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私の部屋にRPGの女性キャラクターが現れましたが、現れた女性キャラクターはゲームでは見る事が無かった一面を持っていました!!。

作者: ア煌

自分の好きなキャラクターが目の前に現れたら、でもそのキャラクターちょっと訳ありなようです。

私、小坂修一郎、48歳で独身で童貞で彼女いない歴48年で引き籠りとまでは行かないがゲーマーだった頃もあった。


私は24歳に実家を出て一人暮らしを始めた、今の部屋には10年ほど住んでいる。


そんな私の部屋に女性がいる!、その女性は私が20歳頃に流行ったRPGゲーム「ファンタジーロマンス」のヒロインキャラクターのミリアミネ・ヴァルシス、通称「戦姫ミリア」だ!?。


彼女はゲームの中では勇猛果敢な女剣士、男勝りで強気な性格に大剣を自由自在に振り回しているキャラクターだ。


私の部屋の中はミリアのポスターやフィギュアやコスプレ衣装や関連書籍が山積みされている、まあ~30年近く収集しているのだこのくらいは当たり前だろう。


そんな私の部屋にミリアがいる?!、コスプレイヤーか?、いやっ、ミリアのコスプレをする女性の知り合いは私にはいない、と、言うか女性の知り合いっつったらコンビニの店員くらいだ。


私が悩んでいたら。


ミリア

「おいっ、お前っ、ここは何処なんだ?、牢屋か??」


牢屋とは失敬な!。


少しカチンと来た私。


小坂

「ここは私の部屋だが、君はあのミリアなのか?」


少し強めな口調で話した。


ミリア

「んんっ!、見ず知らずのキサマが私の名を気安く呼ぶとは侮辱の何者でもないぞっ」


そう言ってミリアは私に向かって鞘から抜いた大剣を私の面前に突き出した!。


小坂

「!!?!?!?」


ミリアの突き出した剣は見た目的にも切れ味が良さそうだ!。


小坂

「しっ、失礼いたしました、決して悪気はございません、なのでどうかそのグラビディソードを御納めくださいませ」


ミリア

「んんん!、そうなのか、すまないな、こちらも早とちりをしてしまったようだ」


そう言ってミリアは剣を納めた。


ミリア

「で、ここはお前の部屋と言うが、なんだ、この物にあふれた状況は?」


ミリアは部屋の隅々を見ている。


ミリア

「なんか、同じ顔の物ばかりあるが、誰なんだ?、お前の女か?」


小坂

「えっ!、ここにある物は全部ミリア様の姿を形作った物でございます」


ミリア

「何っ!、私だと!?、私はこのような顔立ちをしているのか?」


えっ、自分の顔を見た事が無いのか?。


小坂

「あの~、ミリア様、もしかして御自身の顔を見た事が無いのですか?」


ミリア

「ああ、そうだ、自分の顔なんて見た事が無いな」


小坂

「あっ、では、洗面所に鏡があるので見てみてはいかがでしょうか?」


ミリア

「せんめんじょ?、かがみ??、なんだそれは???」


私は戸惑うミリアを洗面所へと案内をした。


小坂

「こちらでございます、そして、壁にあるのが鏡と言う物で自身の姿を映し出します」


ミリア

「どれっ!」


そして鏡を見たミリアは驚いた!。


ミリア

「えっ、これはなんだ?、向こうに人がいて私の動きを真似しているぞ?」


小坂

「鏡と言う物が自身の姿を映すと言ったでしょ」


ミリア

「では、あれは私だと言うのか?」


小坂

「はい」


ミリアは初めて見る鏡に興味津々のようで右から覗いてみたり、下から覗いてみたりしている。


ミリア

「んん~、これが私かぁ~、・・・・・・あっ、じゃあ部屋の中の物は私の姿を真似して作ったてのは本当なのかぁ~!」


小坂

「そうです」


ミリア

「なんでそんな物を作ったんだ?!」


小坂

「それはぁ~、ミリア様が・・・・・美しいからですよ」


ミリア

「私が美しい!?、まさかっ?」


小坂

「いえいえ、本当ですっ、姿形だけではなく魔物との戦闘シーンも芸術的で数多くあるゲームのどれにも同じ物は全くございません」


ミリア

「ふ~ん、そうなのかぁ~・・・・・・んっ!、げーむ?、げーむとはなんだ??」


小坂

「ゲームって、遊びの一種です」


ミリア

「遊び?」


小坂

「はい、私はゲームと言う物でミリア様やダン殿(ゲームの主人公)を動かして遊んでいるのです」


ミリア

「私やダンを動かして弄んでいただとぉ~、やはりキサマは殺しておくべきだな」


ミリアは再び剣を抜こうとしていた。


小坂

「ちょっ、ちょっと待ってください、ゲームと言う物はゲームの中の主要キャラクターを私のような人間が動かして遊ぶ物なんです」


ミリア

「つまりは私の身体を弄んだって事だろう?」


小坂

「だからぁ~、変な事を言っているのはミリア様の方なんです、いいですか詳しく話しますよ」


私はその後、ゲームや現実世界の事を話せるだけ話したのだった。


ミリア

「んん~、まぁ大体の事は解った、だがっ、だからと言って私の物がこんなに沢山あるのは空想の世界の私でさえ変に思うぞ」


小坂

「それはぁ~、ミリア様の事が・・・・・す・・・・・・・からですよ」


ミリア

「ん!、聞こえないぞ?」


小坂

「好きなんですよ、ミリア様が」


ああ~言っちまったよぉ~、現実世界の人間が空想世界のキャラクター相手に好きだなんて、どう考えても変態やん!?。


ミリア

「変態だなっ!」


ミリア様にも言われてしまった。


そうこうしているとミリアは寝室のドアを開けてしまった。


ミリア

「な、な、なんなんだ、この部屋は?」


私の寝室にはミリアをモデルにした大人用の物が沢山あるのだ!。


例えば、等身大フィギュア(ミリア様の身長は173センチの設定)が3体あったはずだが2体しかいない?!、全長160センチの抱き枕が3本、ミリア様がプリントされている抱き枕カバーが6枚、艶めかしい姿をしたミリア様のイラストが描かれた大型タペストリーが3枚、などなどだ。


ミリア

「こ、ここのこれは、なんだぁ~?」


小坂

「それは抱き枕と言いまして、カバーにミリア様の・・・」


気が付くと再び私の面前にミリア様の剣が突き出されていた!?。


ミリア

「貴様ぁ~、今までの物はまぁまぁ良いとして、この抱き枕とか言う物の裏の、この、私の恥ずかしい姿はぁ~なんなんだっ、返答次第ではキサマの命頂戴するぞっ」


抱き幕は表と裏でイラストが異なっていて裏は一糸纏わぬ姿のミリア様が恥ずかしそうに顔を赤らめている物なのだった。


小坂

「そ、それは、夜の・・・と、とにかく、好きな女性を抱きたいと思うのは自然な事であって例えそれがゲームのキャラクターだとしても男としての自然な現象なんですよっ」


あああああ~また言っちまったよぉ~、変態街道まっしぐらだぁ~!!!。


一方のミリアは両手を頬に充て顔を真っ赤にしてしゃがんでいた!?。


ミリア

「わ、私を好きだと言われたのも初めてだし、それ以上に夜の営みの相手として思われていたなんて嬉しさよりも恥ずかしさの方が勝ってしまってどんな顔をしてキサマの前に立てば良いのか迷うじゃないかぁ~」


ミリアのゲームには恋愛要素は全く入っていないのでその手の経験値は無いようだ?。


小坂

「と、とにかくアレなんで、そっちで飲み物でもいかがでしょうか?」


ミリア

「そ、・・・そうだな」


小坂

「テーブルの所に座布団が置いてありますのでそちらにお座りください」


ミリア

「解った」


そう言ってミリアが床の座布団に腰を降ろした。


ガンっ!(何かがぶつかった音)


小坂

「どうかしましたか?」


ミリア

「ああ、どうやら剣が床に当たったようだ」


ミリアが座布団に座った時に背中に背負っている大剣の鞘が床に当たったようだ。


ミリア

「す、すまない、鞘が当たるとは思わなかった」


小坂

「剣を外した方が良いのでは」


ミリア

「ああ、そうだな、椅子だとそのまま座れていたので気が付かなかったよ」


台所でインスタントコーヒーを入れてテーブルに戻るとキョロキョロと周りを見渡すミリアが座っていた。


小坂

「どうかしましたかミリア様?」


ミリアの後ろから声をかけた。


ミリア

「ひゃっ!?」


可愛いらしい声で驚くミリア


小坂

「どうかしましたか?」


ミリア

「おおおお、男の人の部屋は・・・・初めてなもので」(小声で)


なんかさっきまでの威勢の良さが感じられない?。


小坂

「あの~、何かありましたか?」


ミリア

「は、初めて入った・・・男の人の部屋で・・・へ・・平気でいられませんよぉ」(小声で)


小坂

「はいっ?、声、小さくないですか?」


ミリア

「だって・・・」(小声で)


少し怯えているようだ?。


何かがおかしい?。


小坂

「どうしたんだろう?」


よく見るとミリアの後ろに大剣が置いてある。


小坂

「ミリアさまっ、後ろの剣を触ってみてください」


ミリア

「えっ、剣をですか?、危なくないですか」(小声で)


危ないって、それ、あんたの大剣でしょ。


小坂

「大丈夫ですよ、剣は鞘の中に入っているんだし」


ミリア

「ほっ、本当に大丈夫でしょうか?」(小声で)


小坂

「大丈夫ですよ」


ミリアは恐る恐る近づいて行き大剣に手を添えた。


すると、ミリアは怯えた表情から自身溢れる顔へと変わり。


ミリア

「ん!、どうかしたのかっ?」


小坂

「やっぱり、そうなのかぁ~!」


ミリア

「だからどうしたと言うのだっ」


小坂

「ミリア様、失礼とは思いますがその剣をそちらに置いてからお座りくださいませ」


ミリア

「ん!、解った」


ミリアが剣を床に置き手を放しこちらの方を振り返るとその表情は再び怯えたものになっていた。


小坂

「どうぞ、お座りください」


ミリア

「は、はい」(小声で)


どうやらこのミリア様は大剣を持っている間だけはゲームのキャラクターそのままの気の強い女性のようだが、大剣を外すと気の弱い女の子になるようだ?。


ミリア

「わ、私の絵がいっぱい・・・」(小声で)


今、私の理想の女性が怯えた子ウサギのようにして目の前にいるこの状況、私は平静を保つ事ができるのだろうか?。


終わり


俺なら後々の事を考えると気の強い方のミリア様と交渉したいと思いますW。

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