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僕の世界は君を軸に廻る

作者: 菊

初投稿です。

現役高校生が暇つぶしに書いたものなので、色々設定が変になっていたり、おかしな部分もあると思いますが、暇つぶし程度に良ければ呼んでください

僕の名前は黒木 俊。今日入学したばかりの高校1年生だ。


僕が入学したこの高校、桜丘高校は地元ではかなり有名らしい。頭のいい人達、俗にいう天才しか入学できないとまで言われているほどこの高校は入学するのが難しいのだ。


この桜丘高校に入学するために僕は中学校1年生から日々勉強してきた。よく漫画で見る丸眼鏡とハチマキをつけてるガリ勉野郎を思い浮かべて欲しい。僕はつい先日までまさにその状態だったのだ。自分でも驚く程にね。


話を変えよう。なぜ僕がそれ程までにこの高校に入りたかったというと、その理由は今まさに目の前にいる彼女にある。

「ちょっと俊くんまた何か考えごとしてたでしょ?

何回呼んだと思ってるのさ!」


「アハハ、ごめんね少しボーッとしてただけだよ」

彼女の名は、天白 芽衣。僕の幼馴染であり僕の想い人だ。僕は芽衣と同じ高校に入りたいがためにこの高校に入ったのだ。こんなこと他の人に言ったら絶対痛いヤツと思われるだろうから、もちろん誰にも言っていない。

「ほんと昔から治らないねそのボーッとする癖。」

そう言いながら彼女は笑った。


「仕方ないよ。僕が何回治そうと思っても治らないんだから。今では自分の特技にもなってる程だ。」


「特技なんてレベルじゃないよ!たまに私と話してる時でもボーッとするじゃない」

芽衣がいじけたと思ったが次の瞬間には、パァっと笑顔になり僕の目を見てきた。

「そうえば俊くんさ、甘いもの好きだっけ?」


「好きだけどどうかしたの?」


「実はさ、最近私の家の近くに新しくカフェが出来たの!どうせ昼暇なんだから一緒に行こうよ!」


「あーあそこね、カフェ豆鳩だっけ?変わった名前だから1人じゃあまり行く気にはなれなかったけど、芽衣と一緒なら行ってみようかな。」


「なら決まりね!学校終わったら校門の前で待ち合わせにしよっか」


「りょーかい。なら校門で待ってるね」


「うん!」


「芽衣とご飯の約束が出来るなんて今日はなんてラッキーなんだ。入学早々幸せすぎる!」

僕は心の中でガッツポーズをした。




芽 衣 目 線


「どうしよう思わず俊くんをデートに誘っちゃった。いくら俊くんとはいえ嫌じゃなかったかな?引かれてたらどうしよう…」

俊くんと同じクラスになれたことに少し浮かれていたのかもしれない。

「でも俊くんはオッケーしてくれたし少し嬉しそうだったからこれで良かったのかも」

それよりデートの計画を練らなくては。俊くんにつまらないって思われないように。


一方その頃、僕は芽衣とまた2人で遊べることに感激していた。小さい頃はよく2人で遊んでいたが、大きくなるにつれ、昔みたいに遊ぶことが減っていったのだ。でもまた芽衣と遊ぶことができる。なんと嬉しいことだろうか。


「キーンコーンカーンコーン」


「皆さん入学式お疲れ様でした。今日から皆さんは立派な桜丘高の生徒です。桜丘高の生徒という自信を持って、明日から学校頑張ってくださいね。」


やっと学校が終わった。待ちに待った芽衣とやっと遊ぶことができる。僕は早足で校門へと急いだ。


「芽衣はまだいないみたいだな。少し早すぎたか」


「俊くーん!ごめん遅れちゃった。待たせちゃったかな?」


「丁度今来たとこだよ。じゃあ早速カフェ豆鳩に行こっか」


「うん!」


豆鳩につくまで芽衣と何話そうかと考えていたら芽衣から話を振ってくれた。


「俊くん友達はできた?」


「流石にそんな早くは友達できないよ。芽衣は友達できたの?」


「私は2人できたよ。結ちゃんと奏ちゃん!」

流石芽衣だな。もう2人友達ができるとは何とも羨ましいものだ。僕なんてまだ1人もいないのに。


「きっと俊くんもすぐ友達できるよ!」

そんな雑談をしている内にカフェ豆鳩につき早速2人で入った。


「名前にしてはなかなかお洒落な場所なんだな」

辺りを見回すと同じ桜高の制服を着た人達がいるのが見える。


「こちらの席にどうぞ〜」

店員に言われるがままについて行き、席に座りメニュー表を見た。


「アップルパイにホットケーキ、タルトもあるしマカロンもあるよ俊くん!」


「どれどれ、他にはワッフルとミルフィーユに、このババロアって何なんだ?」

聞いたこともないスイーツや洋菓子がいっぱいあり、これは選ぶのに時間がかかりそうだな。


「私決めたよ!ワッフルとマカロンにするね。俊くんは何にするか決まった?」


「ん〜そうだな、俺はババロアってやつにしようかな。」


「なら決まりだね!」

芽衣が慣れた様子で店員を呼び、注文を始めた。


「ババロアと、ワッフルとマカロンお願いします。って唯ちゃん!?なんでここで働いてるの?!」


「あれまバレちゃった?実はここの店私の親のお店なんだよね〜」

どうやらこの店員は芽衣がさっき言っていた新しくできた友達のようだ。


「親の手伝いとしてこれから学校終わったらここで働くことになったんだよ〜」


「え〜そうだったんだ!まさか唯ちゃんが働いてるとは思わなくてびっくりしちゃった」

芽衣が笑いながらそう返すと、唯さんが爆弾発言をしてきた。

「ところで隣にいる男は芽衣の彼氏?入学そうそうお熱いね〜」


「ちょ!俊くんとはそんなんじゃないよ!ただの幼馴染だから!」

ただの幼馴染か。確かにそうだが実際に言われると少しばかりヘコむな。


「へぇ〜ホントかなぁ?随分仲良いように見えるけど」


「ほんとほんと!ね?俊くん?」

芽衣が焦った顔で僕の顔を見てきたので、ここは僕も否定しておこう。


「僕と芽衣はほんとにただの幼馴染だから、そういう関係じゃないよ」

これで誤解は解けただろう。


「ふ〜ん。芽衣はモテそうだからあまり他の男に見られるんじゃないよ?今日だって男子達が芽衣のこと可愛いって噂してたし」

まじか。それは初耳だ。これはライバルがいっぱいできそうだな。


「じゃあお邪魔しちゃ悪いから私はこの辺にしとくね。」

そう言いながら唯さんはカウンターに戻って行った。


「もう唯ったら変なことばっか言って!」

そう言いながらも芽衣の顔は少し赤くなっていた。きっと可愛いって噂されたことに照れているのだろう。


「やっぱ芽衣はモテるんだな。」


「そんなことないよ。俊くんだって私カッコイイと思うしモテると思うんだけどなぁ」


「アハハ、そう言ってくれるの芽衣だけだよ」

僕は照れながらも表情にでないように返事した。そうこうしてる間に早くもマカロンとワッフルが届いた。


「見てみて俊くん!このマカロンとワッフル凄い美味しそうだよ!この店来て正解だったね!」

芽衣は子供みたいにはしゃぎながら、その後も1人ではしゃいでいた。


「お待たせしました。こちらババロアです。ごゆっくりどうぞ」

僕はテーブルに置かれたババロアを覗き込んだ。


「これは思っていたよりめちゃくちゃ美味そうだな」

芽衣はもう食べたいらしくソワソワしていたので早く頂くとしよう。


「「いただきまーす!!」」


「んー!最高に美味いよ!」


「ババロア初めて食べたけどめちゃ美味いぞこれ」

そう言いながらあっという間に食べ終わってしまった。


「凄い美味しかったね!私ハマっちゃったかもしれない」

芽衣の言う通り確かにここの店はとても美味しく僕もハマってしまいそうだ。


「ねぇ俊くんこれから用事ある?」

僕は思わず止まってしまった。一体急にどうしたんだろうか。


「良かったらさ、少し寄り道してかない?」

まさか芽衣からそんなこと言ってくるとは思わず、僕はつい言葉に詰まってしまった。


「ほら!久しぶりに遊んだし何かこのまま帰るのもあれかな〜って思ったんだけど、嫌だった?」

嫌なはずがない。逆に嬉しすぎて今でも叫んでしまいそうな程だ。

「いいよ」

僕はそう一言言った。


「やった!ありがとう俊くん!」

こうして僕と芽衣はまた歩き出した。


「懐かしいねこの公園。昔はいっぱいここで俊くんと遊んでたっけ」

今僕と芽衣は昔一緒に遊んでいた公園に来ている。


「確かこのジャングルジムで芽衣が落ちて泣いてたっけ」

芽衣は昔から運動が苦手なのによく走ったりして怪我をしていたのだ。


「恥ずかしいこと思い出させないで!」

本人にとっては恥ずかしい記憶だったらしい。僕にとってはいい思い出なんだけどな。そんなことを思っていると芽衣がまた話しかけてきた。今日は随分といっぱい話しかけてくる。


「今日ね、俊くんと久しぶりに遊べて凄い楽しかったの。」


「それは僕も同じだよ。久しぶりに芽衣と遊べて、いっぱい話せて凄く楽しかった。」


「良かった。私今日俊くんを遊びに誘った時嫌がられてないか心配になったの。でもそんなことなくて楽しいって言ってくれて嬉しいな」


「嫌がりなんてしないよ。僕は昔から芽衣と遊ぶのが好きだったから。だからこれからもまた芽衣と2人で遊びたいな。」


「うん!これからもいっぱい遊ぼ!」

そう言うと芽衣はこっちを見て笑ってきた。夕焼けに照らされる芽衣の笑顔はとても可愛いく、いつもより輝いて見えた。そして僕はひっそりと覚悟を決めた。


「ねぇ芽衣」


「どうしたの俊くん?」


「僕が何で猛勉強してまで芽衣と一緒の高校に入ったかわかる?」


「んーんわからない」


「やっぱわからないよね」

漢になれ黒木 俊。心の中でそう呟きながらも、鼓動の音がどんどん早くなっていき、全身が緊張で熱くなってきてるのがわかる。


「俊くん?」


「それはね、ずっと昔から芽衣のことが好きだからだよ。だから同じ高校に入ったんだ。」


「っ!!!!!」

流石に急過ぎただろうか。でももう後戻りはできない。


「僕は芽衣のことが好きなんだ。だからもし芽衣が良ければだけど、僕と付き合って欲しいな。」

なかなか返事がこないので芽衣の顔を見ると、芽衣は顔を真っ赤にして俯いていた。


「ごめん。やっぱ急過ぎたかな」


「んーんそんなことない!でも嬉しくてびっくりしちゃって」


「嬉しい?」


「凄い嬉しい。私も昔から俊くんのことが好きでたまらなかったの。でもなかなか言い出せなかったんだけどまさか俊くんから言ってくれるとは思わなくて」


「芽衣も僕のこと好きでいてくれてたんだ」


「そうだよ。ずっとずっと好きだった、だから私も俊くんとお付き合いしたです。」





気づけば夕日も落ちていて月が浮かんできていた。

僕達は付き合うことになり、今はブランコに座って2人で話している。


「もう暗いしそろそろ私帰らないと!」


「わかった。でも暗いから家まで送ってくよ。」


「ありがとう俊くん。これからはよろしくね。幼馴染ではなく彼女として。」


「こちらこそよろしく。幼馴染ではなく彼氏としてね。」


こうして僕の長年の恋は実ったのだ。例えこの先何があろうと、僕はきっと彼女を好きでいると思う。




お わ り









最後まで読んでいだだきありがとうございました。

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