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氷撃の派遣剣士  作者: 翼太郎
12/16

ヘルズ城へ

朝になり……セルシウスが、昼前になっても寝ているコウヤを起こしにきた。

「コウヤ!いつまで寝ているのです!あなたの世界の時間表記でもう11時ですよ!起きなさい!」

大精霊が1人の人間を起こしに来る姿は、この世界の住民が見たら驚くだろう……

この世界の大精霊は、この大陸の住民にとっては神に等しい存在だ。

神に等しい存在だから異世界の世界への干渉も自在となる訳だが、干渉のルールも厳重に定められており、コウヤの世界の技術をこの世界に持ってくるのは、セルシウス自身は複雑な思いだった……たしかにあちらの世界の技術は素晴らしい……セルシウスもインターネットで調べる事であちらの世界に興味がわきコウヤをこちらの世界へ連れてきたのだから……

「ん……悪い……疲れてたみたいだな……今起きるよ。」

コウヤは低血圧なのか目覚めが悪く眠たい目を擦ってベットから起きる。

「今日は、ヘルズ城に行くんですよね?学者にあって電球の説明をするんですよね?刀は、もう完成したのですか?」

セルシウスは、エプロン姿で朝食の準備をしコウヤに今日の行動を聞く。

「あーそうだ……刀は今は、エリンに打ってもらった練習刀でもいいと俺は言ったんだけど、あいつ『そんなんじゃ私が納得できない!せめて1本満足できる刀が完成するまで待って』とか言ってたからな……」

「私もついて行っていいですか?」

セルシウスは、上目遣いでトウヤの顔を見た。

「いいけど……なんで急に?」

「この世界の技術に無いものを教えに行くのですからね……刀とは次元が違う大問題ですよ!心配なんです!」

なるほど、ごもっとも、と頷き、コウヤは考える。


(まあ、そりゃそうだよな……ある意味、異世界の干渉に近い事これからしようとしている事だし……)


「悪いな心配させる事やっちまってさ……」

コウヤは、心配するセルシウスに素直に謝る。

「別にもうその事はかまいませんが限度がありますからね……仮にあなたの世界の兵器とか絶対ダメですよ。」

コウヤはミルクを鼻から出しそうになる。

「ぶっ!ちょっと待ていくらなんでもミサイルとかの中身の事なんか俺は知らないぞ!

知ってたとしても言う気なんかさらさら無いわ!」

コウヤは、あくまで半導体の電気技術者であり、それ以上の上位の知識は無い。

「そうですか……ならいいんですが……」

「まあ、朝食が終わったら行こう。まずは、鍛冶屋に行ってトーマスさんから案内してもらう約束をしてるんだ」

セルシウスは、エプロンを脱ぎ、わかりましたと頷いた。


宿屋を出発し鍛冶屋に行くコウヤとセルシウス……

セルシウスは、浮かない顔をしている。

「なぁ……セルシウス、心配なのはわかるけどさ……電球ができればお前の大陸の住民の生活が少しは楽になるんじゃないのか?」

火の明かりだけの夜は、なんとも寂しいものである。電気の街頭ができるだけでだいぶ違うとコウヤは言う。

「たしかに夜の街に明かりがつけば皆さん喜ぶのでしょうが……これが本当にいい事なのか私には、わからないのです……」

「きっといい事に決まってるさ!お前に見せてやるよ!夜のヘルズを明るくする電球をさ!きっと綺麗だぞ。」

「そうですか……そうですよね!わかりました。」

セルシウスの顔が電球の様に明るくなり笑顔になった。


話してる内に鍛冶屋に着き、トーマスとエリンに挨拶する。

「やぁ、コウヤ君待ってたよ!さっそく城へ行こうと思うんだけどエリンには挨拶するかい?君が満足する刀をなんとしても打ちたいといって鍛冶場に篭りきっりなんだ……

あそこまで入れ込む娘は始めて見たよあはは」

コウヤは、作業の邪魔をするのは悪いと思い。エリンの打つ金槌の音に耳を傾けながら手を横に振った……。

「そうか……悪いねそれじゃ行こうか……そちらのお嬢さんは?」

トーマスは、コウヤの横にいる少女に首を傾けた。

「私は、トウヤと一緒に旅をしているセルルと申します……この度の件をコウヤに聞いて私もぜひ城へ見学したいと思いついてまいりました……」

「なるほど!ぜひ一緒にどうぞ!よろしくお願いしますセルルさん」

「ありがとうございます。トーマスさん」

3人は、ヘルズ城に向かい城の門番にトーマスが話をつける。

門番はこちらへ近づき「こちらへどうぞ」と案内する。

ヘルズ城3階に魔機学研究機関がある。機械と魔法の融合……だがしかし、その研究も生活の為ではなく兵器の為の研究で、ヘルズの軍が管轄する組織なのだ。

「あなたがトウヤ殿ですか?私はこの機関の主任をやってるヨークと申します……話は、トーマス殿から聞いておりますが、何でも電気の力でランプを作れると聞いたのですが?」

コウヤは少し緊張した面持ちで答える。

「は、はい!私は、コウヤと申しましてですね……ええと」

「コウヤ……緊張しすぎですよ……もうちょっとリラックスしなさい」

セルシウスは、コウヤの背中を軽く叩く。

コウヤは、セルシウスの言葉である程度、緊張が取れたのか改めて言う。

「はい、その通りです、ですが私1人ではどうしでも完成しない物があります。私の知っている部品の存在が確かなのかの確認と加工など貴方に頼みたくてここに来ました。」

俺は、自分が別の世界から来た人間という事は、なるべくオブラートに包み、白熱電球の素材と電池、モーター、簡単な蒸気機関の説明をヨークに説明する。

ヨークは腕を組み俺が必要な材料を真剣な面持ちで聞いてくれている。

「なるほど……竹とは何ですかね?初めて聞く名前ですしガラスという素材はたしかにありますが、名前が違います。銅線ですか……銅そのものはありますがこれでいいのですか?」

俺は、ヨークがポケットから出す銅を確認する……たしかに俺の世界で存在する銅だった。

「まさか銅を材料になるとは珍しいですね……これで電気が流れるんですか?」

ヨークは不思議そうに銅を見る。

「いえ一番電気を通しやすい物質は、『銀』なんですが……高価ですよね。だから2番目に電気を通しやすい銅なんです。竹はこんな感じの植物です。

俺は、あらかじめ用意していた。下手な竹のイラストを見せる。

「おお、その植物でしたら存在しますよ!ですがここの氷の大陸では、自生していませんね。地の大陸の森にそんな植物があったと思いますが……商人に頼んでいくらか持ってきてもらいましょうか?」

俺は、頼みますと返事とする話がどんどん進んでいく。

「火でお湯が出来ると蒸気が出るのは、ご存じだと思いますがその蒸気を応用した発電方法があるんです」

俺は、用意したイラストでモーターと蒸気機関の説明をするがなるべくわかりやすく説明する。

「お湯が熱湯になると水蒸気が発生しますが、密閉した空間の上に穴を開けると吹き上がりますよね、その吹き上がる力を利用してプロペラを回すんです。プロペラが回転するとモーターも一緒に回転して電流が生まれる仕組みです。ただしこれは、かなり大規模な大きさになります……町1つ発電するにはこれくらいの大きさが妥当かと」

俺は周りにある機械で、一番大きな10メートルあるかないかくらいの機械を指刺した

ヨークは驚く。

「そんなに大きいのですか?!なるほど電気を流すのは大変なんですね……」

俺は、頷き「磁石を銅線を巻いたコイルに回転させる仕組みがどうしても必要なので」

うーんとヨークは迷っているようだ。

「魔法で電気を発生させる訳にはいかないのですか?電池でしたっけ?それをこんな感じに……」

ヨークは電気を発生させる案を思いついたらしく俺にわかりやすく説明してくれる。

「なるほど魔法の電池ですか……それでしたら発電機はいらないですね!だいぶコンパクトになると思います!」

俺とヨークは笑顔になり横で見ているトーマスとセルシウスは2人で何か話してるようだ……

「良かったですね!セルルさんなんとかなりそうですよ!」

「そうですね……これで衣食住困らないと助かるんですが……」

「はい?」

「い、いえなんでもないことですわよおほほほ」

つい自分の、思った事を口にしてしまい慌てるセルシウス。

「そうだ、ちょっとこれがあると便利程度な品物なんですが材料が特殊なんですよね」

「ほう……その材料とは?」

「電球の中を真空状態……つまり空気を無くすことはこの世界でも可能でしょう

しかしどうしてもわからないのが『アルゴンガス』なんです、そのガスを電球の中に注入すれば炭化した竹の燃え尽きる時間が大幅に上がります」

セルシウスは、2人の会話に割って入る

「ちょっとすいませんいいですか?そのアルゴンガスですが私が、なんとか用意できそうです。」

『『はっ?』』

俺とヨークは驚く。用意できるって事は、調べてきてくれたんだな……その事はありがたいが、『用意』できるとは、意味がわからない……アルゴンガスを俺の世界から持ってきてくれたのか?いや……それは、無いだろう。セルシウスは、俺の世界から材料を持ち込む事は絶対ダメだと言っていた。なら制作方法を調べ、自分で、ガスを製作できるって事なのか?

「ですが……この事はすいません秘密にしてくださいコウヤにだけには話します……

正直私は、初対面の軍の方を信用する訳にはいかないのです……ごめんなさい」

セルシウスは、ヨークに深々と謝る。

「いやいや、たしかに私は兵器担当の人間です。いきなり全面的に信用しろと言われたら無理があるでしょう……どうか今後の私の仕事を見ていてください。教えるか教えないかは、セルルさんにまかせましょう」

俺はたしかにそうだなと思った。ヨークさんは人当たりのいいたしかに俗にいう『いい人』なのだろう……だがいい人を装って他人を陥れる人間を俺は腐るほど知っている

社会人を経験すると人間の嫌な部分をたくさん知る……他人を蹴落としてでも自分は上に登ろうする人間……

しかも相手は軍人だ……この技術で兵器を作らないとは限らない。

「そうかわかったアルゴンガスの件は、お前にまかせるよ」

セルシウスは申し訳なさそうにコウヤに頷いた。

「ではヨークさん魔法の電池の件はよろしくお願いします。私は白熱電球の件をこれから煮詰めていきますね。ガラスと鉄の型も必要ですしその辺は……トーマスさんお願いできますか?」

電球の形の丸い形をしたガラスと電気の接触部分の口金の形を作ってもらいたかった。

そして電球を差し込む土台部分のレセップソケットも必要だ……ケーブルの電線のゴムの部分もどうするか考えなくてはいけない……

なかなか簡単に電球と電源だけ作るってのも大変なんだなと電気技術者をやって初めて思う。

「わかりました詳しい形やサイズは、宿屋で聞きましょう!」

トーマスは胸を叩き、まかせなさいと言った。

「それでは、何かヨークさん何か用がございましたら宿屋に……当分はずっとこのヘルズにいますので」

ヨークは了解しましたと頷き、帰りの兵に案内をさせてもらい城を出た。


鍛冶屋の2階で会議する事になり、エリンが2階へ駆け上がってすごい汗だくで俺の服を掴む

「で、できた!出来たよ!やっと1本満足する刀を打てた!」

エリンは刀の刀身を俺に見せる。

美しい焼き入れが入った鏡のように俺の顔が写る刀だった。

「すごいじゃないか!最初の練習刀より格段に良くなってるお前は天才だな!」

「えへへ」

エリンは右手を頭の後ろに持っていき照れる。

「こんな業物なんだ代金はちゃんと払うよ」と俺は財布から金を出そうとした時……

「いらない」

エリンは、俺が財布から金出そうとすると手で押さえてきた。

「いらないかわりに私もコウヤの旅へ連れてって!コウヤしか私の刀を扱えないと思うんだ……」

エリンの申し出はありがたい……がトーマスさんはどうするんだ?

「連れてってあげてくださいコウヤさん」

トーマスがお茶を入れながら提案する。

「あの子があそこまで武器を打ったのは、あなたの刀のおかげですよ」

エリンがお父さんと呟き涙ぐんだ。

「でも無理はしてはダメだよ?」

ぽんとエリンの頭を撫でるトーマス

「あのっでも当分はここにいますし旅に出るのはまだ先ですから」

「あっそうですねまずはこの街に明かりを灯さないと!」

トーマスは泣いているエリンをあやしながら笑いながら言う。

「コホン!」

セルシウスは、わざとらしく咳をし、ちらっとこちらを見る。

「あーそうだったエリンはセルルと会うの初めてだったよな!俺の旅の連れみたいな?まあ、そんなとこだ!」

俺はいきなり、セルシウスの紹介をまかされ軽く動揺する。

セルシウスは俺の尻を摘みぐいっと俺に引き寄せる

「あの娘は今後の旅についてくるのですか?!また私の相談無しに全くもう!」

「セルルっていうんだね!よろしくね!」

エリンは、涙を拭きながらセルシウスに手を出す。

「えっええ……よ、よろしく……」

軽く顔を引きつりながら手を出しエリンと握手した。

どうしよ……これ……また俺、怒られるパターンだな……

コウヤは未来で起こる出来事を予測し溜息をつく。

「そうだトーマスさんちょっといいですか?」

「何でしょう?コウヤ君」

「ゴムってあります?」

「はっ?ゴムですか?なんですかそれは……」

「ええとわかりやすくいうと電気を通さない『絶縁体』というものでして、こう黒くてブヨブヨしてて……木の樹液からとれるらしいのですが……」

トーマスは悩んだあと、手をポンと叩き

「樹液ではありませんが、魔法の研究所の場所で、ちょうど電球を逆さにしたビンがありまして……その蓋にそんなのがあったような……

それだ!おそらく、トーマスさんの言っているのは、『フラスコ』の事だろう。

密閉する為の蓋におそらくゴムみたいな物を使用しているのに違いない。

「それではゴムは……大丈夫そうですね安心しました」

「ええ……おそらくですが……ヨークさんに頼んでおきますよ」

「わかりましたゴムの件は後で考えます。トーマスさんにお願いしたいのは、電球のガラスと口金部分の形ですが……」

コウヤは、白熱電球のガラス部分と口金部分のイラストを簡単に書いた。

「なるほどわかりました。細工職人にもお願いして型に流し込む為の形を作ってもらいましょう何パターンか作りますので、それから選んでください」

俺は頷きセルシウスとエリンに目をきくばせる。

「でねー!コウヤったらひどいのよ!私まだ初心者なのに怒鳴ってさ!」

「エリンもですか!私もコウヤに勝手な行動に困ってるのです……」

おい!お前ら!いきなり俺の悪口かい!これだから女子ってのは……

「コウヤが悪いのですよ!私達よりトーマスさんと電球の話ばかり……こっちは暇じゃありませんか!」

「そうだそうだ!」

エリンは、抗議するかの様に声を上げる。

(私だって刀の話をもっとコウヤと話したいのに……)

エリンは下に俯き少し顔が赤くなった。

「お前達、仲が良さそうで良かったよ。長旅になりそうだし仲良くやろうぜ。とりあえずだ。宿屋に戻って菊一文字の柄を外してエリンの刀の刀身で本当の意味で完成させないとな」

エリンは目を輝かせて「見たい!ついて行く!」と言ったが、トーマスさんに「もう今夜は遅いから駄目です」と止められた。


トーマスとエリンと別れ、宿屋に戻って、セルシウスにアルゴンガスの事を聞く事にした。

「なぁ、セルシウス……アルゴンガスの件なんだが……」

セルシウスは浮かない顔をして答える

「はい……アルゴンガスは私は、生成できるでしょう……おそらく「私」だけしかこの世界では作れません。」

セルシウスしか作れない?氷の大精霊しか作れないガスとは?

「アルゴンガス生成はいたって簡単です。空気をマイナス200度に近いを極低温まで冷却し、空気の主成分である窒素、酸素との沸点の差を利用して採り出すことができるみたいです……別名『空気分離ガス』と呼ばれてる事を調べました。」

「なるほど、『氷の大精霊しか作れない』事ってそおいう事だったのか……」

セルシウスが氷の大精霊で良かったと深く安堵した。この世界での技術では、マイナス200度なんて低温を作り出す事は不可能だろう。

「でもなんで秘密にしたいんだ?別にお前の身分を伏せれば構わないんじゃ?」

「アルゴンガスは一応ですね……人体に影響があるみたいですね……猛毒ではないのですが、吸いすぎると危ないみたいです……ですから軍人のヨークさんにはこの事を隠したいのです……もしかしたら兵器に応用されるかもしれません」

俺は、セルシウスの態度が浮かない『全て』に納得した。アルゴンガスがセルシウスしか作れないとなるとヨークがもしアルゴンガスの生成を独占したいと考えた場合、セルシウスを下手したら捕縛しかねない……いくらこの大陸の守り神に近い大精霊でも、この世界では大陸間同士で戦争してるに違いない。他の大陸が保有してない兵器を作り出せるとなったら、守り神すら利用するのが戦争だ。

「セルシウスお前の心配はよくわかった、アルゴンガスは電球の為だけに使おう」

俺はセルシウスの頭を撫でる……なんだかとても小さく見えたのだ。

「はい……お願いしますね……あーあとですね、真空状態を作りだすのも比較的簡単でした」

セルシウスから話を聞いた後、お互いの部屋に戻り机にメモを書く。

俺は、セルシウスから真空状態を作り出す方法を聞いた。

なんでも、ハーマン スプレンゲルが作ったスプレンゲルポンプ別名、水銀ポンプで、中の空気を抜き出すみたいだ。当時の設計資料も調べてくれたらしく、設計図もある

原理はいたって簡単だ。ホースに水を入れて上を塞いだ状態で下に垂らすと、水が重力の働きで落ちてホースが大気圧で潰れるこの一連の動作を連鎖させると中の空気が抜けるという仕組みだ。この構造の中にバルブや水の代わりに水銀を使うとより高度な真空を作れるという訳だ。

当時の発明家達は、本当にすごいと感心する。

ちなみに水銀も生成可能だ。辰砂と呼ばれる鉱石を空気中で 400度から600度℃ に加熱すると、水銀蒸気と亜硫酸ガス(二酸化硫黄)が生じる。この水銀蒸気を冷却凝縮させることで水銀を精製するって事だがこれはどうする?水銀は『猛毒』だ。これを兵器に流用されると大変な事になる。これもセルシウスと相談しなきゃならない。

「いろいろ問題山積みだな……」

まさか電球と電源だけでここまで大変とは思っていなかった。

普段、俺の世界では、電球はLEDに首位を奪われているが、現在のLEDでは絶対に電球に勝てない特性がある。

それは『どんな環境でも点灯』する事だ。

どんな極寒の寒さでも砂漠の様な暑さでも寿命の変動はあるが、必ず点灯する。

LEDは環境の変化にそこまで耐える構造ではないし見た目も電球の方が美しい。と俺は思う。

「あーそうだったエリンに打ってもらった刀身を差し替えないとな」

菊一文字から刀身を抜き取り、柄と鍔をエリンの刀の刀身へ差し替えた。

「これが『本物』の刀か……初めて触るな……」

今までレプリカの切れない刀しか触れた事がないトウヤにとって本物の真剣は美しく見えた。しかし鞘から抜けばこの剣はもう人を『斬れる』のだ。

「扱いには注意しないとな……まじで危ないし」

俺は、エリンの刀を鞘に納め日報を書きベットに入る。

「ブレーカーかスイッチも作らないとな……電球の中を『はんだ』で接合もしないといけないし……あーあ……鉛とスズがあれば……」

コウヤは考えている内に深い眠りに落ちた。

コンコン音が木を叩く音が出て扉が開く……

セルシウスは、コウヤが眠りに落ちている深夜に部屋の中に入り額に指で触れる。

「頑張っていますねコウヤ……この力を間違いを犯す事なく使ってくれる事を祈ります……」

セルシウスの体が少女から元の姿に戻り淡く光る……指で触れているコウヤの体が薄い水色のオーラに包まれやがて消えた……

「これであなたの魔法力は、最初の時より上がっているでしょう……おやすみなさいコウヤ……」

セルシウスは、少女の姿になり自分の部屋へ戻った。








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