レポート13
サボテンの森にはすぐにたどり着いた。
名前の通りサボテンがそこかしこに生えているフィールドだ。
「砂漠みたいに見えるんだが?」
「障害物がないからこそ、逃げ場もないのが売りのフィールドらしいですよ」
俺が言うとコウタキがそう答えてくれる。いいやつだな。
「ですので、後ろからも奇襲の可能性があるのですが……殿と前どちらか任せてもいいですか?」
「ならば、前は任せるべき」
「では、これをお願いします」
コウタキはそう言って、俺にアイテムを渡してくる。コンパスに見えるが――クエストアイテムか。
「このコンパスが指し示す向きに行けばいいんだな?」
「はい。そうすれば、目的のモンスターがいる場所にたどり着くらしいです」
「了解だ」
隊列は俺が戦闘。真ん中にガガとジュジュで殿にコウタキというほぼ1列で進んでいく。
道中にモンスターは出てきたが、そこまで消費せずに進んでいける。レベルとしては敵の平均は17といったところだ。
《サンド・ワーム》や《サンド・スネーク》といったうにょうにょした奴が、地面から現れるから精神的にはかなりきてたりするんだがな。
「まだつかないのか……」
「攻略見た限りはそろそろのはずだぜ?」
全員が攻略を知らないなら気にならないけど、なまじ中途半端に情報を持っていると早く終われと思ってしまうこの気持ちはなんていう名前なんだろうか。
「フヒッ……み、みえた」
ジュジュがそう言って、うなだれていた顔を上げるとオアシスが見える。
「回復ポイント?」
「いや、あそこにクエスト対象モンスターがいるってやつだ」
どうでもいいけど、俺コミュニケーション取れてるな。大人数じゃなければ大丈夫なんだな。信じていいんだな、俺?
「じゃあ、行くぞ!!」
俺は少しテンションを上げなおして、走りだした。
「おいおいおいおい。おいぃい!!」
オアシスについて数分後の出来事。現在俺はイノシシに追いかけられている――俺の2倍位の大きさのある。
「飛んでください!!」
「わかったんだがぁ!!」
コウタキの合図で横っ飛びする。イノシシは勢いのままにまっすぐ、通過していきフィールドに生えていたヤシの木のような木に牙を突き刺して、動きがとまる。
「ガガ! 早くするべき!」
「わかってるよ。あと2匹だから、耐えやがれくださいだぜ!!」
弓に新しい矢をつがえながら空に狙いをつける。
そうこのオアシスでのイノシシを倒すことじゃなく、動きを止める動きをしている理由がこれだ。今回の目的モンスターは空に飛んでいる《サンド・バッド》と言う茶色のコウモリを一定数倒すことだった。
《アーチャー》のクエストになってる通り弓に弱く魔法に強い使用になっているらしい、そして地上にお邪魔ように用意されていたイノシシだが――倒すたびに大きくなって復活してくる。経験値は溜まっていくんだが、さすがにこの大きさになると洒落にならなかったりする。
「ついでに気絶しておけ!!」
そして今回の戦いで判明したことだ。すべてのモンスターではなさそうだが、頭を打撃武器で叩きつけるとスタン――つまり一時的に気絶状態に陥ることがあるようだ。
盾での打撃もそれに入る。
「《シールドバッシュ》!!」
「フヒヒッ《アース・ハンマー》」
俺の盾とジュジュの土魔法による打撃攻撃でイノシシは気絶状態になる。
「あと1匹。《スナイプ・ショット》!!」
そして、最後の1匹のサンド・バッドをガガが倒すと、ガガの頭上に《クエスト進行》の文字が表示される。
「撤退します!!」
「俺が一番HPが残ってるから殿を任せるべき」
「すいません、お願いします!」
「死ぬんじゃねえぞ!」
協力プレイも楽しいなと思いながら、このクエストは無事に終わりを告げ、俺達はロックスソルドへと帰還した。




