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妖精の住処  作者: 速水零
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色々記入ミスや僕の把握ミスがあったので訂正しました。多分探せばごまんと出てきそう.........

 《四ヶ月前 一学期末テストの結果》


【数学I】 61点 (69点;94点)   (クラス平均;涼の点数)

【数学A】 58点 (66点;95点)

【物理基礎】 72点 (70点;100点)

【化学基礎】 63点 (72点;95点)

【生物基礎】 65点 (69点;90点)

【英語】 59点 (77点;98点)

【英語コミュ】 68点 (76点;96点)

【現代文】 66点 (68点;92点)

【古文】 55点 (78点;97点)

【漢文】 57点 (80点;100点)

【世界史A】 65点 (75点;91点)

【公民】 63点 (66点;92点)

【地理A】 70点 (69点;96点)


 柚は土日の中休みを極限までテスト勉強に費やしており、二日間の勉強時間は三十時間にまで及んだ。


 高校受験前でもここまで勉強していないほど追い込み、万全の体制で残りのテストに臨む。


 涼はといえば、柚のバイト、教材開発を行い、余った時間勉強していた。


 基本的な流れは完全にできているのでそこまで苦労はしなかった。


 流石の冴も親の許可が出ず、テスト期間中は完全に涼一人で木下塾を運営していた。今なら涼一人で運営することの危うさもよくわかる。皆が心配するわけだ。


 翔央高校は夏休み明け、特に文化祭後から本気で受験モードに入ると公言しているだけあって、今回の期末テストの難度は以前のものよりも段違いに上がっていた。


 普段の授業の熱意からも察せられることだが、ここまでとは予想外。全力を尽くすことはできたが、以前ほど高得点は取れていないはずだ。


 テストに苦戦していたのは周りのクラスメイトも同じなので、涼はボーダーラインを越えられるかどうかに不安を抱いていない。前回と同じ条件なのは変わっていないからだ。


 涼のボーダーラインは学年三位以内に入ること。


 難題だが、手応えあり。


 柚は一学期末テストと同じ科目を受ける。ボーダーラインは十三科目中四科目以上平均を越えること。


 前々回は物理基礎と地理Aの二科目しか平均を越えられず、前回の二学期中間テストも物理基礎と現代文の二科目しか越えていない(他の科目の平均点との差はだいぶ埋まっていたので大きく進歩している)。


 ペナルティは設定していないので、かなり大きな基準を設けているが、最近頑張っている柚なら大丈夫だろうと涼は信じている。




 そして、期末テストが終わった次の日の金曜日。涼は昨日の空き時間と学校の昼休みを利用し、柚の採点を終わらせた。


 明確に先生が採点基準を記載してくれたので柚一人分の採点など大して時間をかけずにできた。


 木下塾でもENGLISH、BASIC共に今年の終わりにテストをやるつもりでいるが、その時の方が苦労しそうだ。


「さて、じゃあテストを返すぞ」


「ええ、いつでもいいわ! 覚悟はできてる」


 柚はいつになく真剣な顔をしていた。


 あれだけ頑張ったのだからどんな成績でも受け入れるつもりなのだろう。


 もったいぶって揶揄うつもりはないので、涼は点数をまとめたファイルを柚に送り、続いて解答用紙(タブレットを活用し、柚のPDFファイルに直接朱を入れている)を送った。


【数学I Ⅱ】 66点 (71点;92点)   (クラス平均;涼の点数)

【数学A B】 70点 (70点;95点)

【物理基礎】 75点 (68点;98点)

【化学基礎】 69点 (72点;96点)

【生物基礎】 70点 (69点;92点)

【英語】 70点 (73点;100点)

【英語コミュ】 70点 (76点;98点)

【現代文】 72点 (75点;95点)

【古文】 67点 (78点;94点)

【漢文】 72点 (83点;97点)

【世界史A】 65点 (73点;90点)

【公民】 63点 (69点;88点)

【地理A】 77点  (65点;100点)


 古文と漢文はテストで点を取らせたい先生なので平均と柚との点数差は大きいが、以前のように50点台がなくなり、むしろ70点台の方が多い。


 特に英語は平均が下がっているのに柚は大きく得点を伸ばしており、もう少しで平均を越えそうだった。涼の得意科目の物理基礎と地理Aは柚の成績にも影響が出ており、涼のクラスでも上位に入れそうな程である。逆に涼の興味の薄い公民と世界史Aは点数が低いが。


 一年前の涼は相変わらず高得点を記録しており、いくら成長した柚でも涼を越える未来は想像し難い。


 涼はともかくとして、柚は十三科目中四科目平均を越え、一科平均に並んだ。


「や、やったあああああ!!!!」


 柚は結果を見るやいなやダイニングテーブルの上で大きく飛び上がり、喜びを前面に出した。目元にはうっすらと涙が見える。


 文句なしでボーダーラインを越えている。


 涼は自身の結果がまだ出ていないのにも関わらず一件落着と安堵した視線を柚に向けた。


 このまま柚が増長するのはまずいが、今ぐらいは茶々を入れず見守る。


 ここで総評を口にしても柚は聞く耳持たないとわかっているので、涼は学校の帰りに寄った洋菓子店でオススメされたケーキと紅茶を用意するため柚に背を向けた。


 夕食も豪華にする予定なのでここでお腹いっぱいにならないといいのだが、と口ずさんで涼はキッチンに入る。

僕も高校時代は物理と地理が大得意でした。

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