記憶
突然に現れてはその地を人が住めぬ土地に変えてしまう「厄災」。それは大地に開いた大穴だったり、晴れぬ霧だったり、陽の光が差し込まぬ森だったり様々な形態をとって現れた。そしてそこからは「魔」と呼ばれる異形のものが溢れ出す。人はそれに追われる日々を送っていたが、「魔」から抽出される雫と呼ばれる液体を使って「魔」をそして厄災の中心核を破壊する手段を生み出す。そしてその雫を操れる者達は雫師と呼ばれる様になった。
「王の手」と呼ばれる国家の正式な雫師では手が回らない辺境や小規模の「厄災」はギルドと呼ばれる民間の組織が国家雫師には至らない雫師達を組織して、厄災への対処を行なっていた。街道筋ではあったが辺境の街、ウィルトルに起きた厄災を管理しているギルドに属するランドは、ある日、厄災の開けた穴の中の探索で安物で使いこ込まれた防具を見つける。それはベテランと呼ばれる変わった雫師の遺品だった。「雲雀亭」の店主からその遺品を引き受けることになったランドは、自分の休暇を利用してそれを渡すべき相手を探す旅に出かける事にした。
「王の手」と呼ばれる国家の正式な雫師では手が回らない辺境や小規模の「厄災」はギルドと呼ばれる民間の組織が国家雫師には至らない雫師達を組織して、厄災への対処を行なっていた。街道筋ではあったが辺境の街、ウィルトルに起きた厄災を管理しているギルドに属するランドは、ある日、厄災の開けた穴の中の探索で安物で使いこ込まれた防具を見つける。それはベテランと呼ばれる変わった雫師の遺品だった。「雲雀亭」の店主からその遺品を引き受けることになったランドは、自分の休暇を利用してそれを渡すべき相手を探す旅に出かける事にした。