第二の視点
昨日は投稿できませんでした。
あらすじ
涼の友達集合
涼たちが集まった場所は人が全く寄り付かない森で、地元から少し離れたところにある。
涼の住んでいる地域は前に柚に説明したように無計画開発によって大きな森が点在している。ここもその一つだ。
褒められたことではないのはわかっているが、涼たちはここで勝手にサバイバルゲームをしている。だからより人が来ない時間に夜戦ばかりやっていた。
「前から利用してきただけあってもうこのフィールドも慣れてきたね」
「どこに隠れるとか定番すぎるからな」
「今度はもっと遠くに行こうぜ」
「もっと広いフィールドで大人数でやりたいな」
「ま、それは置いておいて、まずどうする? チーム戦? それともサバイバル?」
「チーム戦でいいだろ」
「ま、最初はそれでいいか」
「「「「グーとっパーでわっかれーましょ!」」」」
パー←涼
グー←希
グー←光
グー←翼
「じゃあこれでいいか」
「楽しくなってきたぁあ!」
「うん、力も均等だしね」
「おい、おかしいだろ」
三人チームたちが涼を袋叩きにしてやろうとやる気を出している。
涼を三人が囲い、それぞれ銃を取り出して圧をかける。
「いいだろべつに、涼強いし」
「だよな〜こんな最強キャラ倒すなんて二人じゃ無理無理」
「うんうん、運動神経化け物で頭も良すぎて感も鋭い。軍隊でも通用するんじゃないの?」
「はあ、じゃあやるだけやってみて、ちょうどいいならそのままもう一戦、無理そうならチーム組み直そうか。久しぶりで感覚も鈍っているだろうし」
「「「オッケー」」」
「じゃあいつもの二つのスポットに分かれて5分後に始めよう」
この森は普段から人が寄り付かず獣道が点在しているだけでサバイバルゲームの時には道なき道を駆け回ることになる。
そして森の中にはいくつか開けたところがあり、涼たちはそこをスタート地点としてサバゲーを始めることになっている。
「ねえ涼、勝てるの?」
「あー、もう聞こえないから大丈夫か。うーん……微妙なところだな。勝てないとは思わないよ。一番サバゲー強いの僕だしな」
「さっすがー。涼なら足速いし身軽だから強いだろうね。私も何か手伝えない?」
「んー、柚が外出るのは危険なんだけどなぁ。……じゃあ索敵係を頼む」
相手が三人固まって動いているとは限らない。
それぞれ一人一人で動かれると涼でもかなり苦戦する。どこにいるか索敵する目がもっと欲しい。
柚なら涼の死角をカバーできる。
「あー、楽しくなってきたな。久しぶりのサバゲー、熱い」
「バトルジャンキーね。索敵は任せない! 何か勇者にくっついている妖精になった気分だわ」
「そんなイメージあるな。頼んだよ、相棒」
涼はベストに隠れている柚の頭をポンポンと撫でてバッグからたくさんの装備を取り出す。
涼のスタイルはメインウェポンのヘッケラー&コッホ社のアサルトライフルHK416を乱射しつつ、要所要所で同じくヘッケラー&コッホ社のハンドガン、HK45で仕留める。
ハンドガンは普段レッグホルスターにしまっており、アサルトライフルの予備のマガジンやハンドガンの予備のマガジンはサバゲー専用のベストに入れてある。
「もうすぐ時間だ。作戦はとにかく隠れて一人づつ殺る。向こうもみんなアサルトライフルやサブマシンガンで玉をばら撒いてくるから弾幕張られたら負ける。真っ向勝負はなしだ」
「了解」
やがて涼のスマートウォッチが震え出し、戦闘が始まった。
涼は時間と共にフィールドを駆け回り、茂みの中に身を潜める。
二つのチーム戦の時のスポット間の距離はそう遠くはないので、自分のいたスポットから近くで隠れないとすぐに見つかる。
今回のゲームは感を取り戻す戦いでもあるのでどちらかの陣営の全滅までつづけるシンプルなもの。
「柚どうだ、敵が見えるか?」
一度涼は柚を下ろして茂みから顔を覗かせる。
相手も馬鹿じゃないので見つけるまで無闇矢鱈と撃ったりはしない。柚がその小ささを活かして先に敵兵を見つけ、涼が柚を回収した後先手を打つ。
「んー……んーーっ…んーっとね………あ、いた!」
「ばか、もっと小さな声で話せ。どの位置だ?」
柚を再びベストに戻した後涼は外を覗き見る。
柚が示す方向を注視すると、物音を消しながら歩く光の姿が見えた。
「あいつ一人か。周りにはいなさそうだが、陽動ってこともある。もう少し様子を伺おう」
光はロマン重視でデザートイーグル.50AEの二丁拳銃でフットワークを武器に戦うスタイル。一対一なら楽に倒せる相手だ。
光が涼に気づいた様子はなく、キョロキョロ周りを見渡している。
光に気がついたからといって、涼はすぐに飛び込んだりしない。
しばらく様子見し、発砲後の逃走経路を考えついた後、涼はドットサイトを光の上半身に合わせ、3点バースト。
3点バーストとは、フルオート機能で3発だけ連射する技能。フルオートで弾をばら撒くと反動で銃口がブレ、思ったところに飛ばなくなる。
3点バーストは少ない段数を連射することで、ブレずに敵を撃ち抜くことができる。
ダダダッとアサルトライフルから3発のバイオ弾が光に吸い込まれるように発砲され、パスパスパスっと着弾した。
やはり旅行中にも毎日はムリでした。
僕自身はサバゲーではG3SG/1というスナイパーライフルにサブでデザートイーグル.50AEを装備していますが、この時期ガスガンは冷え過ぎて使いにくいですね。久しぶりにやりたいな。
次回
キル