第 話 女神の祠とお披露目の祝賀式典
第三章のブラウンフェルト辺境伯家の事情に『ブラウンフェルト辺境伯令息グスタフ・ヒルデブラントと婚約者にしたい女性』を新規で割り込み投稿しております。
前書き部分に割り込み投稿したこと追加しました。
次話予定が空欄でしたのでサブタイトルを追加しました。
尚、本文に変更はございません。
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前話の後書きで予告の『女神の祠とお披露目の祝賀式典』ができましたので新規で投稿します。
あ、いえ、そのフリードリヒとローミィの二人が祝賀式典を見学……する算段というかなんというか…………。
えーっと、例によってヒルデブラント編はたぶんネタバレしている……かもしれません。
ローミィはヒルデブラントを見上げる。
『どちて?』
ヒルデブラントはローミィのそばまで歩み寄り、腰を落とす。
『ローミィ様はいくつになられましたか?』
ローミィは考え込む。
精霊たちはローミィのまわりに集まっていく。一柱の精霊が答える。
『ローミィ様はもうじき十五歳になられます』
精霊はヒルデブラントをまっすぐ見据えていた。
『十五歳ですか』
『……そうですか』
ヒルデブラントも精霊の問いに答えていく。
『お披露目の祝賀式典。参加者名簿に名を連ねるためには対象のお方が八十歳から百十歳を迎えていることが必要です』
『……ねしゃまとおにゃじ〜?』
『えぇ、お姉様くらいになるとお披露目の舞踏会に出席できます』
『ローミィ、ま〜だ?』
『はい、ローミィ様はまだ参加できません』
『みりゅ? ダメ?』
ローミィは顔を傾げたまま、ヒルデブラントを見ている。
『女神様からいただいた花飾りは将来的にお披露目の祝賀式典に参加する資格の証明ですから、見学は可能だと思いますよ』
ヒルデブラントは花飾りに宿る精霊に気づく。
『ただ、お父様の許可を得る必要がございます』
ヒルデブラントはそばにいた神官に合図を送り、ローミィの父を探すよう手配した。ローミィに仕えていた守護精霊の一柱が神官に付き添っていく。
ローミィは精霊たちが持つ女神の花飾りを眺めている。
『おはにゃしゃん。かざゆ? いい〜?』
『あい〜』
精霊たちも花飾りに宿る精霊に気づく。
『ローミィ様』
『にゃ〜に』
『ローミィ様。お披露目の花飾りは祝賀式典に参加できるようになったら、教えてくれますよ』
ローミィは精霊の言葉にじっと花飾りを見る。
『いちゅ? いちゅ?』
『ローミィ様。そのように急がれてもローミィ様が参加できるのはまだずっと先のことですよ』
『しょにゃにょ〜』
『はい』
モルゲンネーベル辺境伯令嬢とグランツフェルト辺境伯令嬢の二人はヒルデブラントとローミィの会話を聞いていた。
『ヒルデブラント』
『殿下、なんでしょう』
『お披露目の祝賀式典。私も見学は可能だろうか……』
『殿下?』
『神殿の庭園に連れて行こうと言い出したのは私だ。一応、兄としてこちらに連れて来てしまった以上、見学にも付き添うことにする』
『畏まりました。お二人のこと、陛下に奏上してみましょう』
『すまないけど頼んだよ』
ヒルデブラントは立ち上がり、
『ヒルデブラント様』
『すまない。今日はこのまま、こちらに留まっていてほしい』
『構いませんが、私たちはこのままこちらに留まっても大丈夫なのでしょうか』
精霊たちが花飾りから姿をみせる。
『女神様のお招きですにゃ〜』
『祠。安全』
精霊たちはつぎつぎに現れていく。
『ね、ね。花飾り、つけて』
侍女たちは精霊たちに促されつつ、辺境伯令嬢に花飾りを髪に挿し込んだ。
『お嬢様。お似合いです』
精霊たちは辺境伯令嬢のために姿見を浮かせている。
侍女は浮く姿見に驚くが、冷静に対応していく。
ヒルデブラントはモルゲンネーベル辺境伯令嬢とグランツフェルト辺境伯令嬢に目を移す。
花飾りは二人の美しさを際立たせる。
ヒルデブラントは軽く咳払いをし、言葉を紡ぐ。
『モルゲンネーベル辺境伯閣下、グランツフェルト辺境伯閣下には戻ってこない二人を心配でしょう。女神の祠に滞在していると一報を入れます。女神様からの祝福と贈り物をいただき、滞在の許可を得たと辺境伯夫人にも併せて伝えて貰いましょう』
ローミィは現実世界でいうところで、三つ。3歳くらい。例によって通常より成長が遅いのです。
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次話は『モルゲンネーベル辺境伯と迎賓棟』か『グランツフェルト辺境伯と迎賓棟』もしくは『ブラウシュタイン公爵と公爵家の慶事』か『宮廷園丁長(ローミィの父)とお披露目の祝賀式典』を予定しております。
サブタイトルは変更するかもしれません。




