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第17章

ターシャは動揺するメチルにダイアリーの内容について問いかける。







「お母様、それで、この間描かれていた、私達兄弟が岸壁から飛び込んでいる場面はまだ残っているのですか?私達達の未来像だと思うと心配で……」








メチルは先程までのアーサーが動揺している気持ちを察しないターシャを咎める。







「ターシャ、あなたちっともわかってないわね。さっきも言ったように、このダイアリーに書かれている内容はウチには全く関係ないものであります!アーサーの内容もウチのアーサーの事ではなくって、アッ!」






するとどうしたというのでしょう、メチルが話し終わるのも聞かずにターシャはダイアリーをメチルから強奪するや、部屋の外へと駆け出していったのだ!







そしてダンス大会の会場のホールに居るヒッポ君と侍女ミッチの所にたどり着くと、






「二人とも、付いてきて!」







と叫びミッチの手を引っ張る。状況も把握できないで動揺する二人はターシャの後を駆けてゆく。






長いレッドカーペットの廊下をひた走り、宮廷の正面玄関を飛び出すと、ロータリーに待機している四頭立て馬車に飛び乗るや、ターシャの指示でヒッポ君に手綱を任せる。







「ヒッポ君、カロリナアイランドに向かって!」







急かされるヒッポ君は満更嫌いでない状況に目を輝かせながらいざ出発するのであったーーーー







 急かされるヒッポ君は満更嫌いでない状況に目を輝かせながらいざ出発するのであった。







カロリナアイランドへ向かう馬車の中、ターシャは以前母親のメチル王女と冒険の予定を立てた会話を回想し始めました。












ー☆回想☆☆ーーー




「お母様、私たちがこの島に行かなければならない理由は何なのか教えて。このダイアリーが何を示しているのか、私に説明してください。」







メチルは深いため息をついて言いました。 






「ターシャ、この島には私たちの家族の過去に関わる秘密が隠されていると信じています。兄弟の事を綴ったダイアリーの内容の何か手がかりがあるのかもしれません。

 私たちの未来像を心配しているのもわかりますが、今現在の分岐点を知るためにも、私たちがこの謎を解かなければならないのですからーーーー」









ーー☆☆☆ーー





ヒッポ君は右へ左へと巧みなコーナリング裁きで馬車を操り、カロリナアイランドへ向かう道路をつき進んでいきます。






 これから始まる未知の冒険が待っている中、ターシャ、ヒッポ君、そして侍女ミッチは団結し、家族の秘密を明らかにするために進んでいくのでした。







そしてシリアルナンバー「0666」の呪いのダイアリーはターシャの手中に収まった。







 ヒッポ君駆る四頭立て馬車はオレガド王国の海岸線に沿いながら着岸した岸辺を見目指す。







 車内ではザマンサに魔性の女扱いされた侍女ミッチが、一心不乱にダイアリーを読み漁るターシャに向かって切り出す。







「しかしターシャ様、一体どうなさったというのです?せっかく出会えた王女様達と何かあなたが気を悪くされることでもあったのでしょうか?」




 黙々と読み込んでいたターシャが我に返る。





「そうなの、ヤッパリあの家族ダメね。お母様も嘘つきだし、ベルリーナ姉さんもお母様のご機嫌とりばっかり…

 だけど今回一番ガッカリしたのは私の大好きなアーサーお兄様が私をかばってくれなかったこと。しかしそれにしても……」





「え、どうなさったの?」





「それが……さっきこのダイアリーに書かれていた、アーサーお兄様と私が一緒になる文章が消えているの。


 そして以前私が見たことのある岸壁から家族で海に飛び込んだ場面もすっかり消えていて…


 そうなのよ、このダイアリーはまるで生き物のようにこれから巻き起こる未来予想図を変化させながら、今後の我々の運命を映し出すのよ。」






「でしたら、以前私に解読させた文面はまだ残っているの?」






「それがね、あのときの文章か判らないけど、このダイアリーの半分のページ迄に私に解読できない文字が占めてしまっているの。」






「え、それは増えているってことですか?」






「ええ。だからこれからは貴方にこのダイアリーを解読してもらうことになるから宜しくねっ!」













///to be continued!!!☆☆☆





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