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PRIDE or BRIDE  作者: 下野枯葉
決別編
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二十六話 ロリコンと熱い気持ちと冷たい床

 こんにちは、リリィ・ロペスです。

 十二月です。

 もう、一年が終わってしまいますね。


 やらなければいけないことが沢山あります。

 翔太さんとの生活。

 花音ちゃんとの関係。

 そして……柊花さんからの言葉。忘れていません。

 私はこの幸せを手放す気はありません。

 絶対……絶対に乗り越えてみせます。


 では、二十六話……行きます。

 行きます!




十二月三日。

「行ってきます」

「行ってらっしゃい」

 清々しい朝に、笑顔の挨拶。

 扉が閉じられたことを確認した俺は、心臓を抑えながらその場に倒れた。

「……っ! 幸せかっ?!」

 あぁ、床が冷たいなぁ……流石コンクリート。

「って、こんなことしてる場合じゃない……行かないと」

 立ち上がり、埃をはらって学校へ向かう。

 ふと、二〇二号室が目に入った。

「幸せ……か」

 噛み締めるように呟き、気持ちを切り替えた。

 俺は知らなくてはいけない。


 西宮高校、昇降口。

「あ、羽衣石先輩」

 靴を履き替えたところで羽衣石先輩を見かけ、声を掛けた。

「およ? ゆず君? おはよー」

 振り返り、俺を見た羽衣石先輩は、ペタペタという擬音が似合いそうな歩き方で近付いてきた。

「おはようございます。あれ? 天国先輩は?」

 周りを確認し、いつもとの違いに違和感を認めた。

「セットメニューみたいな扱いだな」

 背後からの重い声。

「だっていつも一緒じゃないですか」

 首だけで振り返って声の主を確認し、笑った。

「んー、まぁそうだな」

「あ、そうだ先輩たちに聞きたいことがあるんですよ」

 ナイスタイミング。とばかりに俺は聞くべきことを思い出す。

「んにゃ? 何でも聞きたまえ」

「『宮代』って人を知ってますか?」

「勿論、知ってるよー」

「えーっと……」

 深く聞こうとして、言葉に迷った。

 どう話したらいいんだろうか?

 視線が下に落ちた時。

「翔太も知ってるんだな?」

 天国先輩は至って冷静に会話を繋げてくれた。

「はい」

「文芸部員で……脚本家としての才は飛び抜けていてな。いくつか脚本を書いてもらったことがある」

「そうだったんですか」

「今日の放課後、文芸部に行ってみな」

「でも、部活が」

「特別な理由ならしょうがないだろ? 芽衣たちには俺から説明しておくから」

「……すみません、ありがとうございます」

「礼には及ばんよ」

「じゃあ、これで」

 俺は放課後の予定を頭の中で再確認し、教室へと向かった。



「紫雲はイジワルだね」

 二千翔は紫雲を覗き込むようにしながらそう言った。

 それは紫雲が自分の口から説明せずに、他人に任せたことに対しての言葉。

「そうか? 俺は自分に無い才能が眩しくて、目を逸らしているだけだよ」

 紫雲は回りくどく言葉を選んだ二千翔に対して直球な言葉で返した。

「あのふたりが協力して台本を書いたら、どんなに面白いものができるだろうね?」

「さぁ? 見てみたかったよ」

「……だね」

 しみじみと二つの世界が混ざった光景を想像した。

 絶対に見ることのできない世界だが、きっと最高に心躍る世界だったのだろう。



 その頃、部室では。

 朝一番。柊花がカラーボックスから台本を取り出していた。

「無い……よね」

 翔太の書いた台本を探したが、学校祭で書いた台本しか見つからない。

 一つ一つ取り出し、広げる。

 どうしようもなくネタ要素が満載のタイトルが並んでしまった。


『トルティーヤとトムヤムクン』

(タイとアメリカの融合……絶対響きで付けたよね)


『北海道を北海県に変えた男』

(えっ、行政的)


『天下統一、家庭分裂』

(家族も守れないのに天下を纏めたの……どういうこと)


『娘さんよりお義母さんが欲しい』

(漫才のネタだ。タイトル負けしない内容であってほしい)


『パチモン、ゲットだZE』

(アウト)


 柊花は堪らず天を仰いだ。

(控え目に言って……おかしい)

 額に手を当て、眉間にシワを寄せた。

 探すのは諦めようと考え、台本の数々をカラーボックスに戻していく。

 その時、奥にプラスチックケースがあることに気付き、取り出した。

 中には四冊の台本。


『四十六億の奇跡』

『極星を結ぶ』

『ツギハギの幼子』

『グスタフ』


 今まで見てきた台本とのベクトルの違いに驚き、作者名を見る。

「え?」

 再び驚き、台本を開く。

 登場人物の台詞と展開。

 核としてある信念。

 予鈴が鳴るまで没頭してしまい、台本を咄嗟にカバンに入れた。

 杠葉翔太の描く世界とは違うが、どこか似た世界。

 惹き込まれるには十分過ぎる世界。

 作者のことを知らなければならないと、本能が訴えていた。


こんにちは、下野枯葉です。


梅雨に入りました。

豪雨に次ぐ豪雨により、気分は萎えきっています。


さて、今回はロリコンと熱い気持ちと冷たい床です。

なんだかなぁ。

最近タイトルを勢いで付けている気がします。

まぁ、気に入ってるんでいいんですけどね。


そろそろ、芽衣も動かしたいし、柊花の想いも動かしてあげたいです。

むむむ……大変になってきました。

手書きであらすじを書いている私ですが、ノートがもうぐちゃぐちゃです。

どうしよう、書き直すモチベも、纏められる力量も持ち合わせている気がしません。

でも、がんばりゅ!


次も書いていくぞぉ。


では、今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。

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