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可愛いベイビー?

「あー、だー」


あうー。…ハッ?!

僕は何をしていたのだろう。

えーと、上でカラカラ回るものが触りたくて一生懸命手を伸ばしてて…じゃなくてっ!!


そうだ、あのイタイ人が意味分からないことを言ってから、いつの間にか

ここにいたんだ。

ふっと頭の中に『第二の生』という言葉が浮かぶ。

そうだ、たしかあの自称神はそう言った。

その言葉のまま考えるとすると、ここから僕の新しい人生の幕開け?

いやいや、ちょっと待ってくれJK。

さっきのは全部夢。そうだろう?

だって、そうじゃないとしたら今のこの状況から考えるに…


「あらあら、フミヤくん起きちゃったのね。じゃ、ミルクの時間にしましょっか」


僕の今の身体年齢…0ちゃい。


*********************************************

哺乳瓶でンクンクとミルクを飲みながら、今の状況を整理してみる。


幸せそうに哺乳瓶を僕の口に当ててくれているのは、僕の今生での

母親、つまりママンらしい。

二十代前半と思われる彼女はとても優しそうな顔をしていて、実際

僕を本当に愛してくれていると感じる暖かさがある。


視界のボヤけ具合や今さっき少し出した言葉から察するに、多分今の僕は

生後二ヶ月ぐらい。

いやぁ、前世で家庭科の時間に赤ちゃんのページ詳しく読んでて良かった。

人生何が幸いするか分からない。


それと、この世界について。

母親の格好や家具を(まぁ、ぼやけてよくは見えないが)見てみると、それは

歴史の教科書なんかで見た中世ヨーロッパの平民の家、という感じだった。

つまり、日本じゃない。

やっぱり異世界なのだろうか。いや、けれどまだそうとも限らない。

タイムスリップとか、なんかそういう…。


「ただいまー。君、聞いたかい。最近ゴブリンどもが隣町の家畜を攫ってるらしいよ」


おお、この人が僕の父親だろうか。随分と華奢だな。

えーと…ゴブリン?あ、盗賊団の名前がそういう名前か、そうかそうか。


「フミヤくんが外に出る頃には、王国の騎士様がこの村周辺の魔物を

退治してくれるようになればいいわねぇ」


…うん、魔物と呼ばれるくらい危険なのか。それは怖いなぁ。


「うーん、僕にスライムくらいなら倒せる力があればいいんだけど」


「危険なことはやめて、あなた。この子と家を守ってくれるだけで十分よ」


ダメだ。もう絶対これアレだ。

モンスターいちゃう系の世界だわ。


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