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私も悪よのぅ……

 

「なので、収穫は一切なかった。やはり、時間の無駄だったな」


 私達はキャンピンに帰った後、皆んなに屋敷での事を報告した。


「コルネリア様……分かっていらしたのなら何故行かれたので?」


 兄との時間は無駄だったと言い切るコルネリア様にメガ萌が手を挙げて問いかけた。


「ディーデリヒお兄様に繋がっている兄弟は、あの人だけだ。だから、知ってたらいいなぁくらいのノリで行った。まぁ、何も知らないし本当に時間と労力を無駄にしただけだったな」

「コルネリア様……随分と逞しくなられて……」


 コルネリア様の暴言に何故か感動している純菜。何処に感動要素有った?


「ところで、花弦No.19が居たんだろ? 問題無かったのか?」

「No.19はザルゾだ。ザルゾは強い。アイツの殊技は私には見破れない。よく無事だったな」


 ソフィア様組の2人が、かなり心配してくれて居たが……別にザルゾ強くなかったんだけど……


「ザルゾは強くない。殊技も悪いし動きも悪い」


 師匠がザルゾに評価を付ける。師匠の言う通りザルゾは「その殊技、本当に殊技?」と言いたくなるような残念な殊技であった。そして動きも悪く私が一撃で伸せる程だ


「カーディナリスくらいになると、花弦の殆どが弱いだろうな」

「……」


 強者の師匠からしたらザルゾは弱い。私からしてもザルゾは弱く感じる。という事は、私は強者?


「佳月はザルゾをその場から動く事なく、一撃で仕留めていたぞ」

「やりおるのぉ」


 何故かコルネリア様が誇らしげに言った。ジィジは笑ってお酒を煽り、ソフィア様組は呆然、師匠は頷いていた。居た堪れなくなったので、話を変える事に。


「と、ところで! 私、純菜の殊技知らないんだけど! どんなの?」


 私は純菜が戦っている姿を見た事がない。なので、どんな武器を使うのか、どんな殊技を持つのか知らないのだ


「私か? 私の殊技は【5キロ先まで見える目】だ。武器は銃だな。障害物が無ければ5キロ先まで見えるが、障害物が在れば普通の目と変わらない使い勝手が悪い殊技だな」


 5キロ先って……私も普通に視力強化の魔法使ったら5キロくらい見えるんだけど……


「私は射撃が得意でな、長距離からの射撃は任せろ。ただ、近距離は苦手だ」


 師匠と逆タイプだな。師匠は遠距離攻撃が苦手で純菜は近距離が苦手。因みに私はオールラウンダーだ。なので長距離からの射撃も出来たりする。

 昔、兄にイラついて何か仕返ししたかった時に、ゴム弾丸を装填した銃で5キロくらい先から兄を狙ってみた事がある。始めは当たらなかったが、徐々に当たる様になり喜んだものだ。

 ゴム弾丸が何処からともなく当たりまくった兄は両親や親戚に「誰かに暗殺される!」っと縋り付いて泣いていた。それを見て流石に罪悪感が出て止めたのだった


「……そ、そっか! その時はヨロシクね!」


 自慢気に言う純菜に何も言えなくなってしまった。どうしよう……


「さて、夜も遅い。今日は休もう。佳月、湯に入る」

「はいはい」


 コルネリア様のお風呂のお手伝い。コルネリア様のお風呂が終わり、髪を乾かして就寝まで見届けた後、自身もシャワーを浴び、リビングに戻る。リビングは灯りが消えており、誰も居ない様子。どうやら皆んな自室に戻って休んでいるらしい。


「師匠……まだ起きてます? というか今ので起きました?」

「あぁ」


 皆んなではなく師匠は真っ暗なリビングに残っていた。師匠と私は見張りの為、夜はリビングのソファーで寝ているのだ。自室の意味無いな


「私、シャワー浴びましたよ? 師匠、浴びて来たらどうです?」

「あぁ」


 師匠がシャワーを浴びに行ったので私は暗いリビングに1人になる。ソファーに横になり、目を瞑りウトウトしていたが、師匠が戻って来たので私の意識は覚醒した。

 なので師匠に今日有った事を愚痴ってみる


「聞いてくださいよ! スタニスラス様に売女扱いされましたよ……危うく、あの人の相手させられる所でした」

「あの方は女好きだからな」


 私の愚痴が終わると師匠もソファーに横になり眠る態勢をとる。お話しは終わりだ。やっと、長い1日も終わる……





 朝、誰よりも早く起きて朝食の準備をし、それが終わればコルネリア様の準備のお手伝いに行く。着替えを手伝っていた時にコルネリア様の端末がプルプル鳴り出した。電話だ


「……スタニスラスお兄様からだ」

「またです?」


 性懲りも無く掛けて来るとは……あれだけでは足りなかったのだろうか?


「はい、コルネリアで……」

『頼む! 捕まってくれ! でないと私はが殺される! あの男は使えないとみなせば即刻処分する様な奴だ! 私は死にたくない! 頼む、捕まってくれ!』


 スピーカーにしてないにもかかわらず、こちらにまでその声が聞こえて来た。声大きいな


『コルネリア……私を助けると思って! お前は妹だろ? 兄の為に……』

「お兄様、私は捕まる気は有りません。もし、これ以上、しつこく来るのなら、昨日伺った者とリンドヴァルで貴方の元に伺わねばなりません。これ以上、掛けて来るな! 愚か者!」


 最後、暴言を吐いてコルネリア様は電話をブツ切りした。そして、ドスドスと音を立てながら部屋から出て行く。随分、お怒りの様だ

 それを追おうとして、私はフッと思い出した。


「あ……私、次期当主様と兄の写真と動画拡散してない」


 なので、ポチポチと端末をいじって親戚とお友達に送っておいた

 そして親戚から迷惑メールと電話が来そうなので端末(親戚用)の電源は切っておいた





 私も悪よのぅ……

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