三十七話 ロリコンが見た景色、見たい景色
こんにちは!
花渕咲菜です!
えーっと、最近花音ちゃんが明るくなりました!
なんか落ち込んでる感じがあったんですけど、すっごく明るくて。
一年前にお兄さんが亡くなってから、元気は元気だったけど、なんだか違和感があって。
それもなくなって……よかった。
でも、リリィちゃんとあんまり仲良くないのかな?
そわそわして、ぎこちない?
なんでだろ?
んー……。
んー?
あっ!
始めないと!
三十七話始まります!
十二月十四日
今日の部活は身が入らなかった。
台本の中では天文学を目指す少女が過去を語る。
芽衣はそれを最高の演技で現実のものに昇華する。
しかし、俺の瞳は芽衣の姿ではなく『色』を捉えていた。
それは芽衣が台本を読みながら、訂正を加えたり、指摘を受けて考えを巡らせる度に大きく変化した。
戸惑い。
明らかな違和感だった。
違和感は小さいものならば『興味』になり、大きくなるにつれて『恐怖』に近くなる。
けれど、俺が感じていた違和感はとてつもなく大きかったが、恐怖ではなく、果てしない探求心が奥底で燻る、形容し難い感情だった。
見える。
芽衣が深く集中したり、感情が揺れるだけで色が咲く。
いや、芽衣だけではない。
他の誰もだ。
この状況に純粋に興奮した。
だって……気持ちが見えてしまったら、もっともっと新しい世界が描けてしまうから。
そんな部活の内容は記憶にないまま、いつの間にか俺は靴を履き替えていた。
一人になって気持ちが落ち着いた。
整理しなければ滅入ってしまう。
不意に通り過ぎる生徒には色は見えないが、声をかけられ、瞳をよく見ると色が咲く。
視界の多くを色が埋め尽くす。
端的に言えば邪魔だ。
でも、この色がどんな考えなのだろうか?
気になってしまう。
自然界では目にしない、あの鮮やかなエメラルドグリーンはどんな気持ちなのか。
気になってしまう。
(とにかく帰ろう)
困惑しながらも安息を求め、歩を進める。
校門前に近付いた時、今日の曜日を思い出した。
これまで色を見ることを邪魔と思いつつも興奮をしていたが、リリィの色を見ることに関しては恐怖を感じた。
見てはいけない。
心のどこかでそう叫んでいた。
ゆっくりと歩く速度を落としていき、逃げる方法を探した。
が、リリィは俺に気付いて小さく手を振り笑顔を一つ。
目が合う。
目が合ってしまった。
惹き付けられて離れない。
咲いた色は太陽のような温もりを感じた。
黄色と表現するべきか、白と表現するべきか。
光なのだから……と考え、白と言うのが正解だろうが、この輝きだけはそんな簡単に結論付けたくない。
見ているだけで安心するこの輝きを、俺は言葉にできない。
(何を思っているのだろうか)
純粋な疑問が浮かんだが、その探求心は仕舞っておくべきと判断して、俺は瞳を閉じた。
「行こうか」
いつもの台詞。
「はい」
いつもの返事。
他愛の無いやり取り。
その中で俺は確実に変化して、目を合わせるのが怖くて仕方がないがこの安心感に包まれてしまえば、そんな恐怖は消えてなくなる。
これからどう解決していこうか。
そもそも解決ではなく、向き合うべきなのだろうか。
全てはこれからゆっくり考えていこう。
だけど、悩む中で確実に言えることがある。
リリィには必ず告げよう。
隠し事は絶対にしたくないから。
こんにちは、下野枯葉です。
やべえ。
座りながら寝ちゃって日曜日に投稿できなかった。
ちょっとショックですわぁ。
まあ、日曜の二十四時半ということで行きましょう。
さて、今回から明確に登場……というか、明記した『共感覚』
これは下野自身が持つものと類似したものです。
とても不便なんですよ。
ぶっちゃけ、完全に感情を理解できるわけではないんですよ。
どんな色でどんな感情なのかとか、小さい頃から覚えていけばよかったんですけど、覚える気が全くなかったんで見てません。
中学生になると邪魔という思いが先行して、人と関わらなくなりましたからね。
おっと、これ以上は悲しい記憶が……。
では本題に、翔太君には共感覚を知ってもらいました。
というか体験。
会得(?)
この展開は、確か、ロリコンが公認のロリコンになったところで思いついたはずです。
正直、共感覚について長期に渡って書き続けるのは怖いです。
でも、書きたくなっちゃった。
今回書いたリリィの感情は一体、どんな感情なのか?
一言でいえば安心なんだと思います。
でもそれ以上の感情があります。
どんな言葉で表現するべきなのか、語彙力の無さを痛感しつつも、共感覚による感情表現が難しすぎるから仕方ないと、甘えます。
でも、いつか、書きたいなって。
では、今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




