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PRIDE or BRIDE  作者: 下野枯葉
英断編
60/121

四十五話 金髪幼女の知らないロリコン

十二月十八日

 この日の放課後、リリィは翔太の実家に来ていた。

 昨夜の出来事から、翔太の姉である優奈に話を聞くことにしたのだ。

 茶の間で対面に座り、茶菓子と温かいお茶をつまみながら……とてもリラックスした状態で初めて一対一で会話をする。

「――浮気は凄く有り得る。翔太は嫁が何人もいるから」

 翔太の浮気について尋ねた後に返った言葉。

「何人もですか?!」

 複数の女性を侍らせ高らかに笑う姿を想像し、驚愕した。

(似合いません!)

「今季は四人」

「今季?!」

(シーズン制?!)

「因みに、来季は六人で正妻が一人いるわ」

「……正妻?」

(妻は私ですよ!)

「そうよ。フィギアなら部屋にあるわよ」

(…………)

 流されていたことを自覚し、フィクションと現実の区別を再確認。

 そういえばアニメはシーズンごとに何作品もある。

「それってアニメのキャラクターですよね?」

「勿論!」

「よかった……」

 安堵。

 浮気などと言う、翔太とは無縁の事象に対して執着していたことを笑いながら胸を撫で下ろす。

 優奈はそんなリリィの姿を見て憂いの表情を瞬間浮かべたが、それを隠す。

 年上の女性として教えなければならないことがあったから。

 最も翔太と一緒にいた一人として伝えなければならないことがあったから。

「……でも翔太は人を惹き付けるから安心しちゃだめよ? 自覚が無いのが恐ろしい、小さな頃から見ている世界が違っていたの。第三者からの景色と似ているけれども、何処か理を無視した瞳が景色を認めている。そして世界を描き、演じ始めた時に恐怖した。目が離せなくなって、その世界を独占したくなる……酷いよね」

 途中から過去の思い出が脳裏に過ってしまい、瞼を閉じていた。

 偽りのない感情が言葉に乗り、嫉妬心が見えてしまっていた。

 それはリリィの幼さでさえ察してしまえる程に。

 リリィの表情が曇ったことを認めた優奈は自責した。

「兄妹じゃなかったら惚れてたわ」

 冗談を言おうとしたが本心が漏れてしまった。

 でもリリィはそうは捉えなかった。

「……やっぱり翔太さんは誰からも好かれる方なんですね」

「およ? 咲菜ちゃんから聞いたね?」

 言い回しから推測し、この会話の種を明確にした。

「そうです。あの、咲菜ちゃんとお義姉さんはどういった関係なんでしょうか?」

 気になっていた。

 遠回りすることなくそのまま聞いた。

「うーん………………盟友」

「盟……友?」

(???)

「ソウルフレンド」

「ソウル……フレンド? ごめんなさい、わかりません」

 返った答えは的を射ているのかどうかさえわからないものばかりだった。

 それでも仲の良さはハッキリと見えた。

「まぁちょっとした縁で仲良くなってね、時々遊ぶようになって……そしたら驚き桃の木山椒の木だよ、リリィちゃんと同級生だったなんてね。おねーさん楽しくなっちゃった」

 段々と笑顔が黒に傾き、悪ふざけが始まったことがわかった。

「それで色んな情報を流した……と?」

「嫌だなぁ、情報流しって……ただ幼気な女の子に『本物の恋』を教えてあげただけよ」

「恋には浮気は必須なのでしょうか?」

「最近昼ドラにハマっていまして」

 眉間に指を当てて渋い表情が一つ。

 何が本当の言葉で何が茶化す言葉なのかを理解するのに時間がかかる。

 茶化す言葉はジェネレーションギャップを感じるものばかりで反応にも困る。

「そしたら年長者のおねーさんから浮気に対するアドバイスを」

 しかし流石年上と言うべきだろう、頼もしく胸を張り、指を立てて高説を始める。

「はい!」

「ぶった切っちゃえ!」

「はっ……できません!」

 ぶった切る物が何であるのかを想像してしまい赤面しながら拒否。

 腕をあたふたと振りながら目を回す。

「おやおやー? 一体何を切ると思っているの? 私は指詰めだと思っていたんだけどなー」

「はぅええ? えっと? あ、指詰めもダメじゃないですか?」

「御名答! それじゃ、答えに近付こう。翔太の何が変わったと思う?」

 指を弾き問題を投げる。

「変わったところですか? ……共感覚」

「共感覚?! 共感覚かー……音?」

 リリィの口から出た言葉に狼狽え、必要な情報を最短の言葉を使って集める。

 見開かれた目が迫り、圧倒される。

「……いえ、気持ちに色が」

 二歩、後退ってから正直に答えた。

「目かー……マズいなぁ。リリィちゃんマズいよ? 手が付けられなくなる」

「え?」

「みんな翔太が好きになっちゃうよ」


 優奈は肩を震わせ瞳孔まで開き怯えていたが、口元には大きな笑顔があった。


 一方のリリィは何も理解できないことが悔しかった。

 翔太の秘めるモノを知らないことが悔しかった。


こんにちは、

下野枯葉です。


久しぶりに学生時代にハマったアニメを見返しています。

なんだか歳をとってしまったことを酷く実感できてしまって悲しくなりました。

まだ若いですけどね!


さて今回は翔太の姉……優奈とリリィの対談的な奴です。

あぁ……すごく楽しいことになった。

姉と言う存在は酷く大きく、身近にいるからこその役割があります。

うん……姉か、いいなぁ。


そういえば、

最近見てくださる方が増えてモチベが上がっています。

たとえどんな形であれ見られるのは嬉しいですからね。

ドМです。


では、今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。

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