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指名手配犯だった!

 

 なんとか血を流し終え風呂から上がったら、アスターの所に傷の手当てをしてもらいに行った。


「で、私が居ない間に王子と同盟組んで来たと」


 その合間にアスターから私の居ない間、何が有ったか聞いた。

 私が居なくなって直ぐに王子直属の部下がコルネリア様の前に現れ、その場に居なかった私を置いてお城に向かったそうだ。そして私を除くメンバーは王子とご対面。

 その後、コチラの実力を図る為に4vs4の決闘をしたらしい。結果は全勝。唯一、心配していた純菜も勝つ事ができ、コルネリア様は目出度く王子と同盟を結ぶ事に成功したのだった。

 そして、勝った純菜もハイド達に認めてもらったらしく、アスターが自分の事の様に喜んでいた


「で、帰って来たのが今日の夕方辺りだ」


 皆んなは、私より少し早く帰って来て居たらしい。


「所で白い宝具って女の人しか持てないんじゃ? なんで王子が持ってんの?」


 コレがずっと疑問だった。王子なのに何で持ってるの?


「あぁ。それは、この国の特徴で、王の子はどんな性別であれ、王子と呼ばれるからだ。実際にはお姫様なんだけど、国の決まりで王子って呼ばれてるんだよ」

「なーるー」


 女の子だったのね。てっきり男だと思っていた


「じゃ! ありがとう! 部屋に戻って休むね」

「待て! まだ、お前の話を聞いてない!」

「疲れてるから、また明日!」


 聞き逃げしたった!



 部屋に戻り、入手したデータを見る。

 あの気持ち悪いモンスターの名前は【ジェノサイド】というらしい。ジェノサイドは実験に使われた子供達の成れの果て。親の居ない子供達を引き取り、実験に使った様だ。

 この前、廃遊園地に居た気持ち悪いモンスターもジェノサイドだ


 そして、最後に戦ったのが【エンヴィー】。エンヴィーは顔の部分にあたる。エンヴィーは何かに寄生しないと生きていけないらしいので、生命を維持するには触媒が必要。その触媒が観覧車や塊魂と化したジェノサイドだった訳だ。


 この国で行なっていた実験は、塊魂に引っ付いたエンヴィーに生きたまま生贄を喰わせる事により生じる、負のエネルギーを白い宝具に吸収させる実験だったらしい。有り難い事に、事細かく記してくれていた為、化学と無縁な私でも理解出来た。


「師匠に相談しようかな」


 コルネリア様に、つるっ禿げのマッドサイエンティストが行った極悪非道な実験を告げるべきか悩みどころだ。まだ、年端もいかない娘に見せて良い内容ではない。しかし、国を統べる王族だしな……。

 なので一旦、師匠に指示を仰ぐ事に


「ししょー」


 リビングに行くと師匠と純菜、ハイド、ギースが居た。リビングに主力が揃ってしまった


「なんだ?」

「相談があるんですけど……。あ、私が今日の見張りでしたよね。丁度良かった」


 そういえば、今日の見張りは私と師匠だった。見張りの時に聞くとしよう。


「その事なんだが、お前は今日、疲れてるだろう? 私が変わるよ」


 っと純菜が言う。

 純菜が見張り⁉︎ いつの間に許可が?


「今日の戦いぶりで大丈夫だと判断したのだ。安心せい! リンドヴァルも居るし、問題無いじゃろう」


 純菜が見張り当番に入った為、これから見張りはローテーションで行う事に。なので明日は私とハイド

 え? ハイド?


「嘘⁉︎ ちょっとハイドは辞めて!一緒は嫌! 2人は嫌! 疲れてるけど純菜変わって! 今日は私がするから!」

「お前、どれだけハイドが嫌なんだ。本人に失礼だぞ」

「本人前に良い度胸じゃな」


 ハイドと見張りとか絶対嫌だ。寝てたら永眠しそう。永遠に起きれなさそう。殺されそう。気が抜けない


「はぁ……。ハイド変われ」

「やれやれ、我儘な奴だ」


 私がゴネたので今日の見張りはハイドと純菜になった。純菜も心なしか嫌そうだった。


「で、話しが有るのだろ? お前が数日、行方不明になってた事と関係があるのか?」

「行方不明って……。まぁ、はい、部屋で話します」


 リビングに3人を置いて、師匠のお部屋に行く。部屋に入ると師匠がベッドに腰掛けて私に話す様に促す


「実は……」


 私は師匠達と別れてからの事を事細かく話した。そして、マッドサイエンティストが残した資料と、叫んで逃げながら撮っていた写真を師匠に見せる。師匠の顔がどんどん険しくなっていった


「逃したのか?」


 話終えての第一声がそれだった。逃した事を咎めているらしい


「逃しました。言い訳はしません。私の落ち度です」


 あの時、遊び半分で入り、遊び半分で自称マッドサイエンティストの所まで行っていた。だから、男を捕らえる気なんて微塵もなかった。

 逃してから後悔したのだ。もっと本気で挑んでおけば良かったなっと


「いや、奴を見つけ、情報を持ち帰って来ただけでも良しとしよう」


 師匠が言うに例の自称マッドサイエンティストは私達の国で有名な指名手配犯だった様だ。捕まえようとしても尻尾が掴めず、居場所を突き止めても、もぬけの殻。足取りどころか目的も分からない、イカれた科学者らしい


「私、知りませんでした。指名手配犯だったんですね」

「……」


 有名な指名手配犯なんてビックリだ。見た事ないぞ、そんな手配書


「まぁいい。それより、奴が王の下僕だったという事だ。成る程、今思えば何故、捕まらなかったのか分かるな」


 自称マッドサイエンティストが捕まらなかったのは王様が匿っていたからか。アレだな、灯台下暗し。あれ? 使い方合ってる?


「奴の目的が分かった以上、野放しには出来ない。白も持っているなら尚更だ」

「……ですね。コルネリア様には?」

「勿論、報告する。奴は我々にとって、恨むべき相手だ」


 昔、あの男に多数の兵士が殺されたらしい。それを師匠は未だに恨んでいるのだそうだ。


「コルネリア様は母君を、ハイドは父を殺された。奴への恨みは酷い」


 そんなに恨んでいるのに宝具持ってて大丈夫なのだろうか? 確か、激情がダメなんじゃ?


「奴は元々、城の研究者だった。だが、ある日、極悪非道な実験を城の地下でしていた事がバレて城を追われた。奴はバレた時様に逃走経路と追っ手を撒く為に城中に爆弾を仕掛けていた。逃げる途中に爆弾を起動させて、城に居た、か弱き者達を死に追いやったんだ」


 壮絶な人生だなぁ、指名手配犯。そういえば、何年か前に城が爆発したってニュースやってたな


「所で、つるっ禿げの自称マッドサイエンティストのお名前は?」


 そういえば、名前を聞いていなかった


「【イネス】だ」

「あ……」



 聞いた事あるわ。何処かで手配書見た気がする……

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