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PRIDE or BRIDE  作者: 下野枯葉
決別編
27/121

十八話 ロリコン率いる劇団は新たな舞台の広さを知り、金髪幼女は危機を認める

 こんにちは、花渕咲菜です!

 図工で絵を描き始めました! 私は教室の絵を描こうと思います!

 花音ちゃんに教えてもらいながら上手に描きたいなー。


 んー……。

 花音ちゃんなんですよ。

 ちょっと色々あるんです。

リリィちゃんは友達だから知ってもらいたいんだけど、私からは言っちゃいけないし……花音ちゃんに言ったら? って言えないし。

 どうしよう。

 どうすればいいんだろう?

 花音ちゃんが言うよね。多分。

 うん。

 だって花音ちゃんも、リリィちゃんも友達だもん!

 大丈夫だよ!


 よーっし!

 十八話…………始まりまーす!




 その後、部活が終わってから……。

 日は増々短くなり、廊下にある光は外から入る僅かな夕日。

 男子生徒が二人。

「天国先輩……これはっ!」

 手渡されたのは『すみ☆ロリ』最新刊。

 アニメ化記念特典付きだ。

「どうやら訳の分からない婚約で情報が減っているようだからな」

 やはりこの人には隠し事はできない。

 一切を遮断したわけではないが、控えているのは事実。

 こうして気を遣ってもらえるのは凄く嬉しい。

「でもこれって」

「布教用だ……いつぞやのお返しだ」

「……」

 無言でのサムズアップ。

 天国先輩に『すみ☆ロリ』を布教したのは俺だ。

 いつぞや……懐かしい。

 互いにニヤリと笑みを浮かべた後、学校を後にした。



 同時刻。

 昇降口には芽衣と二千翔が沈む夕日を傍観していた。

「それで、鵜呑みにしたの?」

 芽衣は淡々と今までの出来事を話した。

 主に翔太のこと。

「……はい」

「そっか」

 以前から芽衣の恋愛相談は二千翔……と決まっている。

 決まっている、というか、感づいた二千翔に何度も何度も聞かれている為だ。

「二千翔先輩は紫雲先輩とはどうなんですか?」

 不意に二千翔と紫雲の並ぶ姿が脳裏を過り、そんな質問をする。

「どうなのって?」

「付き合う前はどうだったのかとか」

 言葉が足らなかったか……と自責し、補足をする。

「え? 付き合ってないよ?」

 ごくごく、自然に答えた。

 そう。

 とっても自然に。

 不自然なくらいに自然に。

「……はい?」

 芽衣は二千翔が何を言っているのか理解出なかった。

「紫雲とは……付き合ってない」

 少しの間が空き、否定の言葉が紡がれる。

 ゆっくりと瞳を閉じ、夕日の光を遮る。

「だって――」

「――今の関係が、全てだよ」

 二千翔の笑顔を見た芽衣は次の台詞を押し殺すことしかできなかった。

「って、私のことよりめーちゃんのことだよ! いいの? ゆず君のこと今でも好きなんだよね?」

「……ん、うん。好き」

「それじゃあ勝たないと。婚約? 知らないよ! ずっとずーっとゆず君のこと好きなのはめーちゃんだもん!」

「二千翔先輩……」

「笑顔だよ! めーちゃんは笑顔が一番だよ! ひょっと出の金髪幼女になんて負けるな!」

「はいっ! 私、ちょっと……ううん、めっちゃ頑張ります!」

 黒髪幼女が金髪幼女を打倒せんとするのが、何とも微笑ましい。

 そして、その黒髪幼女がとても頼もしい先輩であることを十分に理解している芽衣は嬉しくて涙が溢れそうになった。



 またまた同時刻。

 校門前。

「あ……」

「あっ……」

 段々と気温が下がり、時より吹く風が肌に刺さる……そんな校門前。

 リリィと柊花は互いを見つめ合い、動きを止めていた。

「こんばんは、柊花さん」

 ハッとし、丁寧に挨拶をしたのはリリィ。

「うん、こんばんは」

 返されたのはぎこちない挨拶。

 柊花は高校に小学生がいる……と言う状況に戸惑い、咄嗟に対応できなかった。

 リリィはトレンチコートの袖から少し手を出し、モジモジとしている。

「翔太君ならもう少しで来るはずだよ」

 少し思考を回し、状況を察した柊花は優しく語り掛けた。

「そうですか、ありがとうございます」

 柊花からの言葉にお礼を返し、こんな大人になりたいと思うリリィであったが、柊花も世間から見れば子供であることを思い出し、笑みを溢した。

「……」

 一方、柊花は考えていた。

 『やはり、考えていた』と言うべきだろう。

 自分の想い人の婚約者を目の前にしているのだから。

「あのっ、なにか?」

 一切の動きがない柊花を不審に思い、顔を覗き込むようにして確認をする。

「いや――」

 柊花はリリィに対し、敵対とは似て非なる感情を抱いていた。

 リリィのことを否定するなんてことはしないが、負けたくないという感情があるのは事実であった。

 だから、翔太が何故リリィに惹かれ、婚約を交わしたのかを知りたかった。

「――翔太君のこと好き?」

 そんな感情から出た問い。

 端的。

 直球。

 幼いリリィには威圧的に感じられてしまっただろうか?

 大人気ない……。

 言葉にしてから後悔が襲った。

「愛しています」

 しかし、返ってきた言葉は迷いのない言葉。

 リリィは既に恐怖に打ち勝ち、迷いを振り払っているの。

「……そっか。うん、じゃあ、また」

 敗北感。

 その言葉が最適な感情が込み上げる。

 逃げるように、別れの挨拶を済ませ立ち去る。

「柊花さん」

 引き止めるようにリリィは声を掛けた。

「どうしたの?」

 振り返るのが怖かった。

 柊花は握り締めた拳を隠しながら振り返る。

「柊花さんは翔太さんのこと好きですか?」

「リリィちゃんに負けないくらい」

 柊花は自分でも驚いていた。

 自然と口が動き、答えを返していたのだ。

 リリィが唇を引き締めるのを確認してから、先の質問が試すものであったと気付いた。

 無理矢理に笑顔を作り、踵を返した。

 一方のリリィも柊花の想いが自分のものと同等……もしくはそれ以上であると認め、焦りを感じ始めた。


こんにちは、下野枯葉です。


この時世で休みの日は凝った料理をするようになりました。

本当に、暇すぎる。

何これ、どこにも行けないし、まーじで暇。

ホワイトソースから作るグラタンとかめっちゃおいしかった。


さて、今回は珍しく『ロリコン』と『金髪幼女』が題になっています。

ふたりの次なる展開の為には分けることが難しく……。

よい流れを作れたのかな……と思っています。


ふと『ロリコン』を『金髪幼女』に合わせ、漢字にしてみようかなって思ったんです。

『小児性愛者』

これはマズイ。

『ロリコン』のままでいきたいと思います。

うん。ロリコンもまずいけどねー……。



では今回はこの辺で。





最後に、

金髪幼女は最強です。

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