どうしますか?
さて、兄が倒れています。どうしますか?
① 放置する
② 恥ずかしい縛り方をして吊るしあげる ←
③ さっきのモンスターの餌にする
私は迷わず②を選びます!
コルネリア様が見守る中、私は兄を縛っていく。そして恥ずかしい縛り方をしたら丈夫そうな木に吊りあげる。これで完成。
背中に重しを乗せないのは私の優しさである
「凄いな」
側で見ていたコルネリア様は感心していた。流石、私!
「あ、モンスターが寄ってきた」
さっきのモンスターが寄って来て兄を下から見上げる。大口開けて喰らおうとしている様だが届いておらず、なんだか面白い光景になっていた。取り敢えず、写メる
面白い写真が撮れました。どうしますか?
① 兄が可哀想だ! 消去してあげよう!
② そうだ! 親戚に送りつけよう! 遺影にどうぞ
③ ギルドの受付嬢の友達に送り拡散してもらおう! これで、もう大通りは歩けないな(ゲス顔)
どれにする?
暫く考えてから、今は山の中では電波が届かない為、送るに送れない事に気が付いた。なので、どうするかは後で決める事にする
「うん……此処は?」
おっと! 兄様が起きた様だ。一体どんな反応をしてくれるか楽しみであります!!
「なっ! なんだコレ! どうなってるんだ!! ひっ⁉︎ モンスターが⁉︎ 下にモンスターが!!」
暴れる兄。それを静観する私とコルネリア様。まだ、幼いコルネリア様の教育上宜しくないと思うが、堪忍してくれ
「はっ⁉︎ かげつ……」
「あ、兄様おはよう。ご機嫌いかが?」
「言い訳あるかー!!」
キレて暴れるが、下のモンスターを見て大人しくなる。さて、どうしようかなー
どうしますか?
① 兄様が可哀想だ! 助けてあげよう!
② このまま放置プレイに ←
③ 餌にしよう
という事で放置プレイする事に。実にハードな放置プレイだ
「おい、待て! 何処に行くんだ⁉︎ 解いて行け!」
騒ぐ兄を放置してこの場を離れる事に。だって、直ぐに追っ手が来そうだし……早く離れないと……
暫く歩いてから、ふと思い出し回れ右をして兄の近くに戻る。兄は戻って来てくれたっと安堵の表情を浮かべているが、助ける気は毛頭無い
「おい、早く降ろせ。今なら許してやる」
「兄様……私は『出来の悪い兄を持って、とっても不幸』です」
「なっ⁉︎」
言ってやった! 言いたかった事を言ってやった! スッキリした!
今度こそ、兄を放置してコルネリア様とこの場を離れた。
この悪の諸行は私の所為では無いんだ! 黒い玉が悪いんだ! っと勝手に責任転嫁する。まぁ、私は宝玉の影響受けて無いらしいので私の性格だろうが……
「エグい事をするなぁ」
「だって師匠がやるなら徹底的にやれって言ってたもん」
そんな師匠は宝具の影響がバリバリ出てたりする。だって拷問時、敵が情報吐いたのに拷問続けたりしてたもん。これは影響受けてるに違いない。もしかしたら、性格かもしれないけど……
暫く歩くと、ある事を思い出した。それは……
「はっ⁉︎ 師匠忘れて来た!」
師匠だった。師匠を崖の上に置いて来たのを忘れていた。
「でも、師匠は魔法音痴だし……飛び降りて来ないだろうから山道から降りて来て私達探すかな? でも、師匠は方向音痴だしな……」
師匠は魔法音痴だし、機械音痴だし、方向音痴だ。師匠は魔法が苦手なので、彼の殊技は魔法系統を使えなくする殊技なのである。実に単純明解である。
機械音痴なのは、端末も碌に扱えなかったり、旅先の宿に備えてあるパソコンが使えなかったり、電話が出来なかったりしていた為、勝手に機械音痴認定した。まぁ、強ち間違いではないと思う。
師匠の方向音痴には何度も困らされた。今回、此処に出てしまったのだって師匠の所為である
世の中、完璧な人なんて居ないんだと師匠に会って思い知らされた。
「どうやって師匠と合流します?」
もう、辺りは暗くなり始めた為、野営の準備に取り掛かろうか迷う。しかし、火を起こせば居場所がバレる恐れがあるし……師匠と逸れてしまった今、下手に敵と遭遇しない方が良い
「リンドヴァルは方向音痴だしな……それに、この森では難しいだろう。取り敢えず、電波の届く所に出て連絡を待つかだ」
なので一旦、森から出る事に。しかし、森から出るには今日登った山を登る必要がある。待ち伏せされたりしたら溜まったものではない。では、どうする?




