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開国の美女

「ギュァエェーーーー!!!!」



エチオペアに向かったペルセウスは、

その道すがらメデューサからアンドロメダ姫を取り巻く状況とエチオペアの情勢の驚くほど詳細なレクチャーを受けた。

アンドロメダ姫の傾国の美しさや、母カシオペアが彼女を奈落に落とした過ちの話を……。



「キョェエェーーーー!!!!」


干出岩(かんしゅつがん)に亀甲縛りで貼り付けられ、

布で顔を覆われたアンドロメダ姫が

狼狽(うろた)え喚き散らしている。



絶句(ぜっく)するペルセウス。



「…どうしよう……。ツッコミどころが多すぎる………。

前世でどれほどの罪を重ねたら、ここまでの罰を受けるんだろう…………。」


虚構(きょこう)の世界で好感度ダントツNo.1だったが、あるゲスに懸想(けそう)した挙句(あげく)、そのゲスに永遠の愛を誓った相手がいると知りつつも、歪んだ関係をその世界で培った完璧な進行力で八面六臂(はちめんろっぴ)してきた人気者の末路がこちらや!」


「フゥー!!! ボゥオオオー!!!」


アンドロメダは、メデューサの懇切丁寧(こんせつていねい)な紹介に遺憾(いかん)の意を示し、

言葉にならない悲鳴をあげている。


「どうなったんですか?」


「今まで、最も支持を得ていたお茶の間の主婦層からは、反旗(はんき)(ひるがえ)されたかのように、

『人のものに手を出すなんて考えられない!! 恥を知りなさい! 恥を! この!!泥棒猫!!!』と(ののし)りを受け、

アイドル的に持て(もてはや)されていた男性諸兄からは、(てのひら)を返されたかのごとく、

『ビッチ!!』だの『あいつでいいなら俺もイケんじゃね!!』との(そし)りを受けてんねん。

やってもうたな!!

一寸先は闇とは正にこのことやで!!」


ドン引きするペルセウス。


「ペリー!! 個人的性癖を揶揄(やゆ)したらあかんで!!

お前だって登場人物唯一の常識人ヅラしとんけどな、

いつアレみたいになってもおかしないんやで!

特にお前みたいな世間慣れしてなく、

要領も悪く、

なんに対しても真面目に一生懸命の秀才タイプが

あんな誰がどう見ても、いかがわしいすけこまし男に引っ掛かるんや!

それで体の心も汚された挙句、社会的地位すら奪われるんや!!

まして相手は、『ゲス』を自ら公表してんのに、

どうしてそうなった!?」

「もはや『ぺ』しか合ってない!!

黒船で来航して、開国を迫った人になってる!

私は、あなたに対して心の鎖国政策を行ないたいくらいなのに!!!

………それに私は、大丈夫です。

人を見る目は、ある方だと自負しています!」

「騙される奴は、みんなそう言んや!!

怖いわ〜、、、

無自覚が一番怖いわ〜〜〜。」


「そ、それに、私の信頼している人達は、

一度や二度のミスで私を裏切るような軽薄な人達ではありません!!」


憐れみにも似たジト目でペルセウスを見てくるメデューサ。


「なんですか!?

その哀れな人間を見るような目は!?」


「あのな、ペー……。

それをアノ子に向かって言えるか?

あの子だって子供の頃から朝の番組等で毎日毎日一生懸命厳しい世界で頑張ってきて、

毎日毎日、厳しいスケジュールの中で一生懸命あらゆる勉強をしてきたと

僕、思うんだ。。。

そして、何年もコツコツコツコツ努力して、

少しずつ少しずつお茶の間の信用と好感を得、

その積み重ねによって好感度ランキングNo.1を何年も獲得できるほどになったんだよ。

その栄誉を掴むまでには、

並大抵の苦労では足りないくらいの多くの犠牲があったと思う。

そして成熟し、

今まで手を伸ばせなかった自由と唯一の愛を欲した彼女を

誰が責められよう……

いや!責められない!!

確かに彼女がやったことは、倫理的にも人道的にも許されるものではないのかもしれない。

だが、人間には、自己の幸せと永遠の愛を追い求める権利がある。

誰がそれを阻めようか………

いや!阻めない!!

あんな、女としての魅力を失い、自分が夫にも世の男性にも相手にされないからと、

妬みや嫉みに支配された枯れ木どもの罵詈雑言なんて相手にするな!!!

あんな、イケメンにありとあらゆる周りの可愛い子を奪われ、

フラストレーションオーバーフローのヒキニート童貞糞野郎の戯事なんか耳にするな!!!

僕は、お前の味方だ!!!!!!!!!!!!!!!!

頑張れベッ」

「SSSSSSSShut up!!!!!!!!

Shut up!!!!!

Shut up!!!

本当に怒られますよ!!!

何考えてるんですか!

一つずつ整理しますよ………

まず私は、アフロ頭のピンク色のおじさんではありません!!!

それと、『彼女』に対する思い入れと一家言が熱すぎます!

途中で一人称と口調が変わってるし、

個性死んでました。」


「個性が死んで………」


メデューサは、ペルセウスからのある指摘を咀嚼(そしゃく)できず白目で泡を吹いている。

どうやらその言葉は、禁句だったらしい。


「どうするんですか!?

いろんなところから怒られたら!!

作者『小説家になろう』を始めてまだ2ヶ月もたってないのに。

最悪退会ですよ!!」

「それは、嫌や!!!!!!

大丈夫、大丈夫、

誰にも言わへんて。

ここだけの話や!!!」


「ここが最悪の場所だから!!!

ここだけの話が、ここの全てだから(泣)!!!!」


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