理不尽な始まり
この世は理不尽だ。
現に今、僕の目の前ではカツアゲが行われてる。
あぁ、可哀想なんて思わないでくれ
なぜならカツアゲされてるのは僕では無い他人だからだ。
(まぁ、関係ないか。)
そう思いながらこっちに助けの目を向けてる少年を通り過ぎて、僕はいつも通りクソみたいな会社に向かう。
エリート職でも最底辺の職なわけでもない、なんでもないような僕の会社。
そう、ブラックでもなければホワイトでもないただ上司が性格をコロコロ変えるような人物で、機嫌を取るように僕らが働くだけの話。
なんて会社の話をしてたら、もう駅のホームに着いてしまった。ごちゃごちゃした人混みは嫌いだ、だから僕は早め早めの行動をして、いつも先頭に立つようにしている。
駅に電車が来る、そんな時
「ドンッ」っと背中を押され僕は線路へと飛ばされた。
ほらな?この世は理不尽だ。
人の命なんて軽々しく消えてなくなる。まるでお酒のツマミの中にある1つのピーナッツ…、いや違うな、道端にいるアリの集団の一匹みたいな…、うーん。すまない昔から例えが苦手なのだ。
なんて考えてる間にほら、電車が迫ってくる。
「痛いのはやだな。」そう呟いて、僕は轢かれた。
最後の遺言にしてはダサかったな。
…?ほら僕の人生は終わったんだ。幕を閉じてくれよ
暗い世界にただ一人残されたみたいだな。真っ暗で何も見えない、なのに終わらない。痛みは…、感じないというかそもそも身体の感覚を感じない。
そーいえば死んだ時体は放置してると腐るらしいけど
僕の死体は今どんな感じなんだろ。
「ピカッ」
「うわ、眩し。」つい漏れてしまった言葉Part.2だな。
今の眩しさ、なんなんだ? 目を開ければ何かがわかるのか?分からない。だがここで止まってても変わらないだろうし、そう重い僕は目を開けた。
「…っははは!やっぱ綾太くんは面白いねぇ」
聞き覚えのある可愛らしい声、見覚えのある少女が目の前で笑ってた。
「これは、走馬灯か。」
「え!?なになに!笑いすぎて1回死んだみたいなの!あははっ!やばいお腹、お腹が痛い!!」
このゲラな感じ完全にそうだ。
見覚えのある屋上に2人で食事をした仲の同級生。
「神月 凛。」
「次は他人行儀ですかぁ?綾太くーん」
何が起きたのか最初はわからなかったが、凛を見て思い出した。
「あぁ、僕は過去に戻ったのか。」




