レポート31
毎日の日々学校、あれから数日たって明日はまた土日になるんだけど……何の進歩はない。
よく考えたら、話題以前に話すタイミングだよな。一回目はぶつかったのが原因だし、放課後に偶然教室で2人になったから話せたわけだ。で、次は家庭科であちらからきてくれて。
俺はそんなことを思いながら教室のところどころにあるグループを眺めてみる。
そうだよな。あの手のグループを転々と全体的に絡んでるらしいもんな、音原さん。
昼休み終了のチャイムがなった。そして、5限目が始まりクラスの担任が入ってくる。
「はーい、席つきなさーい!!」
ハイテンション、ちっちゃい担任の先生が入ってきた。あれで30代だというから何度でも驚きだ。
「今日はほら、もう来月に迫った。細かく言っちゃうと3週間後に迫った文化祭の内容決めるわよ! ってことでクラス委員よろしく!」
準備が直前の一週間だけど、そもそもの材料とかいろいろの準備のために3週間前に決めるんだったか。駄目だ、去年はちゃんとこの時点では混ざってなかったから思い出せない……去年の文化祭はひとりでまわりまくったのと、飯の材料の運搬してた記憶しかないし。
やばい、俺の青春の色灰色なのか。
「おーい、ヒッキー」
「うん?」
隣の席の男子に話しかけられた。誰だっけこいつ。
「すまん、文化祭って何するの? おれっち今年の2月に転校してきたから去年参加してないんだよね」
今年の2月って、それは4月になってからでもよかったんじゃとか思ってしまう。
「まあ、喫茶店とかパネル展示とかが多かったって感じだな。校庭は運動部で埋まるし、体育会とかは演劇と音楽系の部活、あとは生徒会で埋まることが多いから」
「つまり教室でできる範囲内の何かをするってことでいいのか?」
「まあ、そんな感じ」
「すまん。ありがとう」
感謝するならヒッキー予備やめてくれないかな。引きこもりなのは否定しないけどさ。このあだ名の最初の原因は、去年のクラスのやつか『日角秋の最初と最後をとったらヒッキーだ!』とかいう謎の感性を大声で言ったのが原因なんだし。
……あれ、最近人とか変わり始めた俺は気づいたぞ。これただの弄りじゃないか。
ぼっちになってる理由って、俺自身が避けてるせい!?
やばい、馬鹿らしくなってきた。
「はい、それじゃあ何か出してください。とりあえず、オーソドックスな喫茶店、お化け屋敷、パネル展示以外でな。もうこれは黒板に親切な私が書いておいてやる」
メガネ女子、姉御系委員長は前に出てくるとそういった。書記もその親友がやってることもあって、すでに言われたものは書かれていた。
文化祭の演目ね……なんかあったかな。




