O・F 霹靂の中の声
「アンナ!」
星巌桂は叫んだ。
夏の夕暮れに汗を垂れ流しながら息を切らしていた。
西宮高校の校門で、立ち去ろうとするアンナを引き留めようと叫んだ。
「……どうしたの? もう夏休みな――」
「――そんなの関係ない!」
茶化すように、誤魔化すように。
アンナが笑おうとしたのを遮り、桂は叫んだ。
「言いたいことは沢山ある。でも、それでも聞きたいのは一つだ」
「……」
次の台詞がわかってしまい、返事をするまでもないと沈黙で応える。
どう言おう。
正直に?
偽りを?
どうしよう。
と、アンナの動揺の途中で桂が言葉を放つ。
「行くのか?」
今まで見せたことのないような強く、威圧を感じる視線だった。
ならば。
「…………えぇ」
真実を。
「……………………そうか」
「なんて顔してるのよ」
泣きそうな表情はお互いだ。
あぁ。
ここで終わりだ。
とアンナは悟った。
刹那。
「……好きだ」
桂が短く言葉を一つ。
夕日を核にしたような入道雲が西の空に浮かび、その光が桂の瞳で反射する。
吹き抜けた熱風はアンナの髪を揺らし、目頭に熱を帯びさせる。
堪え、耐え、抑え。
燃え上がる感情を仕舞い、右手で髪を整える。
視線をぶつけ、表情をきつく結んだ。
「私が帰って来るまでに見合う男になってなさい」
見得を切る。
凛々しく、楚々としたその姿を前に静止を以って応えた桂。
短く二呼吸分。
時を感じ。
感情を見て。
桂は言葉を紡ぐ。
「―――――――」
こんにちは、
下野枯葉です。
お盆の中、全国的に雨が猛威を振るい、気持ちが下向きになっています。
猛暑も酷ですが、こういったこともかなりキツイです。
さて、霹靂と題を打ちました。
雷鳴が鳴り響いて心臓を締め付けるような緊張を感じます。
雷は幼い頃から苦手でしたが、脳を刺すような音を先日明確に感じてビビっと来ました。
落雷はくらっていません。
衝撃と切り裂くような鋭い音、そして轟音。
瞬間に感じるこれを描いて、桂とアンナに見せます。
悲叫編。
ラストへ声を荒げて、泣いてください。
これは悲劇にもなりません。
さて、
今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




