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第五話 死に戻り
「
何度目かのゲームオーバーだ
血の気がひいていく
また音が遠のいていく
音楽から色が失われて
好きなマンガも3ページで気分が悪くなる
自己否定の気持ちが渦巻いてくる
何が悪かったのというのか
地続きと思っていた道はあっという間に崩れる
嘲笑っていたはずの周りに自分が嘲笑われているような錯覚に襲われる
夢だと言ってくれ
苦しくて仕方ない
毎日限界まで頑張ったのだ
今度こそ周りにも認められるのではと思っていた
ただ、結果は真逆だった
安心なんてない
いつも真っ暗だ
次は上手くいくのだろうか
心配ばかりが降り積もる
ああ、ここはどこだ
見えていたはずの道が今では全く見えない
」
また、日記に文字が見えた。
そういえば俺も取引先に契約を突然打ち切られたときこんな気分になった気がする。
こいつには何があったのだろう。
前回の日記も博士は喜んでいたが、なんと伝えかはもうカケラも覚えていない。