第21章
アウリング王国のペテリウス国王が示した新たなる決断のことも知らずに、いざカロリナアイランドの島々を巡るクルージングを楽しむターシャたちであった。
そろそろ今夜の宿を探す頃に差し掛かった。この周辺の諸国に顔利きのイケメン・ヒッポ君。
相変わらず真っ黒に日焼けした両腕で船のクルーたちと共に、夕日に輝く水面のオールを漕ぎ勧めていた。
ターシャが傍らの侍女ミッチに話しかける。
「まあなんて素敵な眺めなんでしょう。
見てミッチ、あの島は皆んな真っ白な建物ばかりで素敵ね!
ほら、夕陽に照らされてサーモン・ピンクに染まっているわ。」
ターシャの呼びかけでふと我に帰る侍女ミッチ。
そう、彼女は船酔いしそうになりながらもあの「呪い魔法のダイアリー」の解読に集中していたのだった……
そしてターシャに呟いた。
「そうね、今日のお宿はあの島が宜しいかと…このダイアリーにも、貴女にとって何か素敵な出来事が舞い込む予感が記されておりました。
もしもあの島がセルリアンアイランドだったら間違いないみたい。」
するとオールをあの島へと向けてゆくヒッポ君が大声で叫んだ!
「いざ、セルリアンアイランドを目指すぞーっ!」
そう、3人を操るようなダイアリーの魔物に、既に彼等の運命は飲み込まれてゆくのだった〜〜〜〜
ーーー☆☆ー☆
バルに入ると、煌びやかな飾りが壁に掲げられ、静かな雰囲気が漂っていた。
ターシャ、ミッチ、そして日焼けしたイケメン・ヒッポ君は、誰もいないテーブルに座り、少し疲れた様子でした。
「ねえ、ここってなんか静かだよね。でも雰囲気はいいし、まったりしているのも悪くないわ。」
するとターシャが微笑むと、ヒッポ君はノリノリで演奏する音楽を聴き始めました。
「みんな、何か飲む?私、サングリアが飲みたいな。」
ミッチが言いながら、バーテンダーに注文をしました。
すると、次の瞬間、音楽がリズミカルに変わり、フラメンコのリズムが響き始めました。
ヒッポ君が誘うように手招きし、3人は少しずつリズムに合わせて踊り始めました。
彼らは初めは緊張していましたが、やがて音楽に身を委ね、笑顔で足を踏み鳴らしながら踊り出しました。
ターシャのドレスが優雅に揺れ、ミッチのステップもリズムに合わせて軽やかに舞い、ヒッポ君は大胆にステップを踏んでいました。
周囲の客たちも彼らの踊りを見て拍手喝采し、バルは彼らの楽しい雰囲気に包まれていきました。
彼らは呪い魔法のダイアリーのことを一時忘れ、ただ楽しさに身を任せていました。
時間が経つにつれて、3人の笑顔はより輝きを増し、フラメンコのリズムに身を委ねながら、バルでの思い出を育んでいったのでした。
楽しい雰囲気とハッピーフラメンコを楽しむ3人の笑顔は、なんとなく時を超えているようでしたーーーー
ーー☆☆☆ーー
彼らは楽しいフラメンコの踊りの後、バルの食事メニューを注文しました。
テーブルにはサングリアや地元の魚介類が並び、3人は料理を囲んで幸せそうに会話しながら食事を楽しみました。
「ねえ、このシーフード、絶品だよね。このクラムチャウダー最高!」
ミッチが舌鼓を打ちながら話すと、ターシャも微笑んで頷きました。
その頃、ヒッポ君は少し考え込んでいるようでした。
彼は口を開こうとしたが、迷っているようで何度か口を閉じました。
そして、思い切って言葉を発しました。
「実は、この旅でずっと言いたかったことがあって…」
ヒッポ君が続けると、ターシャとミッチは興味津々の表情で彼を見つめました。
「僕、君たちの間に立ち入るつもりはないんだけど、ずっと気になっていて…」
ヒッポ君は困惑した表情を浮かべながら、自分の気持ちを伝えようとしていました。
すると、突然バルの扉が開き、魔法のダイアリーに関わる新たな謎めいた人物が現れたのです。
そのまるで海岸から上がって来たマーメイドのような少女の登場により、3人の関係は誰もが予想だにしない方向に進んでいくこととなろうとは……
ー☆☆ーーー☆
「失礼しますが、私は魔法のダイアリーに関する情報を持っています。私とあなたたちの間には重要なつながりがあるのです」
その人物が神秘的な微笑みを浮かべながら言うと、ヒッポ君は戸惑いながらも興味深そうにその人物を見つめていました。
新たな登場人物の言葉により、3人の運命はますます複雑に絡み合い、バルの中での出来事は予期せぬ展開を迎えることとなったのでした。
ーーー☆☆ー☆
ケセラという少女と出会った一行は、バルを後にし、彼女の父親がオーナーのビーチホテルに向かって歩いていました。
彼女は明るく純朴な笑顔で、長い黒髪を風になびかせながら一行を案内しました。
彼女の真っ白なワンピースには貝殻のネックレスが優雅に輝いていました。
ヒッポ君はなぜか彼女の周りで居心地が良く、彼女の明るさに引き込まれるようにしていました。
ケセラの父親のビーチホテルに到着すると、そこは美しい海を一望できる素晴らしい場所でした。
「こちらが私たちの宿です。父はちょうど外で船を整備しています」
ケセラが微笑みながら言いました。
ヒッポ君とケセラは、彼女の父親と一緒にビーチで時間を過ごし、海の波の音を聞きながらのんびりとした時間を過ごしました。
なぜかヒッポ君は彼女のペースに徐々に飲み込まれていくようでした。
「こちらの海は本当に美しいですね。私たちはこの海岸線に代々住んでいます。
あなた方の目的がどんなものであっても、私たちはお手伝いできることなら何でもしますよ。」
ケセラの父親が優しい声で言いました。
その時点でヒッポ君はなぜか心の中で何かが揺れ動いていました。
彼の気持ちには想像もできないような複雑さが生まれ、彼はケセラの魅力に引き寄せられるように感じていました。
彼らの旅は、まるで魔法のように彼らの運命を変えつつあり、ヒッポ君は自分が巻き込まれつつある三角関係に戸惑いながらも、新たな展開に興味を抱いていました。
☆ー☆☆ーーー
やがてケセラに案内されたプレミアムスイートルームにたどり着くと、やはり真っ白な広い室内の窓辺に揺れるレースのカーテンの様子が、今のヒッポ君には自分の気持ちに似ている気分にさせられていった。
窓辺の眼下に広がるブルーオーシャンの真っ暗闇が、時折流れるシューティングスターがメランコリックな3人の美女とのこの時間がどうかいつまでも止まらないようにと、思わず星に祈るのだったー☆ー☆ー☆ー
プレミアムスイートルームに足を踏み入れると、真っ白な広々とした室内が広がっていました。
窓辺には揺れるレースのカーテンが穏やかに舞い、そこから広がるブルーオーシャンの真っ暗な姿が、なぜかヒッポ君の心に重なるような気持ちを呼び起こしました。
窓辺からの眺めは美しく、時折流れるシューティングスターが闇の中を照らす様子は、このメランコリックな瞬間に不思議な希望をもたらしていました。
彼の心は深い思索に浸りながら、この美しい瞬間がいつまでも続くようにと、星に祈るような気持ちになっていたのでした。
「ヒッポ君、どうかしましたか?」
ケセラがやさしく彼に声をかけました。
ヒッポ君はふっと我に返り、微笑みながら
「いや、何でもないよ。この部屋が本当に素晴らしいんだ」
と答えました。
ケセラは微笑み返しながら、ヒッポ君の不思議な雰囲気を感じ取りましたが、彼の気持ちを尊重しながらも、彼を心から歓迎していました。
「もしも何かお手伝いできることがあれば、遠慮なく言ってくださいね」
ケセラは優しく言い、その言葉にヒッポ君は心から感謝しました。
その後、3人は窓辺に座り、ブルーオーシャンの眺めを楽しみながら、静かな時間を過ごしました。
星が流れる夜空の下で、彼らの間には何か特別な繋がりが生まれつつあり、この時を永遠に続けたいという願いが、静かに3人の心の中で芽生えていたのでした。
ーーー☆ー☆☆
夜が更けるにつれ、プレミアムスイートルームでは静かな空気が漂っていました。
窓辺のシューティングスターの美しい光景に包まれた中、3人は深い沈黙に包まれていました。
その静寂は予期せぬ展開を迎えることになりました。
ヒッポ君は内心で自分の気持ちに戸惑いながらも、なぜかケセラとの距離が縮まっていくような感覚に押し潰されていました。
彼はそれまでの自分の気持ちとの折り合いがつかず、困り果てていました。
その時、部屋のドアが軽く開き、以前バルで会ったケセラの父親が現れました。
彼は微笑みながら
「お二人にお声がけしたいことがあります」
と言いました。
驚いた3人は彼の話を聞きながら、予期せぬ展開に戸惑いながらも彼の話を聞き入りました。
「私の娘、ケセラは以前からあなたたちに興味を持っていたようです。彼女は特別な何かを感じていると言っていました。」
ケセラの父親は言いました。
この予期せぬ告白に、ヒッポ君はますます困惑し、自分の感情と向き合うことがますます難しくなっていました。
彼は心の中で葛藤しこの複雑な状況に対処する方法を見つけようと奮闘していました。
☆ーー☆☆ーー
あくる朝、海辺のテラス席で遅めのモーニングを済ませたヒッポ君は、まだ昨夜の複雑な心境を引きずっている。
ー☆ー☆☆ーー
そんな折に近くの島に一際大きな外国船が寄港したとの噂をホールスタッフが話していた。
それはオレガド王国のザマンサの巨大帆船で、ザマンサとメチル女王、そして何故かアウリング王国のペテリウス国王が乗ってきたそうだ。
彼等の目的はミッチの持っている「呪い魔法のダイアリーNo.0666」なのだが、まだヒッポ君一行はこの事を知らない。
モーニングを済ませたヒッポ君は、昨夜の複雑な心境を引きずりながら、海辺のテラス席で静かに座っていました。
すると、近くの島に一際大きな外国船が寄港したとの噂をホールスタッフが話しているのを耳にしました。
「オレガド王国のザマンサの巨大帆船が寄港したとか。ザマンサとメチル女王、そして何故かアウリング王国のペテリウス国王が乗ってきたそうだよ」
ホールスタッフが興奮気味に話していました。 ヒッポ君はこの情報を知り、なぜか心がざわめいていました。
彼らの目的が「呪い魔法のダイアリーNo.0666」であることを知らないまま、ヒッポ君一行はまだこの事実に気付いていませんでした。
彼の心は不安定で、何か大きな出来事が訪れる予感がしました。
それでも彼は冷静になり、この事態に対処するために次なる行動を決意しようとしていました。
海辺のテラスで、遠くに寄港した巨大帆船の姿を見ながら、ヒッポ君はなんとか心の平穏を取り戻そうと努力していました。
そして、彼が次にとるべき新たな出来事に対する準備を始め、彼らの旅に今までにない新たな局面が訪れようとしていましたーーーー
///to be continued!!!☆☆☆




