社会人を育てようとする人間
「万物をつくる者の手を離れるとき、すべてはよいものであるが、人間の手にうつるとすべてが悪くなる」
ルソーが著した、『エミール』の冒頭で語られる一説である。
ルソーはこの著書の中で、社会人を育てようとする人間を批判し、無理に手を加えず、自然に子どもを育てる方法を述べる。
自然と言っても、何もするなと言っているわけではなく、子どもが自らやろうとするまで待つとか、成長に合わせてといった内容だ。
また、どうしたら子どもがやる気になるのかということについても触れる。
ルソーはここで無駄になんでも教えようとする公教育への大批判を展開した。
現代の日本において、ルソー的に言えば、教育は間違ってることになるのだろうか?
確かに、中学生や高校生はテストの点数が悪ければ、怒られ、疲弊する子たちも少なくない。
そして1年間の勉強量も多く、ついていけない子どもたちもいる。
みんなが同じくらい勉強すれば、できるのではないか?
人間は、そんなに単純ではない!絶対に生まれつきの凸凹が存在すると心理学では常識的に言われていることだ。
それなのに、人間は子どもたちに勉強できなければ、明日がないなどの言い回しで、勉強が苦手な子どもを追い詰め、人間としての自信を無くさせる!
勉強をできることが理想の社会人であるからだ。
人間に告ぐ、社会人を育てようとするな!
子どもたちは、社会人になる前に、人間であるべきなのだ!
中学生、高校生よ!
あなたが好きなものは何か?
頑張らなくて、頑張れるものは何か?
私の場合は、心理学、野球の指導…
勉強ができなくても、それを見つけることが大事かもしれない。
何か好きなものができれば、自然に子どもは勉強するものだから…
あまり詰め込むのは良くない。
私の論に正解はない。
正解はあなたの心の中に!