七十四話 ロリコン「年度初め、異動の季節ですね」
四月十八日
スキップしてしまいそうな体を深呼吸で抑えながら昇降口に向かう。
この日の部活も終わり、一息。
実に楽しかった。
新入部員は四人。
その全員が強烈な個性と色を持っていた。
正直に言えば、大変昂りました。
今日は金曜日なのでリリィが待っていると確信して、急ぎ足で靴を履き替える。
思わず二歩だけスキップをしてしまい、羞恥を覚えたタイミングで校門に人が数人いるのを認めた。
その中心にいたのは金髪幼女こと、俺の婚約者のリリィだった。
そしてリリィを囲むのは件の新入部員達だった。
「どうしたんだ?」
心に湧いてしまった新入部員達に向けた危険信号をゆっくり解しながら顔を出した。
「やっと来たわね、帰るわよ」
俺の質問に対して桂が答えようとしていたにもかかわらず、アンナはそれを遮った。
「え、ちょっと」
「それじゃあ」
「リリィちゃん、またね」
「んじゃあ俺も帰ります、また月曜に!」
説明の無いまま解散してしまい、呆然とリリィを見つめた。
冷たい風が吹き抜けて、より孤独を感じてしまう。
「……何があったの?」
散ってしまった後輩たちを順に目で追ってから、リリィに視線を合わせる。
戸惑いのクリーム色が広がって、その表情からも逡巡する様子が見えた。
何処から話そうか。
そんな視線の移動を認めて、ゆっくりとその口から音が漏れる。
「えーっと――」
「――ほらー! 帰るわよ! 今日は出かけるんでしょ!」
纏まりつつある思考に差し込まれたのはアンナの声だった。
遅い! と今にも怒り出しそうな表情。
このままリリィと話していたい気持ちもあるが……。
「あぁ……行くか」
怒られては仕方がないと、リリィに微笑みかけて歩き出した。
「はい。行きましょう」
当たり前のように隣に立ったリリィ。
その姿を見て思わず、手を差し出した。
恥ずかしいという単純な理由から、目立つ場所ではあまり手を繋ごうとしてこなかった。
しかし、理由も解らないままの現状が不安でこんなことをした。
独占欲。
そんな言葉が相応しいのか?
不安。
紛れもなくその感情は心を覆っていた。
どうか、どうか……心のモヤモヤを晴らしてはくれないか?
と、意味を込めて差し出したのだ。
リリィは煌々とした輝きのような黄色を現しながら手を取った。
優しくも、絶対に離さないように確実に手を握る。
互いに無言のまま固く握られた手に安心していた。
アンナはそんな俺達を一瞥してから背中を向けた。
変わった帰路の光景にワクワクしながら歩き出した。
さぁ、今日はアリサさんと何を話そうか。
久しぶりにこの別荘に来たなぁ……。
と、大きすぎる玄関を見て呆然とした。
この日は初めてアリサさんが玄関の前で待っていた。
軽く頭を下げて挨拶をする。
「やぁ、翔太君。準備はできているよ」
「こんばんは」
「リリィ、おかえり」
「ただいま帰りました」
優しく、美しい抱擁。
何気ない金曜日にちょっとした変化。
この後話されることとは正反対の美しさに酔いしれた俺は、その光景をずっと眺めていたかった。
絢爛な食事を前に、アリサさんはスッと言葉を紡いだ。
「翔太君。君にはロペス社の人事部に異動してもらう」
「……じん…………じ?」
「審美眼に期待している」
は?
こんにちは、
下野枯葉です。
関東は梅雨入りしたらしいのですが、なんだか降ったり止んだりと……。
梅雨っぽくないなぁ。
と思っている下野枯葉です。
さて、年度初めですよ。
私のリアルでは特に年度初めらしいことは起こらず……。
何も変わらなかったです。
異動もないし、新入社員とかあんまり関わらないし。
あーあ、心機一転できねぇなぁ。
と、ここまで私の身の回りを話していましたが。
作品に触れましょう。
今回は久しぶりにリリィに活躍してもらう為のちょっとしたお話です。
次回はリリィ主体かなぁと思っています。
リリィも新五年生かぁ……。
大きくなったなぁ。
金髪幼女、もっとかわわに書きたいなぁ。
あぁ、書きたいなぁ。
作者自身の本来の目的を遂行するかぁ。
金髪幼女をかくぞぉぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉおおぉっぉぉぉぉぉぉぉおぉおぉぉおおおおお!!!
では、
今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




