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ラスボス戦、終了

 

 私は闇から大きな黒い布を取り出して、闘牛士の様にヒラヒラさせながら王様の前に出た。私の姿をみた王様は一瞬変な顔をしたが、直ぐに微笑を浮かべた麗しいお顔に戻った。


「何の真似かな?」


 王様の問いには答えず、私は黒い布を被り身を隠した。これで王様からは私の姿は見えないだろう

 自身を布で隠した瞬間、私は闇の中に隠れる。そうすると、私という支えを失った布は地面に落ちる。側から見れば布を被った途端に私が消えた様に見えるだろう。

 これぞマジック! 私てばマジシャンになれるんじゃね? なんて本家のマジシャンに怒られそうな事を考えながら王様の背後に出現する。そして銃で攻撃! 決まったー!!


「……っ⁉︎」


 かと思ったが直前に王様が気付いて緊急回避。お陰で弾は王様の腕を掠っただけだった。


「驚いたよ。まさか、そんな戦い方をしてくるとは……。リンドヴァルとは大違いだね? アレは正々堂々と戦うよ」


 私から距離を取った王様は師匠と私を比べた。私は王様の話を聞きながら、闇で先程使った黒い布を手繰り寄せてきて、もう一度握る


「師匠は正々堂々と戦う時も有れば、不意打ち上等の時も有りますよ。師匠も勝てば良いってスタンスなんで」


 師匠も何度か不意打ちをしたり、暗殺したりしているし、別に「正々堂々勝負!」 をモットーにしている訳ではない。その場で臨機応変に戦っているのだ。

 まぁ、師匠の場合は能力が能力だし魔法系統も点でお話にならないから、暗殺や不意打ちが苦手だったりするのだが……。だから、「正々堂々と勝負!」タイプに見えるのかもしれない

 え? 私? 私は能力が能力なので正々堂々より不意打ち上等タイプだよ


「成る程ね。やはり弟子は師に似るんだね」


 そう言いながら王様は目を光らせ殊技を発動させる。私は慌てて黒い布で防御! 思った通り王様の殊技は目で認識してないモノは操れない。なので私には殊技が来ず、黒い布に行った。引っ張られる黒い布。その隙に私は闇に入り、隠れて移動し王様の後ろへ! を飽きずに暫くの間やった。

 王様は途中から布に隠れた私に魔法を撃ったりして、動きを牽制しつつ、私から黒い布を引き剥がそうとしていた。だが、私の方が1枚上手だったらしく、王様の思う様にはならなかった。


「このっ!!」


 イライラし始めた王様は怒りのまま、私が身を隠した黒い布を引き剥がした。その直後、王様は私が今までと同じ様に何の捻りもなく、また後ろから来ると勝手に思い込み背後を振り返るが、そこに私は居ない。

 私が意味もなく何度も同じ事を繰り返していた為、今度もまた同じ動きだろうとタカを括って居たのか、見事に後ろを向いてくれた王様。

 この時を待って居たぜ! (嘘)


「しまった⁉︎」


 私は今回、黒い布に隠れても闇に隠れて移動せず、その場で待機した。なので背後を向いた王様は隙だらけ。

 私は遠慮なく銃の引き金を引き王様に3発程度、銃弾をお見舞い出来た。


「がはっ……」


 膝を付き、倒れる王様。勝ったぜ!! 楽勝だったな! 六花には遠く及ばないぜ王様!


 私は心の中でドヤ顔を披露しながら、目の前に倒れる王様に心の中で言ってやる。口に出して言えないのは、私がチキンだからだ。

 心の中でドヤ顔していたのだが、恐らくドヤ顔は隠せていないと思う。だって口元がニヤッってなっているもの……。

 そして、このあっち向いてホイみたいな狡い戦い方……実は作戦ではない。今まで何の捻りも無く、王様の背後に出ていたので今度は某芸人の【ひょっ○りは○】みたいにヒョッコリ前から出てやろうと思って、良い感じに構えていたら王様が勝手に後ろを向いて来たのだ。お陰で隙だらけの背後に数弾入れれたのだが……。

 なのでまぐれである。


「見事だっ……。流石……リンドヴァルの弟子っ……」


 息も絶え絶えな感じに言って来る王様。王様的には私の作戦勝ちに見えるのかもしれない。ただのマグレなのだが……なんだか悪い事をした気分だ


「……君の勝ちだ」


 かなりの罪悪感が私を襲う。それと同時に虚しさも……。

 まさかのラスボス戦……呆気なかったな……。


「……黒いっ……宝玉は……君に託そう」


 微妙な顔をしている私に構う事無く、王様は話を進める。

 王様は持っている宝玉を体内から取り出し、私に向けて投げて来た。それを反射で受け取った私。


「あれ?」


 受け取った途端、私の体内に溶ける様に消えていった宝玉。とうとう宝玉は1つに揃ってしまった。1つになった事で私に何かが起きるという訳ではなく、


「あー……。別にもう半球増えても何の問題もないや」


 普段と同じであった。

 1つになれば流石の私でも制御しきれないのでは? っと心配していたのだが、特に何の変化も無いので若干拍子抜けした。


「……白が押し始めた。黒は負けるな」


 王様は虚ろな目で地上を写す水面を見つめる。寝転がっているのに器用に水面を見つめるなんて、器用な人だ

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