4話 とある冒険者の話(冒険者目線)
俺達【不滅の剣】は、薬草採取の依頼で森に来ていたんが...そこでダンジョンらしき洞窟を発見した。
「なあ、ここってダンジョンだよな?」
「ああ、この特有の嫌な感じは間違いない。」
「でも、こんな所にダンジョンが在るなんて情報、ギルドには無かったよね?」
「おお!てことは新発見のダンジョンか!」
「ギルドに布告したほうがいいんじゃない?」
「いや、入ってみようぜ。せっかく見つけたんだし。」
「そうね、できたばかりのダンジョンなら私たちでも攻略出来るかもしれないし、私も賛成よ。」
俺達のパーティーは、剣士の俺、魔術師のフラン、盗賊のケイパー、神官のフェーレの4人でバランスも良いし、強力なモンスターが出ても逃げるくらいは出来るだろう。
こうして、俺達は発見したダンジョンに入っていった。
中に入ると、そこは古代遺跡のような雰囲気の迷路になっていて、早速スケルトンが出てきた。
「アンデッド系のダンジョンですか...悪趣味な。」
フェーレがそう呟く。教会ではアンデッド系は、モンスターの中でも特に邪悪で非人道的なモンスターとされていて、教会に所属しているフェーレはアンデッド系のモンスターを嫌っている。
『浄化』
フェーレが神官の専用魔法を発動すると、近くにいたスケルトンが一掃される。
「このダンジョン、フェーレ以外出る幕ないんじゃない?」
フランが言っている通り、本当にフェーレ以外出る幕がなさそうだ。出来立てのダンジョンなら低位のアンデッド以外出ないだろうし。
その後も出てくるモンスターはスケルトンだけで、何のアクシデントも無く迷路を進んでいき、無事にボス部屋まで到達した。
「どうする?この辺で帰るか?」
「せっかくここまで来たんだし、ボスも倒して行こうぜ。」
「でも、私たちで倒せるのかな?」
「大丈夫だろ、ここまでスケルトンしか出てこなかったんだし、どうせボスもスケルトンナイトとかだろ。」
「そうですね、こんな不浄なダンジョンは早く潰してしまいましょう。」
ボス部屋に入ると、そこは別世界だった。
荒廃した大地、紫の禍々しい月、全体に薄く出ている霧は、触れる肌に火で炙られる様な痛みが走る。
全員が驚いて固まっていると、前方からザッザッザッと足音が聞こえてくる。
急いで前を向くと、そこにいたのはボロボロのゴスロリを着た、人形の様に生気を感じさせない美少女だった。そして、姿がはっきり見える距離まで来ると、少女は口を開く。
「あなた達が、マスターが言っていタ侵入者ね?」
「そうだが、君は?」
「マスターの住居に踏み入ったこトを後悔し、死にナさい。」
そう言うと、少女は一番近くにいたケイパーの前まで来ると、ケイパーの背中から少女の腕が生えた。少女が腕を引き抜くと、胸に穴が開いたケイパーが崩れ落ち、大きな血だまりができる。
『回復ッ』
フェーレが急いで回復魔法をかけるが、治る事は無い。
「そんな事しても無駄、もう死んでいるもの。」
「あんたッ、よくもケイパーをッ!『火炎の大渦』」
フランが発動したのは、Bランクのモンスターにさえ致命傷を与える自分の命を削った一撃。
しかし、その炎は少女の白い肌に傷一つ作ることなく、少女の服を少し燃やすだけで終わる。
「う、嘘...そんな...」
それを見て、フランは絶望の表情を浮かべている。なぜなら、あの少女、いや、少女の形をした化け物は少なくともAランクのモンスター。
Aランクのモンスターは1パーティーで倒せるような物じゃない。国を挙げて討伐隊を編成して、それでも甚大な被害を出してやっと倒せるレベルの化け物だ。勝てるわけが無い。
そして少女が俺達の方を向く。人形の様に整った顔は、普段なら見とれていただろう。しかし今は、見つめられても恐怖しか感じなかった。
少女がフランに手を向けると、少女の服の裾から、数匹の黒い蝶が現れ、黒く光る鱗粉を振りまきながらフランに向かっていく。
鱗粉に触れたフランの肌は黒く変色し、黒くなった部分から体が崩壊していく。
それを見て、俺は少女に切りかかっていた。スキルをいくつも発動した一撃。
しかし、その一撃は少女の片手で止められ、その手の薄皮を切り裂くことすらかなわなかった。
そして次の瞬間、俺は何の抵抗も出来ず、頭を潰された。
初の戦闘描写(?)です。下手だったらすみません。