僕と君との笑顔
あなたは、大切な人を失った後も、笑い続けることができますか?
僕の隣で、君が笑ってる
また笑いかけてきた
僕は、笑い返す
僕は、君と笑いあっている時が、一番幸せを感じる
この幸せが、ずっと続く
そう、思っていた…
なんで…君が死ぬことに……
なんで…なんでナンデナンデ
君は死ぬ必要なんてなかったのに
僕に…俺に死んだらダメって言ったのはお前だろ?
なんで俺になにも言わずに死ぬんだよ…
涙がこぼれる
あぁ、君はいつも涙をふいてくれたな
ふと机の上を見ると、カッターが置いてあった
そうか、俺も死のう
俺も、お前のところに…
『死 な な い で』
声が聞こえた。聞き覚えのある声
もう、会えないはずだった。なのに…
目の前に、君がいる
「なんで…死んだんじゃ……」
そう問いかけた
『うん、死んじゃったよ』
君は笑顔でそう言い返す
『けど、あなたが笑って生きていないから、成仏できないんだよ』
見てたのか。俺のことを
『ごめんね。私が死んだせいで、あなたを苦しめちゃって…
けど、私の後を追って死のうとはしないで?
私は、笑って生きているあなたを見ていたいから』
君が笑う。隣にいてくれてた、あの時のように
「…うん。君の分まで、生きるよ」
お互い笑いあう。あの時のように
僕の隣は、誰もいない
けど、僕の心の中に、君がいる
君は、いつも満面の笑みで笑ってくれる
僕は、それに応えるように、君に笑う
大切な人のために、笑い続けよう。
そういう気持ちになってくれたらなと、思います。