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第7話 浮き沈み
「
ないものねだり
記憶に残る
クソな日常
いつまでつづく
終わりなどない
死ねばいい
支離滅裂に
つれづれに
右も左も
右往左往
いきかう人も
ゴミのとばり
火曜のゴミの日
ゴミ収集車
朝だけでなく夜もゆく
ひとごみ集めて
焼くのかどうか
ひとごみ集めて
焼くのが今日か
どうせ燃えない
燃やしたい
火つけたアイツに
拍手喝采
」
ふむ。 今日はやたら攻撃的な感じがする。
毎日浮かび上がる文字も見慣れたものだ。
博士は何か見いだせているのだろうか。
この行為になんの意味があるのだろう。
博士は30日分と言ったが、既に辟易しているのではなかろうか。
これで5日分くらいだったか。
俺には何の価値も見いだせないでいる。
地獄とは火に包まれているという。
こいつの心模様と少し似ているのかもしれない。
何に対して怒っているのだろう。
火元が分かれば消せるのだろうか。
攻撃的になったり、悲観的になったりと情緒の激しいものだ。
ただ疑問もある。
ゴミは燃やすのにゴミみたいなことをする人間はなぜ燃やさないのだろう。
これでは火元が増えるばかりだろう。