表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/94

第24章

 クジラに囲まれたメチル女王達の乗るザマンサの帆船を果たしてアーサー達は助ける事ができるのだろうか?







 そしてターシャ達の追跡は続いてゆく〜〜〜








ーー☆☆☆ーー




メチル女王は咄嗟にペテリウス国王が叫ぶ言葉を理解できなかった。








 まさかウチの息子のアーサーが娘のベルリーナとこのクジラたちに囲まれて大波を受けて転覆寸前の帆船を助けに来ることなど微塵も考えては居なかったのだから……







 クジラの大群を掻き分ける大型帆船はオレガド王国の紋章を掲げ靡かせながら颯爽とザマンサの帆船に尚も近づいた。







 イケメンのアーサーとハンクス、そしてベルリーナの勇姿が霞んだ海原の中から今やハッキリと浮かび上がる。








 船長ザマンサも、息子ハンクスがまさかこの状況下において我々を助けに来ようとは夢にも思わなかったのだから!











ーーーー☆☆☆




 メチル女王の末娘ターシャが持ち去った「呪い魔法のダイアリー」を取り戻すため、ザマンサ、ペテリウス国王、そしてアーサー率いるオレガド国王の帆船はセルリアンアイランドを後にした。








クジラの大群に阻まれた彼らの追跡は難航し、帆船が大波に揺られていたところに、オレガド国王の大型帆船が姿を現した。







 アーサーとハンクス、そしてベルリーナの勇敢な行動によって、ザマンサの帆船は一時的に安定を取り戻した。







「ありがとう、アーサー! そしてベルリーナ、ハンクス、君たちの勇気に感謝するよ!」








 ザマンサ船長は喜びの声を上げた。






 オレガド国王の船は激しい波を乗り越え、再びセルリアン諸島の先を目指して航海を続けた。







 ターシャが持ち去った「呪い魔法のダイアリー」を取り戻すため、彼らは困難に立ち向かいながらも、帆船を進めていった。







 その途中、アーサーは船上でザマンサとペテリウス国王と共に、次なる行動を練り始めた。








「セルリアン諸島のどこかの島に到着したら、ターシャが向かったであろう方角を探し出す方法について貴方がたは何かしら考えているのですか?


 きっと「呪い魔法のダイアリー」のヒントがそこにあるのかもしれないですよねぇ。」








彼らの冒険はセルリアン海峡を越え、未知の航海を待ち受けていた。






 カロリナ諸島に向かったヒッポ君を船長としたターシャの帆船では、侍女ミッチが偶然にも「呪い魔法のダイアリー」の古い書式で書かれていた文章の解読から、何と呪文に気が付かず、どうやら解き明かしてしまったようなのだーーーー






「ああ……アタシったら何をしてしまったのかしらぁ〜っ!」






 ミッチは恐れを露わにした表情で叫んだ。






すると、海風が変わり、船は静かな海に浮かびながら、怪しげな霧に包まれ始める。






 ダイアリーの古代の呪文が船を取り巻く環境を一変させたようだ。






 ヒッポ君は恐る恐る舵を取り、船を安定させるために全力を尽くしたのだったが、船は魔法の力によって制御不能になりつつあった。







「このままではーーーー船は沈んでしまうわ!」







 ターシャは慌てて叫びながら、他の乗組員と共に船の安全を守るために奮闘し始めた。






 一方、ミッチは恐れおののきながらも、何とか呪文を元に戻す方法を探していた。







「この魔法を解く手がかりは…!」







 彼女は焦りを感じながらも、ダイアリーのページを素早くめくりながら深く考え込んむ〜〜〜










ー☆☆☆ーーー





 ヒッポ君とターシャは船内で他のダイアリーの呪文のヒントが無いかと、何とか魔法の解呪の手がかりを見つけようとしていた。







「ダイアリーの他のページに何か手がかりがあるかもしれないよ!」








 ヒッポ君は船内を捜索しながらミッチに声をかける。











☆ーー☆ー☆ー



 やがて時が過ぎる中、ミッチはダイアリーの決め手と成りそうなページを発見し、古代の言葉で綴られた別の呪文を見つけ出す。






「そう、きっとこれかもしれません……」








 彼女は急いで古い書式の呪文のような文章を唱え始める。








すると……大海原の霧がすっかり消え去り、船も安定し始めた。







 空は晴れ渡り、カモメが飛ぶ穏やかないつもの海へと戻った。







 恐怖におののいていた乗組員たちもミッチに感謝し、船は再び安全な航海を続けることができた。







 ザマンサとメチル女王の帆船も、ターシャの行く先を探すために新たな手がかりを求めながら、航海を続けてゆくーーーー









ーー☆☆ー☆ー



侍女ミッチは、ターシャの持つ「呪い魔法のダイアリーNo.0666」のページに新たに現れた情報に目を通していた。






 その中には、メチル女王の前妻であり、ターシャの母親である人物についての悲しい過去が記されていた。







「皆さん、このダイアリーに書かれていることは…」







 ミッチは涙ながらに言葉を詰まらせ、船内のターシャに向かって話し始めた。







 彼女は落ち着きを取り戻しつつも、悲しみを抱えた表情で続けた。







「ターシャの母、メチル女王の前妻は…彼女は国を守るために尽力し、その命を犠牲にしたのです。


 戦禍の中、敵によって命を奪われたというのが真実です。彼女はターシャを産んですぐにこの世を去りました。」






 それを聞いていたヒッポ君は日焼けした顔に驚きと同情の表情を浮かべながらミッチの話を聞いていた。







ミッチは続ける。





「彼女は自らの命を犠牲にしてまで、国を守ろうとしました。


 ターシャは母の偉大さを知るべきです。このダイアリーは、彼女の母が後世に伝えたかった何かを伝えようとしているのかもしれません。」






 こっそりそれを聞く船内のクルーたちも静かになり、仲間たちはターシャの母親についての悲しい過去を思いやった。









「ターシャが持つこのダイアリーには、母親の遺したメッセージや手がかりが隠されているのかもしれません。


 これからも協力して、ターシャの母の意志を守り抜きましょう」









 と、ミッチは決意を込めて仲間たちに呼びかけた。










ーー☆☆ーー☆



 ターシャは侍女ミッチの語った母親の過去に深い感銘を受け、次なる旅路を船長のイケメン・ヒッポ君に指示した。







「ヒッポ君、次の目的地はピロシキ島です。私たちをそこに案内してくださいな。」







 ターシャは穏やかな声でヒッポ君に頼んだ。






 ヒッポ君は舵を取り、風に乗って船をピロシキ島に向けて進めていった。







 彼の航海術により、海を横断してやがてピロシキ島に到着した。







「こちらがピロシキ島ですっ!」






 ヒッポ君は何故か喜びを込めて皆に告げた。







 やがて島に上陸した一行は、ヒッポ君の紹介で島の一番美味しいと評判のバルに向かった。







 そこは新鮮な海の幸や地元の特産品が味わえる場所だった。







「ええ〜、こちらが島一番のバルです。ぜひこの店のグルメをご賞味くださいっ!」








 ヒッポ君は誇らしげに案内した。









ーー☆☆ー☆ー





 一行はバルで美味しいグルメを堪能し、地元の料理や海の幸を存分に楽しんだ。







 ターシャや仲間たちは笑顔で、美味しい食事を共有しながら島の風景を楽しんでいた。







「ねぇヒッポ君、本当に素晴らしいバルを教えてくれてありがと!」






 ターシャは感謝の言葉を述べた。






「皆さん、この美味しい料理は本当に最高ですね!」 






 珍しくいつも冷静な侍女ミッチが歓声を上げた。






 皆がバルでのひとときを楽しんだ後、一行は新たな航海に備え、眠りに就くため船に戻ったーーーー








 ピロシキ島でのグルメ体験は、彼らの冒険に新たなエネルギーを与え、次なる目的地を目指す力を与えてくれた。











☆ー☆ー☆ーー




ザマンサ船長の到着が迫ることすら知るすべもなく幸せ絶好調な酔いつぶれたターシャと仲間たちは、翌日も出向すること無くピロシキ島の美味しいバルで楽しい時間を過ごしていたーーーー








 彼らはお酒を飲み、笑い合いながらバルのメニューを詳しく見ていた。






「さて、今宵は何を注文しようかしら?」







 ターシャは笑顔で仲間たちに尋ねた。






「この島の特産品や海の幸が美味しいみたいだよ。何かオススメの料理はあるかしら?」







 別の席ではターシャが此処に居ることも知らない到着したばかりのベルリーナがメニューを覗き込んで興味津々に尋ねた。







「ここのシーフード料理は絶品だと聞いたことがあるぞ。それとね、この島の特製パイも評判だよ!」





 



 相変わらずイケメンのザマンサ息子ハンクスがメニューを指差しながら教えた。








 一行はバルのスタッフを捕まえてオススメの料理やお酒をタップリと注文し始めた。








 海の幸をふんだんに使ったシーフード料理や、新鮮な地元の食材を使った料理をテーブルに並べた。もちろんお勘定はペテリウス国王の付けで!








「これは……スンゴク美味しそうだ!」







 アーサーが興奮気味に指をさしながら笑った。






 さらに特製パイや島の風味豊かな料理、地元で造られたお酒やジュースなども頼み、テーブルが美味しい香りで満たされた。






 アーサー一行は料理を堪能しながら、バルのお客さんたちにもおすそ分けするような気さくな振る舞いを見せた。







 彼らの楽しい笑い声と美味しい料理の香りがバルに広がり、場を盛り上げた。








「さすがこの島、料理もお酒も最高だね!」







 ペテリウス国王が満足そうに笑みを浮かべた。






 時が経ち、ザマンサ船長も無事バルに到着し、アーサー達と合流した。







 彼らは楽しいひとときを過ごした後、次なる冒険の準備を始めた。









ー☆ー☆☆ーー





 アーサー達の盛り上がりも露知らず、こちらの席では相変わらずターシャ達が酔いつぶれながら美味しい料理やお酒を楽しんで、バルのお客さんたちと楽しい時間を共有するのだったーーーー







夜分遅く突然バルの扉が音もなく静かに開くや、かつてヒッポ君達がセルリアンアイランドでお世話になった、あの海岸から上がってきた謎めいたマーメイドのような少女、ケセラが現れた。







 これにはクルーたち一同も彼女の姿に驚き、呆然としていた。







「ケセラ?」







 見つけたターシャが驚きながらも呼びかける。







 ケセラは神秘的な微笑を浮かべながら、一同に話しかけた。







「私はこの島の海の事を熟知している、そう、言うなればカロリナ諸島の守り神ケセラで御座いますぅ。


 そこで貴方がたに一つだけご忠告がありますので。


 というのも、新たなる「呪い魔法のダイアリー」がこの島にも隠されているのです。それを見つけるためには、私の導きがきっと必要になるかと……」








 一同はケセラの思いがけぬ言葉に驚きと期待を抱きながらも尚も、興味津々にケセラの話を聞きいっていた。







「この島には秘密の洞窟があります。ダイアリーはそこに隠されています。


 しかし、洞窟への道は危険で、私の力がきっと必要になるでしょう!」









 ケセラは神秘的な言葉をこのバルの雰囲気そっちのけで述べているーーーー







ターシャや仲間たちは突然の話に興味津々で、早速、新たな冒険の準備を計画し始める。










ーー☆ーー☆☆




 翌日は、ケセラの導きを受けてヒッポ君一行は、彼方に鎮座する丘の裾野の洞窟へと向かうため、準備を整え始める。







 バルの近くにある宿を出た一行は、ケセラと共にあの丘の裾野へと向かい、彼女の導きに従って洞窟へと足を踏み入れていったーーーー







 洞窟の中は暗く、謎めいた雰囲気に包まれている。






 人魚的なコスチュームのケセラの光る鱗が進む方向を照らし、一行は探検を始めた。







 やがて洞窟の奥深くで古代の「呪い魔法のダイアリー」と思しき日記帳が発見された。






 ヒッポ君一同は喜びに満ちた声を上げ、ダイアリーを手に取った。







「こ、これが、新たなるダイアリーなのかっ!」








 ヒッポ君が興奮気味に叫んだ。






 ケセラは微笑みながら、ダイアリーが見つかったことを祝福し、彼らの冒険に祝福を送った。







 そんなケセラの思惑も知らぬ一行は洞窟から出るや、ケセラに感謝の意を伝えながら、新たなダイアリーのもたらす謎の魔力にも挑む準備を始めようとしていた〜〜〜〜












///to be continued!!!☆☆☆









評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ