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PRIDE or BRIDE  作者: 下野枯葉
英断編
53/121

三十八話 ロリコンは師走の意味を知る

 はいはい! どーも! 二千翔ちゃんですよ!

 前回の挨拶の反省を活かすことなく、私のムードで行きまーす!

 と、テンションマックスで行く予定でしたが、予定変更!


 ゆず君が部活に集中してくれない件について。


 理由は……多分、私達なんですよね。

 即興劇を仕掛けすぎたかなーって。

 もうね、今日ね、酷かったよぉ。

 ぼーっと、めーちゃんのこと見てて……ん?

 もしかして、めーちゃんのこと好きなの?

 おっと、状況が変わった!

 でも何か違和感が……。


 何を見てるんだろ?


 さてさて、三十八話行きますよー!



十二月十四日

 この日の食事会はいつも通り行われる。

 俺とリリィは歩いて駅を目指していた。

「リリィ、共感覚って知ってる?」

 視線は動かさず、呟く。

 意識を俺の方に向けていなければ、聞き逃してしまいそうな小さな声で呟く。

「共感覚……数字を色で認識したり、物に数字が見えたり……くらいなら知っています」

 突然の質問に対しても戸惑うことなく答えてくれた。

 リリィの語ったそれらも共感覚と呼ばれるもので間違いはない。

「どうやら俺も共感覚があるみたいなんだ。と、いうか今日気付いたんだけど」

「今日ですか?!」

 流石にこれには驚いた。

 普通に驚くよね。

「ビックリだよね。感情が色で見えるんだよ……多分」

 まだまだ不確かな情報の為『多分』という言葉を選んだ。

 そして一度、リリィの表情を窺おうとしたが、前に視線を戻す。

「そう……なんですね」

「怖いよね?」

「いいえ。嬉しいです」

「え?」

 即座に返された答えに驚いた。

 内側を見られる恐怖を想像した問いに対して、予想に反する答えだったからだ。

「翔太さんは私の気持ちを見るだけでわかるんですよね? こんなにも嬉しいことはありません」

「隠したい気持ちもあるでしょ? それが見えちゃうんだよ?」

「ええ、私にも秘密はあります。でも翔太さんはそれを知っても何も言わないでしょうし、最善を尽くしてくださると思うんです。……違ってますか?」

 俺の前に立ち、歩を止めたリリィは無理矢理に視線を合わせた。

 覗き込むような瞳に惹き付けられる。

「……違わないけど」

「なら恐怖を抱く余地なんてないです」

 さっきまで怯えていた自分を責めたい。

 こんなことでリリィが狼狽えるワケがない。

「私は今、何色に見えますか?」

「見ていて元気が沸いてくる黄色だよ」

 涙で霞んで見えるブライトイエローの景色は、俺の脳に焼き付いて、一生忘れることは無いだろう。

「さぁ、行きましょうか。今日は重大発表があるみたいですよ」

 優しい笑みと共に放たれた言葉に驚愕。

「うえっ?」

 変な声出たわぁ……。




 その後、別荘にて。

 先週の中止についての謝罪と、最近の報告を行った。

 歓談をしながら食事は進み、そろそろお開きかと言う時間になった。

 アリサさんは、一息ついてから俺とリリィの顔を見た。

 そして言葉を放つ。

「翔太君……君には二十四日と来月三日の食事会に出席してもらう」

「食事会……ですか?」

 これがリリィの言っていた重大発表だろう。

「あぁ。ロペス社が主催する食事会だ」

 会社主催の食事会となると、とんでもない規模になるのだろうか?

 いや、身内だけを集めて小規模で……というか、なんで俺が呼ばれるんだ?

 疑問を持っているだけでは解決しないので、手を挙げてから質問をする。

「えっと……他の参加者って」

「想像以上の面々だろう。一国の経済を握る人間も多くいるぞ?」

「俺が行く理由は」

「義理とはいえ、息子になるのだろう? ならば当然……」

 一度首を傾げながら舐めるように笑みを一つ。

「……ッスゥゥゥ…………」


 こいつは……まずいなぁ。




 帰りの車の中。

 クリスさんの運転はとても心地よく、リリィは夢の世界に誘われていた。

 俺も欲に従ってひと眠りしようかと考えたとき、クリスさんが小さな声で訊ねてきた。

「翔太様はお嬢様の誕生日に何を差し上げるのですか?」

「リリィの誕生日……ですか?」

「もしや?」

 俺の素っ頓狂な声に対してクリスさんは、片眉を小さく動かしながら疑問の声を漏らす。

 その声はとても短かったが意味は理解できた。

「……そんな話はしなかったもので」

 言い訳とも捉えられる言葉を選んでしまう。そしてそれを恥じた。

「そうでしたか。お嬢様の誕生日は一月一日でございます。新年の食事会と称してはいますが来月三日は誕生祭を主としているのです」

「……なんてこった」

 弱った心に追い打ちが一つ。

 緊張してきた……なんて稚拙な言葉では言い表すことのできない感覚が襲う。

 こんなにも愛おしい存在のすぐそばには大きく、威圧感を感じる存在がある。

 俺はこのままでいいのだろうか?

「今からでも遅くはありませんよ。気負うことはありません、純粋な気持ちが一番です」

「そう、ですよね」

 クリスさんの後ろ姿に青と緑を混ぜたターコイズに似た色を見た。

 何故かその色はとても安心した。

「何をすれば喜んでもらえるのかな」

 夢の世界を堪能するリリィを見ながら呟く。

 喜ぶ顔……か。

 俺はどうしようもないバカだな。

 自嘲気味の笑みが浮かんでしまった。

 それを見て、なのだろうか? ルームミラーに映るクリスさんの口角がほんの少し上がった気がした。


 今年はまだまだ忙しくなりそうだ。




こんにちは、

下野枯葉です。


前回の反省を活かし、今回は眠ってしまう前に投稿します!(えらい)


さて、今回は翔太君に今後の目標を認識してもらいましょう。という感じで書いてみました。

その身に与えられた権能とやるべきことがどれだけ大きいのか……上手く書けているでしょうか?

自分では満足しています。


何度も言うようですが、共感覚……表現が難しいです。

感覚でしか理解していないものを言葉にするのはとっても難しいです。

とーっても難しいです!(小並感)

なにこれ、難しくて辛くて気持ちイイィ!

クッッッソ楽しィ!!!


この調子で書いていきます!


では、今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。


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