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本当に大好きだったんだな
辺りは暗くなり様々な色のLEDが光り出す。
彼の思い出を追って来たのは、県外の駅前
私の住んでいるところは、はっきりいって田舎だ。
遊べる所はそんなに無い。
まして高校生だったあの頃行って楽しい所などありはしたが、飽きてしまう。
そんな中2人で出した案がここに来ることだった。
2人で来た未開の都会は、新鮮で、楽しくて、
一緒に食べたご飯の味も、偶然見れた水族館のようなイベントも、忘れなんてしない。
2人できたカフェに、もう一度1人で入る。
あれ、こんなに楽しくなかったけ。
そっかあなたと居たから楽しかったんだ。
私は本当に大好きだったんだな。
悟った時には、私の感情は爆発した。
溢れる涙をこらえ、思い出を後にした。