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氷撃の派遣剣士  作者: 翼太郎
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初戦

なかなか戦闘の文を書くのは難しいなと感じました。

自分の頭の中で出来た戦闘をイメージする事はできたのですが、文にするとなると勝手が違いますね。

恐るべし・・・

ついて来るってその恰好でついてくるのか?いいのか?大精霊様が、呑気に移動してさ」


セルシウスは、コウヤについて行くと宣言した後、姿を変えたのだ。

大人の姿から少女の姿へと

精霊らしい服装から、どこかの村娘みたいな姿のドレスを着ている。

「もちろんあなたと行動を共にしますよ!道案内も必要でしょうし、この世界の事まだわからないでしょう?」

セルシウスは、腰に手をあて仁王立ちの仕草で言った。

「そりゃまあそうだけどさ試練の事とかいいのか?洞窟に契約者がきたらどうするんだよ?」

コウヤの言った試練とは、七大精霊で決めたルールの事である。

契約者が大精霊の像の前に来た時、試練を与える事は厳守である。

「2回目の精霊大戦まで三か月ありますし、その間はたとえ私の像の前に契約者がきても試練は与えませんよルール違反になります。」

「じゃあさ?2回目の精霊大戦が始まったらどうするんだ?」

コウヤは、小さくなったセルシウスに上から見上げる。

「その時は……どうしましょうね……私はこの大陸からは、精霊王様のお許しがないと移動出来ません」

コウヤは。溜息をつき

「じゃあセルシウスの大陸までは、案内頼むよ。他の大陸行くまではさ……」

少し残念そうにコウヤは言う。

なんだかんだで1人で他の大陸に行くのは心配なのだ。

セルシウスは、歩いているコウヤを走って抜き去り少し登った雪原の上で叫んだ。

「大丈夫です!私の精神と肉体を分離させてトウヤの装備しているピアスに私の精神を入れましょう!肉体だけが像の中に入れば契約者がきてもすぐに精神を元に戻せます。」ピョンピョン飛び跳ね大丈夫アピールをした。

「精霊って便利だないろいろと……幽体離脱まで出来るのか。」

(良かった・・他の大陸で1人とか心細いなんて言えないよな……)

コウヤが安堵して先に進む道なりに視線を戻した時だった。


「グルルル!」

威嚇している狼のようなモンスターがコウヤとセルシウスの歩く道に突然姿を現した。

「トウヤ!モンスターです!あなたの使える魔法はまだ弱いのですから、倒す事は考えなくていいですよ!追っ払うだけで十分です。」

コウヤは慌てて鞘から刀を抜いた。

「おい!追っ払うってどうやって追っ払うんだ?!魔法も使い方わからないし!この刀だって切れない刀なんだぞ!」

コウヤは、初めて敵意を抱き襲ってきそうな狼を見て、たじろいだ。

「グルルガゥ!」

狼のモンスターは、コウヤに向かって牙を向き、突進してくる。

「うわぁきたぁ!このやろう!」

コウヤは、狼に向けて真っすぐ刀を振り下ろしたが、地面を刺しただけで狼には当たら

なかった。

——————肩に交差際、狼の牙がコウヤを抉る。

さすがは狼、いくら元の世界にいる動物のモンスターとはいえ肉食動物。森の狩人だ。

雪の地面にコウヤの肩の傷の血が滴り落ちる……

実戦経験の無いトウヤにとって相手が殺意をもって襲い掛かってくるのは、初めての経験だ……

元の世界では、現在日本で殺人鬼か、恨みによる犯行か……

歩いてるとほら人食い狼なんて事は、まず無いだろう。

(これが、戦闘か……殺し合いか……今まであんまり考えた事なかったぜ……まじで生き物を『殺す』ことをよ……)

コウヤは、思考する……自分に出来る事は何か……

まずは相手の動きの速さを目で追えるかどうか。たしかに見えた。相手の動きを冷静に見る事できた事が自身自身、少し驚いた。

自分の体は、契約者の加護で、身体能力の向上の効果があるのかモンスターの動きを目で追う事ができた。


(当たらなかったが……動きは見えるなどうする?)


初めての戦闘で、呼吸が乱れる。

歯をくいしばり刀を掴む力に手を籠める。

「コウヤ!」セルシウスの叫ぶ声が耳に聞こえるが迫ってくる相手に集中する為、一瞬目を閉じ……開く!

「ガゥ!」

モンスターが自分に向けて突進してきた所をモンスターの頭めがげて

——————「くらえ必殺刈り斬り!」

大声で今思いついた技の名前を言う。

必殺と言ったが、ただの上段から斬るだけの技である。


コウヤの放った上段斬りがモンスターの頭に当たり、モンスターの体を雪の地面へ吹っ飛ばす。

「キャイン!」モンスターは、たまらず怯み倒れはしなかったが襲う相手の強さがわかったのかモンスターは逃げ出した。

逃げたモンスターの姿を消えるまで確認したセルシウスは、コウヤの元へ走ってきた。


「やりましたね!トウヤ!初戦にしてはいい感じでしたよ!だけど刈り斬りって何です?正直に言うと名前がかっこ悪いですよ?」


「余計なお世話だ!とっさに出たんだよ!とりあえずなんでもいいから技っぽい名前言えばいいかなってさ」


コウヤは、戦闘で汚れた服をパンパンと払い、肩の傷はそう深くはない……自然に血は止まると安堵する。

「ケガをしたのですねこのくらいの傷でしたら自然に治りますが……セルシウスは、コウヤの肩の傷に手をあて、魔法を詠唱する。

「リエル」

魔法の光をにあてるとみるみる傷口が塞がっていく……

「便利だな魔法ってこっちの世界じゃ病院クラスの怪我なのにさ……」


(これが魔法……やっぱ生で見るとすごいよな……俺もこんな感じで使えるのだろうか?)

「もう大丈夫ですね。さあ城塞都市まであと2時間くらい道なりですよ!」

「まだそんなに歩くのか?!」ガックリとコウヤはうなだれる。

「なぁ、セルシウス……ちょっと聞きたいんだが……」

「はい?」

セルシウスがどうした後ろを向く。

「そんなに俺の名前の技の名前ってださかったか?」

「ださいです」

「そんなに?」

まさか自分のネーミングセンスを直球で『ださい』と言ってくる奴は、初めての経験のトウヤである。それもそのはず、大人の付き合いだと素直に相手を傷つける言葉を言うはずが無い。言った所で仕事に差し支えるし今後何十年も仕事で会うのだから、なかなかそんな人物には出会わないだろう。

「かっこいい名前なんていくらでもあるじゃないですか!エター○ルカオスブリザードとか!」

「それ相手絶対死んじゃうから!てかなんで知ってるんだよ!」


(氷の精霊が言うとシャレにならんぞその技は……)


「もちろんあなたの世界のインターネットですよ?すごいですよね!放っただけで相手が死んじゃう技なんて!」セルシウスは、嬉しそうにはしゃいでいた。


「それあくまで想像の技だし中2の技だぞ……」

コウヤは呆れた様に言う。


「ええ?想像の技だったのですか?てっきりあなたの世界の人間は、みんな出来るのかと……中2って何です?」

セルシウスは顔を横にしてわからないといった感じでコウヤに尋ねた。


「結構俺の世界の事、詳しいわりにはポイントずれてるな……んな技あるわけねえだろ!とにかく先にいくぞ。腹へったし色々疲れたわ……」


コウヤは、雪が降る雪原を城塞都市へ向けて歩き出す。


「トウヤ!待ってくださいよ!大精霊の質問に答えなさい!中2って何ですか?!」


慌ててセルシウスは、トウヤの元へ走るが、トウヤは待ってはくれなかった……


シンシンと降る雪の中、2人の足跡とセルシウスが叫ぶ声が聞こえる。


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