十四話 ロリコンは喜劇を上演する為に走る
手紙の最後にはこう綴られていた。
『クリスはお母様と私を空港に送る仕事をサボったのでクビです。三時五十六分の電車でお別れです。』
「……」
手紙を読み終えた俺は、拳を握り俯いた。
時計を確認すると、三時を過ぎていた。
「みんな…………本番だ。準備を」
苦しく喉を震わせた。
もっと早くに準備をしなければならないはずだったのだ。
「ほら、移動まで十分もない」
「……部長」
「劇を台無しにはで――」
一瞬の衝撃と共に視界が右を向く。
平手打ちだ。
「嘘」
「……柊花」
「涙を拭いて」
いつの間にか涙が溢れていた。
「でも」
「私は副部長、任せて」
頬を膨らませて俺を見下ろす。
続けて、
「部長に泣き顔は似合わない」
笑みを見せながらハンカチを渡してきた。
「すまん」
その優しさが嬉しくって嬉しくって、涙を拭きながら声を出す。
「何時?」
「クリスさんがクビになったおかげで三時五十六分」
「へ、へぇ。走って、間に合うから」
驚いた後に、冷静さを取り戻しそう告げる。
「……頼むぞ」
頷いて最低限の荷物を持つ。
「部長、一つ」
「ん?」
「リリィちゃんには負けないから……行って!」
瞳から涙を溢れさせた柊花は、笑みを浮かべた。
「柊花、一つ」
「……どうしたの?」
「リリィは誰にも負けない。連れ戻して自慢してやる」
ニッと笑い、俺は走り出す。
「芽衣。行こう」
翔太の足音が聞こえなくなったのを確認し、柊花は指示をする。
「…………うん」
芽衣は戸惑い、自分の意思を確認しながら返事をする。
「私はリリィちゃんに負けない。そして芽衣にも負けない」
満面の笑み。
私が一番になってみせる……そんな意を込めた台詞。
「柊花っち……」
驚きを隠せずに、芽衣は喉を鳴らす。
「部長がいない間に最高の舞台をしてしまおう」
西宮駅に向かい走る。
新幹線の乗り口の場所をスマホで確認しながら走る。
手紙の内容はいたって単純だった。
『私はロペスです。』
それだけだった。
それだけ。
なら、やることは一つだ。
このリリィとクリスさんの脚本に、俺の名前も連ねてやらないと。
バッドエンドなんて許さない。
最高の喜劇にしてやる。
こんにちは。
下野枯葉です。
最近格ゲーをゲーセンで始めました。
すると、家でもやりたくなり、アケコンをポチっていました。こわわ。
さて、今回のお話ですがロリコンが決意します。
まぁ、タイトル回収しないとなーって。
うん、とにかく『結』が近づいています。
だって、次辺り最終回かなーって思ってるんで。
楽しく書けたらいいなーって思っています。
では、
今回はこの辺で。
最後に、
金髪幼女は最強です。




