↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
愛を叫ぶ!  作者: 雨月
5/8

5 衣装を変えて愛を叫ぶ

ふっふっふー!

これでカウツさまも・・・


「いちころよー!!」

「はいはい。」


友人の知り合いのお姉さんから借りた衣装を胸に抱き、手土産や準備道具を持って愛しの彼のお宅へと走った。


「転ばないようにねー」


友人の言葉に背に受けながら。




「では、こちらでしばらくお待ちください。」

「はい。あ、すこぉし時間が経ってからカウツさまを呼んでいただいてもいいです?」

「はい。かしこまりました。」


にこにこ笑ってうなづいてくれたベテラン☆侍女さんが部屋から出ていくのを見て、持ってきた準備道具を使いながら衣装を身につけた。

その衣装は身体のラインを強調するようなぴっちりした形のマーメイドドレスだった。

肩やデコルテ部分はむき出し!

背中もざっくり開いているセクシー仕様!

にも関わらず、胸が足りなくてずり落ちる!!


「そこでこの白パンの登場です!!」


あと少しだけ胸があればちょうどよく・・・腰のラインも緩いので、完璧とは言い難いが、なんとか見れる形になったので、外から見えないように肌の色に近かった白パンを胸に合うように詰め込んでいる時だった。


コンコン


「い、今来ちゃだめぇぇぇぇぇぇぇ!!」


必死だった。

少女は必死だった。

何故なら、詰め込んでいる最中で、今ならポロリもあるよ☆ という状況だったから。


「何故、僕の家なのに来ちゃダメな状況になってるの?」


尋ねながらも扉を開けて入ってくる青年に、思わず両手を胸に交差して隠しながらも背を向けてしゃがみこんだ。


「・・・・・・・・なんで、そんな格好を?」


背後から聞こえてくる声に、思わず無言になる。


 し、失敗しちゃったかしら・・・!?


目線を動かしつつ言葉を探した。


「え、えと、セクシーさを表してみようかなぁー・・・って・・・。」


顔が、熱い。

見なくてもわかる。

今、自分の顔は真っ赤だ。


「・・・首筋や、背中まで真っ赤にして、セクシーさを出してるの?」

「ううぅぅぅ・・・言わないでくださいー。」


後ろから近づく足音に顔を上げると、目の前には愛しの青年が。


「・・・白パン?」

「白パンですぅ。」


視線が胸元からはみ出ているパンにいっていることに、気づいていない訳ではなかったが、言葉にされると余計に羞恥で身体が熱くなった。


 だ、ダメだ!!

 目が合わせられないぃぃぃぃぃ・・・!!


「サイズ、あってないよね?」

「は、はい。借り物なので・・・。」

「白パンで誤魔化そうとしたの?」

「もう少しお時間いただければ、誤魔化せれたと思います!!」

「そうなんだー。」

「そ、そうなんですぅぅ。」


楽しそうな彼の声とは対照的に少女の声はたどたどしい。


「でも、ここの空き具合から、無理だったと思うけど?」


ウエスト部分の隙間に指をかけ、衣装を引っ張る。


「ひ、ひやぁっ!!」


釣られて胸元の衣装もずれ、白パンが胸から転がり落ちた。


 胸!胸もこぼれ落ちる!!


パンは床に転がる前に青年の手に救われ、少女の胸は自らの手のひらに掬われた。


「かかかかかかカウツさまぁぁぁぁぁ!!これ以上は色々と無理ですぅぅぅぅ!!」


思わず涙声になった。


「いい眺めなのに。」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!カウツさまの意地悪ーーー!!」


きっ!! と下から睨みつけると、目があった青年は口元を手で押さえ、少しよろめいた。


 私の!!この恥ずかしい思い、わかっていただけた!?


「あー・・・しまった。」


もごもごと口の中で呟く声は聞こえず、目線をそらしたまま


「ごめん。もう出るから早く着替えてね。お茶の用意をさせておくから、準備が出来たらテラスに来て。」

「はい。すみませんでしたぁー。」


作戦失敗 という文字が頭上にずしーん と重く乗っているような気分だった。


「やっぱり、まだセクシーさに手を出すのは早かったかなぁ・・・」


スカートの長さが膝丈以上にすると ふしだら!! と言われるにも関わらず、このセクシー衣装は許されるという考え方の文化に、未だに慣れない とこぼしつつもいつもの魔法学院の制服に着替えた。






「お待たせしましたぁ・・・」


かなりお待たせしたし、幾分、元気のない声だと自分でも思ったが、顔を合わせる勇気が!!決心が!!

赤くなる顔を伏し目がちにしつつ、青年の前の席に座る。


「いや、さっきはこちらも少しやりすぎてしまった・・・かなぁ~。」

「いえ、サイズの合わない衣装を用意した私が悪いのですし、あの、すみません・・・。」


むしろこちらが とか 役得 とか、青年がぶつぶつ言う言葉ははっきりした文章にはならず、首をかしげた。


 嫌がられては・・・ない?

 

「あ、このお茶菓子・・・」


密かに安堵しつつも目の前に供されている茶菓子は自分が作ってきた物で。


「あぁ、美味しいよ。」

「本当ですぅ!?あのっ!あのっ!また焼いてきてもいいですかぁー!?」


いつものようにはしゃぐ少女に、青年も少し落ち着いたようで、


「そうだね。またお茶をする時に食べたいかな。」

「!!」


初めて言われた『また』という次を約束する言葉に、思わず目を見開いて青年を見つめる。


嬉しい


「カウツさまっ!!」


がたんっ と淑女にあるまじき態度で席を立ち、青年に近づき


「愛しておりますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」


と、抱きついたが、今回も見事に避けられるのだった。



作戦を失敗しつつも、少女は今日も愛を叫ぶ。








亜美ちゃん、結構、胸でかい設定です。

着やせすればいいと思います。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。