのか、その理由を教えてください。」







 アーサーの表情が一瞬変わり、驚きの色が浮かんだ。何故コイツはダイアリーの鍵の事を……と。







 しかし彼は何も言わず、黙ってジュズッピを見つめたままだった。







 果たしてアーサーは鍵とダイアリーに関する真実を話してくれるのだろうかーーーー








ー☆☆ーー☆ー




ジュズッピはバルの中でアーサーとのやりとりに戸惑いを覚えながらも、懸命に彼に向かって語りかけた。







「アーサーさん、私はダイアリーの持ち主であるターシャからそれを取り戻すために来たのです。


 そのダイアリーには強力な呪いがかけられていることを貴方は知っていますね。


 そして安全のために鍵をかけて封印したのですね?」







 アーサーは深いため息をつきながら、言葉を選んで説明を始めた。








 「申し訳ありません、私はダイアリーを持ち帰ることを試みたが、その呪いが危険だと知ってしまいました。


 鍵をかけて封印したのは、誰かが再び呪いを解き放つことを防ぐためでした。


 でもダイアリーの中身は元々王女の記載したものでしたから、何故このような呪い魔法がかけられてしまったのかは解明できていませんが。」









 アーサーは深い悩みを抱えながらも、祈祷師ジュズッピの沸々と湧き上がるオーラのような熱意に、ただならぬ雰囲気感じ取っていた。







「この鍵は、王女にダイアリーを返すために必要なものです。


 私は彼女に危害を加えたくはありません。


 でも、鍵の場所は今は私しか知らないのです。」







 ターシャは理解を示しつつも、ダイアリーの危険性を心配していた。







「私は王女の身代わりとしてダイアリーを封印してきました。


 このことに関して私たちは協力しなければなりませんね。


 ダイアリーが誰かに解放されれば、今以上に大変なことになるかもしれません。


 早速私たち二人で解決策を見つけ出しましょう。」








 二人は力を合わせて、ダイアリーが持つ危険な力を封じる方法を模索し始めることをアーサーは熱く語っていた。






 しかしアーサーの話にまるで響かないジュズッピは、アーサーが退席したすきに、椅子にかかっている彼のブレザーのポケットからまんまと鍵を盗もうとしていた。







 その行為は一部始終見ていたバーテンダーの告げ口ですっかりバレてしまい、彼はメチル王女と彼女の旧友ザマンサの所に連れられることとなった。







 彼女らはジュズッピを叱責しながら、彼が鍵を盗んだ理由を問いただした。







「貴方はなぜ、ダイアリーの鍵を盗もうとしたのですか?」







 メチル王女が冷静な声で尋ねた。







ジュズッピは恐る恐る口を開き、言葉を詰まらせながらも、自分の行動を説明し始めた。







「私は…私はダイアリーの力を封じるために、鍵を持ち去ろうと思っていました。


 でも、申し訳ありません、今思えば私の行動は全て誤りでした……」







 ザマンサは驚きと怒りを隠しきれず、厳しい口調で続けた。







「アンタは一体何を考えていたの?


 ウチの娘のターシャ達がダイアリーの中の世界に閉じ込められていることを知っていながら、自分だけ脱出してきたというの?」







 ジュズッピは驚きを隠せない表情を浮かべながらも、その事実を認めざるを得なかった。







 メチル王女のこっぴどい尋問で、遂に彼はターシャ達がダイアリーの中に閉じ込められた経緯を全て告白した。








「私はバルで彼らと会話を交わし、彼らの目的を知りました。


 申し訳ありません、私は今手元にその鍵を持っています。


 でも私はその鍵を貴方のために手放す用意があります。


ですのでどうか、お助けください。」








 メチル王女とザマンサは深い悩みを抱えながらも、アーサーとジュズッピの協力を受け入れ、ダイアリーの中に閉じ込められた仲間たちを助けるための計画を練り始めるのでしたーーーー








 しかし根っからの悪役令嬢であるベルリーナは、今まで面倒をかけ続けた妹ターシャが閉じ込められたままのほうが、自分にとって好都合であり厄介払いだと、正直思うのだった。








 そして何とかジュズッピの隙を見て、彼のポケットから呪い魔法のダイアリーの鍵をすり替える作戦をこそくにも練り始めたのでしたっ!ーーーー











///to be continued!!!☆☆☆








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