少女の戯言
「それは理不尽だねー。」
僕は凛にこれまでの事を自分的解釈で伝えたらそう呟いた。
「不思議に思わないのか?」
「ん?どこが?あー死んだのにはなんで生きてるのかなとか?」
天然で言ってるのかそれともあまりにも非現実的で信じてないか、この子の場合分からないな。
「いや、過去に戻ったとか、僕が元社会人だとか」
「んー、いやそこは案外気にしてないかな。」
ポケットにあった飴を舐めながら凛は続けて
「見ててっ」と言い飴を口に入れたまま僕に口を開けたまま舐め始めた。
「…汚い。」と呟いた
「ごほーびでほーが!」(ご褒美でしょうが!)
「口に物入れた状態で喋らない!」
その言葉を聞き入れたかのように無言で睨めつけてきた。
「それで、僕は貴女の何を見れば良いのですか?」
喋るなと言ったのはお前だろ!って目で睨みながら凛は口を開けた。
「…。」
呆れたただ飴を舐めて消しただけの出来事だった。
「ちょちょ、呆れるには早いよ!」
そう言ってまた口を閉じて、口のもぐもぐっと動かした後、凛は口を開けた。
「…は?」
驚いてつい、声を漏らしてしまった。確かに舐めて無くしたはずの飴がそこには口に入れた大きさのままで口の中に入ってた。
「これ。飴だと思ったでしょ?」
そう言って口からぷっと吐いた。その雨は数バウンドして地面に転がった。
「…スーパーボール?」
「正解!!あっ、口の中に食べ物入れちゃ行けませんって苦情は聞き入れませんよ!」
再び呆れた。
「ねね、時間は戻った?」純粋な目で凛は聞いてきた
「戻ってるわけないだろ。」
「つまりはそういうことなのよ、少年!」
博士みたいな口調で凛は語り始める
「君はあのスーパーボールを飴として認識して飴を舐めたはずが何故か戻ってると思ったでしょ?」
「あぁ、そうだが」
「けど本来はスーパーボールを舐めてたのを飴とご認識してただけ。」
「結論から言うと君は過去に戻ったのではないのだよ!」
「いや、ここはどう見たって過去だろ。」
「君の知ってる過去とは違う過去ではないかね?」
僕の過去とは違う過去…?
「君は私とこの話をした過去があるかい?」
「いや、ない。」
「そう、つまりは戻ってるのではなく、過去に似た今を君は生きてるんだよ!」
「…それを知ったところで僕はなにか変わるのか?」
「いや?ただ、君の言ってた過去に戻ったが引っかかってね。」
…確かに、僕からすれば過去だが、凛からすれば現在進行形の出来事。
いや、そもそも凛の言った通りこれは過去ではないのか?
「ほっほ、難しい顔をするねー、少年」と無い髭をサスサスしながら凛は僕に語りかけてきた。
「まぁ、要はこの世界で生きてみればいいって事か」
「そういうことだよ!少年!過去とか未来とかそんなの忘れて今を生きようじゃないかー!」
「キーンコーンカーンコーン」
懐かしき学校のチャイムが鳴り響いた。
「あぁ!やばいやばい!休憩終わる!ほら、綾太!教室に帰るよ!」そう言いながら凛は屋上の出口へ走って行った。
過去ではないどこか、たとえ過去だとしても何かが変わったどこかで僕は理不尽に生きてくしかないのか。そう思いながら 凛に続くように屋上の出口へと走って行った。




