初めまして。
「君に恋をするまで。」をお読みいただき、本当にありがとうございます!
今回の話は前回より長いと思いますが、最後まで読んでいただけたら嬉しいです!
転校生の自己紹介が終わった後、塩川先生 が空いてる席を探すために教室を見渡していると、一番後ろの列、窓の隣の席が空いていることに気付き、
「あ、じゃ〜 中村諒君の隣の席が空いてるから、北村さんの席はそこね。」
(…え、俺の隣?)
バッと 隣を見ると確かに誰も座っていない。 さっき教室を出て行った早乙女 と木村 の席は一番前の列なので、その席は完全に空いている席だった。
「中村くん? 手、挙げてもらえるかな?」
先生に指示され、諒は手を挙げた。そこへ転校生が早歩きで彼の隣の席に行き、荷物を置いてから明るい笑顔で、
「初めまして、よろしくね! えーっと… 中村!」
(いきなり呼び捨て… まぁいいか。)
そう思いつつも彼は小さく頷いた。
「それでは、お待ちかねの〜 皆んな大好き英語の授業のお時間ですよ〜、」
塩川先生は満面の笑みで英語の教科書を開いた。 すると一人の男子生徒が立ち上がり、
「先生! 今日の英語の授業は昼寝の授業にしましょう! 今日月曜だから皆んな疲れてるだろうし名案だと思います!」
その発言に先生は少し笑い、
「あのね〜 昼寝って言ってもまだ朝の8時15分だよ? それに月曜で皆んな疲れてるだからこそ、先生のスパルタ授業で皆んなを起こさせてあげるのっ」
「えええええーーーー!勘弁してくださいよ〜〜!」
「はいはい、お口チャックして〜、 教科書の24ページ開いてちゃんとノートとってくださいよ〜、 北村さんこの英語の教科書持ってる? 持ってなかったら中村君から借りてね?」
そう言われ、北村はカバンの中から英語の教科書を取り出し、また明るい笑顔で、
「大丈夫です、あります!」
っと答え、先生はokハンドサインを出した。 そしていつもどうり、マーカーを取り出し、学習の目標、教科書ページ、そして英単語をホワイトボードに書き授業を始めた。
...
....
.......
カラン、カラン、カラン、カラン
授業が始まってから45分後、授業終了の合図の鐘がなり、
「はーい! 今日の授業はここまで! ちゃーんと復習しといてね、明日テストありますから!」
「えー!」
「まじかよ、やべ…」
「What we have a test tomorrow?!」
「どしよ、私絶対無理だよ〜!」
「俺 英語できねぇっすよ〜!」
すると先生は、
「今日の授業の確認テストですよ!今日の授業ちょっと難しかったし、 みんなもあんまり理解してなかったみたいだから。 ちゃんと復習しといてね〜!」
そう言うと、塩川先生は教室を後にした。
(テスト面倒だな〜… まぁいいや、次の授業数学…だったよな、早く行こ。 じゃないと本の続きが読めないし。)
そして彼はささっと英語の教科書とノートをしまい、数学の教科書とノートを出した。
(よし、行くか。)
そう思った次の瞬間、いきなり服の裾を掴まれ、
「ねぇ、 数学の教室ってどこ? 分かんねーから 案内してくれるかな?」
すると彼は硬直した。
(え、何、こーゆ時 どうすればいいの、案内すればいいの、 どーすればどーすれば、、)
いきなり話しかけられ、いきなり服の裾を掴まれ、真っ直ぐ自分の顔を見られるのが初めてで、どうすればいいのが良く分からなく、パニックになっていた。
「…中村ー 聞いてるー? おおおいいいー? うぇいく あーっぷ?」
「え… あ… えっ…と」(何話せば何話せば何話せば何話せば何話せば… )
話そうとするが、何を話せばいいかわからず、硬直していると、
「ねぇ、北村さん! 良かったら、私と一緒に教室行かない? それに学校も案内したいし、 どうかな?」
話しかけてきたのは、このクラスの学級委員の桜井愛菜。 部活は弓道部、ショートヘアーで茶髪、背が高く、顔立ちが綺麗で、責任感が強いイケメン女子。なぜか女子に凄くモテる。(笑)
「え、ああ、 うん! じゃ… 頼もうかな。」
すると中村の服の裾を離し、桜井の元へ行った。 裾を話された瞬間、一気に緊張感が抜け、思わず腰が抜けてしまった。
「ふー… はぁ… 死ぬかと思った… 桜井さんに感謝…」(でも後で謝ったほうがいいかもな…)
….................
「あっ 数学。あ! 本の続き… はあああ… 」
大きなため息をつき、すぐさま次の教室へと向かった。
……
「ねぇ、桜井さん、」
「何? ていうか愛菜でいいよ〜(笑)」
桜井が北村に笑みを浮かべ、
「なにか質問?なんでも聞いて、凛ちゃん!」
北村も笑みを浮かべて、一番聞きたかった質問を彼女に聞いた。
「中村ってどんな人?」