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妖精の住処  作者: 速水零
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反省会と起業説明

本日2話目です。昨日予約ミスしてました。


あらすじ

涼と柚の勝ち

「あーやられたやられた」


「やっぱり涼は強いね」


「俺なんて速攻殺されたぞ。そのあと暇すぎ」


「お前らが感を取り戻せてないからじゃないか? 普段ならもっと素早く撃って来るし、希だって逃げながらでもハンドガンを撃つくらいはできただろ」


 涼たちは希たちの使っていたスポットで反省会をしている。


 お互いどう動いていたのか、どう動くべきだったか、こうなったときどうすればよかったかなど将棋で言う感想戦を行っていた。


「涼のあのグレネードは驚いた。しっかり作動するもんだね」


「あれはチート武器だろ。俺も欲しい!」


「隠れている敵の足元に転がすの絶対面白いよな〜。ちょっと憧れるわ。涼どこで買ったの?」


「ネット注文で評価の良かったやつを買った。素材が割れやすいから使うポイント選ぶし上投げも出来ないのが難点」


「確かに、それすぐ壊れそう。高いものなら素材もいいのかな?」


「さあ、でもそんな金ねーわ」


「光は何かバイトしてたか?」


 反省会もそこそこに涼たちの話題は近況報告に入る。夏休みに会った者もいるが最近会っていなかったヤツもいる分会話が弾んだ。


「そういや涼、最近起業したってホントか!?」


「あー、それさっき聞きたかったんだけど光がいないからって後回しになってた……で、どうなんだ?」


「本当だよ。会社を作ったっていうとわかりやすいからそんな表現使ったこともあったけど、本当は個人事業主として開業したって感じかな。法人じゃなくて」


 涼も最初は起業イコール会社を作るで、全く興味ない分野だったので知識がゼロだった。


 木下塾に入りたいと言った奥さん達の中にいた税理士の旦那さんを紹介してもらわなかければ、涼は起業しようとは思わなかっただろう。今でもいろいろなことを丸投げしている。


 涼の父親にも了承は得ているし、色々とフリーランスの人と取引することもあるらしく、アドバイスをもらった。


「法人? 起業ってことは会社を作ったってことだろ?」


「個人事業主って言葉は聞いたことあるな。よく知らないけど」


「簡単に言えばまあ会社を小さくしましたって感じなんだけどね。個人事業主ってのは資金ゼロで始められる事業のことで、一般的に捉えられる会社、つまり法人とは違うものだ。

 個人って名乗っているから雇う人数が少ないとか、規模が狭いとかっていう違いじゃなくて、開業資金や税金、信用が法人とは異なる。

 ほら、たくさん収入得られるようになったから法人に変わることにした、なんて話聞いたことないか?」


 個人事業主と法人では起業する際の手続きの方法や税金の取られ方、保険など様々なことが異なり、高収入が得られるなら法人の方がメリットが大きく、収入が少ないなら個人事業主の方が良いと考えるとわかりやすい。


 涼は個人事業主で株も何もないのだが、最近規模を大きくしないかとSNSで投資の話を持ってこられることがある。学歴や顔を見てチャンスだと思ったのだろう。


「あー、なんかテレビでそんな話を聞いたことある気がするね」


「俺もあるな」


「うーん、俺はない!」


「ま、その話は僕も詳しくないし、勉強中だからこの辺にしとくけど、小学生の個人塾を作ったんだ」


「へえ、涼頭むっちゃいいからアリだな」


「確かに、教えるのも上手いからね。たまに余計だって思うけど」


「さすが涼だな。俺はそんなことできそうもないや」


 各々涼が起業したことに好印象を抱いている。


 それぞれ涼が凄まじいヤツで何してもおかしくないということを体験している。


「でもよく会社――じゃないんだっけ?――を作ろうと思ったね。僕なら人に教えることはあってもそんなことしようとは思わないよ」


「な」


「作らなきゃいけないほど金もらえるのか?」


 珍しく希が鋭い発言をしてくる。


「うまくいったらな。隣の家に住んでいる女の子と仲良くなってそこから人脈が進んだんだ。金持ちが多くて、友達同士同じところに通いたいってことで結構な人が入ってくれている。最近体験授業を受けたいって人も出てきて順調だ。まだ一回しか授業してないけど……」


「さすが涼って感じだね。その顔と話術とピアノとかで客を引き寄せたのかな?」


「むっちゃありそうで草」


 完全に翼の言う通りだ。


 光がバカ受けして、腹を抱えて笑っている。


「それで、いくらもらえるんだ?」


「確かに、起業するくらいだし、すごいんでしょ?」


「今のところ月20万超えが確実って感じだな」


「「「はっ???」」」


 三人とも口をだらしなく開いて固まった。


「ヤバっ!! 俺のバイト代の4倍じゃん!」


「……これぞ涼って感じだね」


「帰りのラーメン奢れよマジで」


 そして捲し立てるように涼に迫り、光に続いて希や翼も強請り出す。


 しばらく光達から起業するまでの流れや患者との関係を絞られ、第一戦が終わって一時間もしてから第二戦が始まった。


 第二戦は最初にやられた光と最後まで生き残った涼、そして希と翼が組んだ。


 ゲームルールは簡単。死んだらスポットまで戻って蘇生。勝利条件は敵陣スポット中央に置いてある五百円玉を取ること。報酬として五百円は取ったチームのものとなる。


 今回は光と組んでいるため、柚の出番はなく、翼の機動力が大活躍して涼達が負けた。


 敗因は二丁拳銃で突っ込んだ光が何度も死んだことにある。


 続いてチーム変更をしてもう一戦、最後のペアでもう一線して、本日のサバゲーは終了となった。


 

僕自身勘違いして会社を作ると表現していたことがあったと思います。

法人にするほど木下塾は稼ぐわけでも信用が必要なわけでもないので、個人事業主の形態が自然ですね。この辺の話難しい……


次回

バカなグループ

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