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トラバサミ

 

 左目の視界が戻ったので皆の様子を見てみよう


「ゼェ……ゼェ……」


 あら、不思議。皆、ボロボロでした。とっても優越感がある


「まだまだ!」


 皆が地に沈む中、花弦No.5 だけはは立ち上がり、私に仕掛けて来た。流石だ。

 私は相手の攻撃を避け様と体を捻ったが……何故が腕に剣が掠った。予定でばスレスレで避ける予定だったのに

 それから続く猛攻を避けるも、何故か攻撃が掠る。地味に痛い

 銃を取り出して相手の足を狙い射撃したが……


「……っ⁉︎ ウソォ⁉︎」


 近くに居るにもかかわらず、弾が当たらなかった。普段なら、当たる筈なのに……


「……あぁ、利き目か」


 私の利き目は右である。今は右が見えず、左目が見えている状態。利き目である右目と、左目の見え方が違う為、いつもと同じ様に戦う事は出来ないのだろう


 相手を蹴飛ばし、高く跳躍する。そして先ほどの男目掛けて飛び上がる。目的は右視力の奪取だ


 男を見つけた。初老のおじいさんだった。彼は銃を持って居り、その銃を私に向けていた。狙いは左の胸辺り。そう、心臓だ


「……っ⁉︎」


 それだけに気を取られてはいけない。驚く事にその横には六花No.1(ベロニカ)も居たのだ


 銃声が鳴る。それと同時に六花No.1(ベロニカ)の剣も飛んで来た。慌てて回避行動を取るが空中では難しく、被弾した


 銃弾は身を捻ったお陰で左目肩に命中し、ベロニカの剣は右脇腹を抉った。


 重力に任せて下に落ちる体。下は確か池かプールかだった筈である。そこに逃げ込み、水内に有る影を使い別の場所に逃げよう



 ドボーンっという大きな音が鳴り、私の体は水面に叩きつけられる。そして沈む体。自身から流れる血が視界に映った……






「ゼェ……ハァ……」


 影を通り無事に逃げ果せた私は、壁に背を預けて息を整える。そして傷口を確認し、軽く手当する


「左手は使えないな……後、動き回るのも不可。利き目は取り返せなかったし……これはヤバイな」


 濡れた髪をかきあげて、冷静に分析する。左肩をやられたお陰で左手はブラブラで力が入らない。脇腹を抉られた所為でまともに動けない。利き目の視力が戻らなかったので攻撃は当たらないし、避けられないだろう。三重苦だ

 そして、もう1つ問題が……


「ここ何処だ?」


 完全に迷子である。影を通して逃げたは良いが、此処が何処だか分からない。右も左も同じ様な作りでどちらに行けば良いのかも分からない。


「困った……」


 もう、他のメンバーにコルネリア様奪還は任せて私は脱出しようかなーと思うぐらいにはヤバイ。


「取り敢えず、歩くか」


 重い体を引き摺りながら、無計画に進んでいると……足元にトラバサミを発見。なんでこんな何処にトラバサミがあるんだよ。危うく踏みかけたじゃないか


「だから、知らないと言っているだろう! ちょっ⁉︎ 本当に知らないんだって!


 トラバサミに気を取られていると、近くから純菜の声が聞こえて来た。


「兄さん! やめっ……ギャー!!」


 何事⁉︎ かなりの悲鳴が聞こえて来たのだが……。近くに行き、部屋の入り口らしき所が空いていたので、そこから様子を伺う事に


「成る程な……。流石はリンドヴァルとハイドだ。お前には宝玉の在り方を教えて居なかったのか……。アイツららしいな」


 久遠が手に何か恐ろしい物を持っているのが見えた。しかも血が付いてるよ……


「……。そうさ、アイツらは私を信用してないからな。宝玉の在り方は聞いてない」


 純菜が息も絶え絶えに言っていた。コレは、アレだな。久遠が純菜を拷問中なのだろう

 仮にも兄なんだから、妹を拷問するなよ……


「まぁ、宝玉の在り方は検討が付いてるし、どうでも良いが。問題は『どうやって隠しているか』だ。それも知らないとなると……」


 検討が付いてるのか……。まぁ、そだろうな。初めて宝玉の反応が有った場所には、私とメガモとコルネリア様しか居なかった。コルネリア様は女性で白い宝玉持ちなので除外。メガモことアスターには宝玉なんて持つ力は無い。消去法で私になるだろう。

 そして2度目に反応が有った場所にも私が居たのだから、ほぼ完璧だろう


「奴の殊技は影ではないのかもしれないな……」

「痛い! 痛い! 兄さん!!」


 妹を痛めつけながら思案する久遠。惨いな……。そして、宝玉持ちが誰なのか確実にバレてるし……。

 ここで捕まるのは得策ではない。怪我を負った状態で殺りあえる程、久遠は甘い相手ではない。純菜には悪いが一時引かせてもらおう。


 すまん、純菜! 君の事は忘れない!


 薄情な事を思いながら足を一歩後ろに引いた瞬間、ガシャっと音がした。そして左足に襲い来る激痛


「うわぁ⁉︎ イッタっ! ……あ、やばっ」


 まさかのトラバサミ⁉︎ 忘れてた!


 慌てて外そうとするが中々取れない。そして、思わず声が出た事により久遠に気付かれたのだろう、ゆっくりと足音が近づいて来る。恐怖の足音である。

 コレはアレか……純菜を見捨てようとした罰か。ならば自業自得だな。仕方ない

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