四十二話 ロリコンは犯され、慰める
十二月十七日
柊花との食事を終えて、アパートに帰った。
「おかえりなさい。今日はすみませんでした」
「あ、ただいま……。ううん、久し振りの外食も悪くなかったよ」
「そうでしたか。どちらに行かれたのですか?」
「えっと――」
考えが瞬間的に巡る。
「――新しくできたラーメン屋に。うん、美味しかったよ」
嘘だ。
何故、嘘をついたのだろうか? わからない。が、しこりが残ったのは事実だ。
「とりあえずお風呂に入っちゃうよ」
「わかりました」
俺は隠すような素振りを見られないように足早に浴室へ向かう。
服を脱ぎ、思い出す。
少し前の出来事を思い出す。
この昂ぶりをどう抑えようか? どう慰めようか。
シャワーを浴び、音を掻き消しながら集中する。
あの妖艶な瞳を前に抗うことを脳は許さず、欲は正直に応える。
あぁ……ああ!
おかしくなりそうだ狂いそうだ意識が保てなくなりそうだ。
……。
リリィへの懺悔の想いが積み重なったが言葉が出ない。
快楽は脳を犯し尽くし触れられたくない最奥の……命を賭けて掴み取った宝を黒く汚す。
でも逃れられない。
大切なもの以外の魅力を伝えてくるこの能力が憎くて、憎くて憎くて憎くて……辛くて。
この能力を与えた誰かを恨んだ。
風呂から出てすぐに俺は布団に入った。
気絶するように眠り、明日へ期待をして今日を終える。
リリィの心配の声は処理しきれず生返事だけをして床に就いた。
ただ青の景色だけが見えた。
翌日以降、日常を過ごし柊花からの一方的とも捉えられる愛を語り聞かされる。
世界が灰色に見え人に色が咲く……まるで世界がキャンバスになってしまったかのようだった。
十二月二十日
起きる、学校へ行く、色を多く見て、帰り、慰めて、寝る。
この数日の過ごし方は酷く簡素で詰まらなかったが興奮は止まらなかった。
明日は食事会だったか? どうしても行かなくてはいけないだろうか?
あぁダメだ、何の為に生きているのかがわからない。
何の為に? 誰の為だろうか?
もう見たくない……何も見たくない。
…………もう、寝よう。
「リリィ、もう寝るね」
夕食と風呂を終え、顔も見ることなく襖を開け、寝室に籠ろうとした――
――その時。
リリィが突進を仕掛け畳の部屋に倒れ、馬乗りにされた。
「翔太さん。その目……潰しますね」
一切躊躇の無い表情で青い瞳が俺を捉える。
こんにちは、
下野枯葉です。
この一週間、全人類ロリコン計画が脳内で動き回っていておかしくなりそうでした。
いや、もともとイカれてました。
さて、今回の題なんですが……。
もうちょっと生々しくしようかなと思っていたのですが、ちょっと表現的に抑えました。
そんなことをする必要は全くないのですが、何となく、書いていて唇を強く噛みたくなる強い感覚が襲って……。
端的に言えば何となくです。
内容に関しては、よくある内容です。
強い力、特異な力を手にした者は、葛藤と背中合わせになる……。
そんな内容です。
かく言う私も悩んだ時期がありました。
全然強い力でも特異な力でもないんですけど、苦しみました。
翔太君は悩みながら、その魅力に惹き付けられます。
そして苦しさを知りつつも、逃げようとはしません。
向き合います。
下野は一度逃げましたけどね。
頑張れ、翔太君。
君なら使いこなせるよ。
では、今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




