大冒険!!
「暑い……」
只今、【シュトバッハ】に有るビーチにて、暫しの休憩中である。コルネリア様と純菜、アスター、ギース、クレマチスのジィジは水着に着替えて海で、はしゃいでいる。純菜も楽しんでいる所を見ると気分転換にはなったのだろう。
勿論、私と師匠、ハイドは水着になれないのでパラソルの下で荷物番である
「目が蒸れる。眼帯外したい」
実は私、見えなくなった方の目に黒い眼帯を付けているのだ。自身の闇の殊技と合わせてとっても厨二ぽくなってしまった
「外しても良いが、忘れて帰るなよ」
「そんなに間抜けじゃ有りませんて」
片目の色素が薄くなり、若干オッドアイに見える為、眼帯を着用中なのだ。オッドアイで更に厨二感が増したな
「お前、少しは格好を変えたらどうだ?」
パラソルの中に一緒に居るハイドに言われた。ハイドの言う格好とは半袖で半パンのジャージ。以上!
「いいんです! これが私の一張羅なの。それより、
ハイドよ、その服似合ってるね。女の子達も放っておかない訳だ。ちょっとその辺で散歩しきてよ。そしてナンパされておいで。そんで暫く帰って来なくていいよ」
「行かなくても来るだろう。ホラ」
「だから、何処かに行って来てほしいんだよ。因みに師匠も」
「……」
この2人はかなり見た目が良いので、パラソルの中に居るだけで女性が沢山寄ってくる。正直鬱陶しい。
寄って来るは皆、何もしていない私を睨んで来るのだ。勘弁してほしい
「荷物番は私がしてるんで、師匠も久しぶりに女の人と宜しくヤッてきたらどうです? ハイドも羽目を外して何時もの様に泣かせてきたら良いじゃん」
「「……」」
若干イライラしている私。だって、何も悪い事してないのに睨まれるなんて! 理不尽だ
視界の隅にブーメランパンツのギースが浮き輪持って、はしゃいでいるのが見えたがスルーする。
「……そんなに邪険にするな。嫌ならお前が何処かに行け」
「……良いさ! 行ってやらぁ! 一週間は帰って来ないと思え!」
「1日で帰って来い」
飢えた女の子達から逃れる為、私は1人旅に出る。旅と言っても、そこら辺をブラブラするだけだけど……
暫くブラブラしていると人気の無い所に出てしまった。目の前には森、後ろには海。大自然だ
冒険心が疼いたが、迷って帰れなくなっては困るので元来た道を戻ろうと踵を返す。一瞬、視界の隅に、どこかで見た事が有る気持ち悪い生物が見えた気がした。
「……何で、こんな所に」
私が視線を向けると、そこには只、森が広がっているだけだった。もしかすると見間違いかもしれないが、気になったので調査してみる事に。どうせ暇だしなぁ
森に足を踏み入れ、先程見た生き物の痕跡を探す。先程見た生き物は、いつぞやのに立ち寄った廃遊園地で出てきた、謎の生命体と酷似していたのだ。これは何か有ると思い、探検する
「観覧車の妖精さんー。出ておいでー!」
気持ち悪い生き物や謎の生命体と呼び続けるのも何なので、【観覧車の妖精】と名付けた。妖精には程遠い外見だけどな
暫く歩いていると前方に観覧車の妖精を発見! 何やら、何処かに向かう模様。その後をコッソリと追う事に
追い続ける事、数十分。大きな建物が見えて来た。所々に穴が空き、瓦礫が散乱している事から、どうやら廃墟の様だ。
その廃墟に観覧車の精は入って行く。入る間際にチラリとコチラを向いたので、私が付いて来ていたのを知っていた様だ。もしかすると、誘い込まれたのか?
「まぁ、良いか! どうせ暇だし! 入ってみよう」
冒険心くすぐる物とか置いてないだろうか?
中は何か霊的な物が出て来そうな感じであったが、特に何もなさそうだった。先程の観覧車の妖精は何処に行ったのだろう? ウロウロして居ると、地下に続く階段を発見! 迷わず下に降りる。
地下は真っ暗で薄気味悪かった。まぁ、真っ暗なので、何が襲って来ても問題ないのだが。しかし、真っ暗で何も見えないので、これでは危険だと思い、暗視の魔法を使う。暗視の魔法を使えば昼間と同じ様に見えるのだ
「うぉおおお!!」
見える様にした途端、後ろからかなりの数の観覧車の (妖)精が走って来て居るのに気付き、慌てて逃げた。別に倒せるのだが、気持ち悪くて近づきたくない。生理的に無理
逃げ切ると再度散策を開始する。どうやら此処は何かの実験施設の様だ。観光スポットの近くにこんな場所が有るなんて驚きである
「血が付いてる……。人の骨が有る……」
此処で人体実験でもしていたのだろうか?
『おやおや、珍しいですね。お客様とは……』
声が聞こえて来た。どうやら、スピーカーから聞こえているらしい。誰だ?
『可愛いお客さんですね。子供達が騒つく訳だ……。この子達は親を無くした哀れな子供達。母親の愛情を貰えなかった哀れな子供達。その子達には貴方が母親に見えるのかもしれませんね』
訳の分からない事をペラペラ語り出す謎のスピーカー男 (声から性別を判断した)。
『是非、私の元まで来て下さい。そうすれば遊んであげますから』
それきりスピーカーからは何も聞こえなくなった。
私の元まで来いと言われたが、面倒なので帰ろうと思う。そろそろ、コルネリア様達も海から上がって休まれる頃だろう。私の出番な訳で!
「よし! 帰るか!」
私は来た道を戻る。戻ったのだが……地上に続く扉が閉まっていた。コレはアレだ。謎を解いて脱出せよっというやつだろう。困ったなぁ
取り敢えず、端末を開き師匠に遅くなる旨をメールで伝える。アレ? そういえば、此処は山の中なのに電波が立っているぞ? 何故?
考えても仕方ないので先に進む事に
「ヒントを探して……。うぉおおお!!」
そして、デジャヴが起きた……。




