純菜の悩み
「で、師匠。白は見つかったんですか?」
昨日の事を師匠に問うと、師匠 (とハイド)は昨日有った事を話してくれた。
昨日、私が逸れた後、直ぐに土砂降りの雨が降り、避難の為に建物の中に入った。しかし、それが罠だったらしく建物から出られなくなったそうだ。
仕方なく脱出方法を探して居る内にメンバーは分断され、純菜&コルネリア様ペア、ベルナール兄弟ペア、ピンの師匠に別れてしまったらしい。
彷徨って居るとモンスター出現。倒しながら進むが中々脱出方法が見つからない。暫く経つとドアが勝手に開いて外に出られたらしい。
「お前が観覧車のモンスターを倒したからだろう」
「入らなくて正解だったな」
私のおかげか! 私ってやっぱり凄くね?
「白は結局無かった。コルネリア様が感じたのは、あの廃墟と化した遊園地に居たモンスターの1匹が、獲物を誘き寄せる為に【今欲しがって居る物】を写し出す能力が有ったからだ」
つまり、獲物が欲しい物を目の前にチラつかせて、誘き寄せて食うという事か。
「これにより白い宝具が写し出され、コルネリア様は誤認した」
白い宝具だと思った物は偽物だったと……行った意味ないな
その後は皆無言になり、外で遊ぶ6人を眺める。中に居るのは黒を持つ3人だ。紋様が見える恐れがある為、水着に慣れない3人でもある。師匠はいつも普通に見えてるけど
そこで、ふっと思った。
「ハイドって、何処に黒の刺青有るの?」
立ち上がり水を飲みに行くハイドに尋ねると
「背中だ」
っと返って来た。背中に有るのか……私も立ち上がりハイドの側に寄る
「おぉー、本当だ。何処かのヤの付く人みたいになってるよ」
ハイドの服を捲りあげて紋様を確認した。別にやましい気持ちが有って捲った訳ではないぞ。だだ確認したくて捲っただけだ
「勝手に捲るな。痴女か」
「あでっ⁉︎ 服捲っただけでゲンコする⁉︎ しかも痴女呼びかよ! 痴女じゃないし! 私、新品だし! 来世は妖精になる予定だし!」
突然、ゲンコして来たハイドに噛み付く私。ハイドはそれを流し席に戻る。唸る私
「師匠ー! 痴女呼びされた! やましい気持ちなんてミジンコ程も無いのに! ハイドなんて毛程も興味ないのに!」
私は師匠の座って居る場所の近くに滑り込み、泣き真似をする。しかし師匠は無視。酷い……
「もう、お部屋戻るー!」
私は部屋に逃げ帰りました。
そして、次の日。私達は次の国に行くべくキャンピンは海を進んでいた。
このキャンピンは変形すれば船にもなるし、潜水艦にもなる優れ物なのだ。作ったジィジ凄い!
「かなり船が居るねー」
私と純菜は屋根の上、つまり屋上部分に出て海風を感じていた。他は船内? 車内? に居る
「ここは、よく貿易船やら漁船が通る場所だからな。通航も多い」
「なーるー」
行き交う船を横目に純菜と話す
「こうしてお前とゆっくり話すのは初めてだな」
「本当にね」
純菜は基本メガ萌ことアスターと居る事が多いし、私は師匠のスパルタ訓練が多いし、コルネリア様のお世話も有る為、あまり搗ち合わない。このキャンピンに女性は3人しか居ないのに、あまり話せないとは……
「兄と戦ったらしいな。どうだった?」
「兄? あぁ! 久遠ね」
今や懐かしく感じる初 (師匠除く)六花戦。その相手は久遠だった。
「強すぎだね。先読みとか反則でしょ」
私は素直な感想を純菜に述べた。すると純菜は嬉しそうに笑い、
「だよな。やはり兄さんは強いよ」
誇らしげにして居た。純菜にとって兄は自慢らしい。そして兄自慢が始まった。純菜は嬉しそうに兄の話をして居たが急に俯いた。そして、
「私も兄の様になりたくて、強くなろうと努力して居るのだが……あのベルナール兄やカーディナリス、ギースにとって私は只の足でまといらしい。何も任せてくれないんだ」
急に兄自慢から悩みに変わった。やはり、見張りを任せてもらえないのを悩んで居たのか……
「この前の廃遊園地でも私とコルネリア様だけになった時、コルネリア様はどこか不安そうだった。やはりアナズィトンの私では頼りないのだろうか?」
「いや……世間一般から見てアナズィトンは強いと思うんだけど」
下から5番目だよ? それに殊技使える時点で勝ち組の様な気もするが……
「確かに世間一般から見れば強い方だろう。しかし、このメンバーの中では違う。戦える者は皆、ドクトゥスだ」
「私は違うよ」
「お前は例外だ」
兎に角、かなり悩んでいるらしい純菜。かなりの凹み様だ
「そんなに悩むなら、師匠か誰かに稽古つけてもらえばいいんじゃない?」
「このメンバーで狙撃手は私だけだろ? 狙撃は誰も出来ないしな……」
「いや、体術面でだね」
狙撃手はココにも居るのだけど……私もかなり上手いと自負してるよ。伊達に兄様に嫌がらせしてきてない。
「……そうだな。狙撃手という事もあって見張りも任せられないのかも……いや、狙撃手なら見張りも……近距離が苦手だしな……」
純菜はうんうん唸りながら考えている。そこまで深く考えることでは無いと思うのだが……
「大丈夫だって! 人にはそれぞれ向き不向きが有るんだから! あの師匠だって魔法ダメだし……何アレ?」
私が必死で慰めていると純菜の後ろに、とんでもないモノを見つけた。なんか大きくて細長い者が蠢いてる。
「あれ……海蛇?」
「……海蛇? あぁ。アレはそうだな」
全長400メートルはあろう大きなモンスターが居た。その名も【海蛇】。蛇と付いているが見た目は百足だ。なので足がいっぱい付いていて見ていて気持ち悪い。
「これは、マズイな」
「だねぇ……」
近くの船が1つ沈んだ……




