表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/24

18話 開戦(アンデッドサイド)

勝てない。

レッサーリッチはそう思っていた。主から命令を受け、街を見た時に分かっていたことだが戦ってみてそれを確信した。

今はスケルトンの数と復活能力を活用して持ちこたえているが、冒険者の後方から進行する白いローブを着た連中が到着すればスケルトンはすぐに一掃されるだろう。


スケルトンと冒険者の戦いに、兵士達も到着しスケルトンが目減りし始める。

「行ケ、ゾンビ達、レイス達よヨ。」

それに対してレッサーリッチはゾンビとレイスを動かす。

スケルトンに比べて移動速度が遅いゾンビだが、その分スケルトンには無いパワーがある。

レイスには低位だが、闇魔法を使える。闇魔法はアンデッドには効かず、正者だけにダメージを与える。そのため人間側の魔術師と違い、そこに味方が居ようとも関係なく魔法を乱射できる。


今までスケルトンの攻撃力の低さから前に出すぎていた者以外、重傷者を出していなかった混成軍側だが、攻撃力の高いゾンビとレイスの参戦により徐々に重傷者が増え始める。


しかしやはり1人1人の戦闘能力の差は大きい。戦闘開始から時間がたつと、最初は1000体もいたスケルトンとゾンビは徐々に数を減らし、両方とも今では500程しかいない。

さらにそこに神官まで到着する。もはやアンデッド軍が殲滅されるのも時間の問題だ。


しかし戦闘開始からさらに時間がたつと人間とアンデッドの決定的な違いが現れる。

それは疲労の有無、痛覚の有無だ。人間は長く戦えば疲労がたまり、動きが鈍くなる、当然のことだ。

しかしアンデッドはどうだ?どれだけ戦っても、どれだけ働いても疲労はしない。

次に痛覚、人間は傷を負えば動きが鈍り、死ぬほどの傷でなくとも戦意を失う。

しかしアンデッドには痛覚は無い。人間なら動けなくなる程の傷を受けても平気で戦い続ける。

こうして、時間がたてばたつほどアンデッドが有利になる。


それでもやはり個々の戦力差は大きいし、神官の浄化によりアンデッドは数を減らしていく。何より高ランク冒険者は健在、混成軍側が負ける道理はない。


勝てない、それは最初から分かり切っていた。ならなぜレッサーリッチは主にあそこで大口をたたいたのか?

人間共との戦闘に使っているのは、スケルトン1000体、ゾンビ1000体、レイス1000体。レッサーリッチが率いるアンデッド軍の殆どが戦闘に参加していない。

残りのスケルトン4000、ゾンビ4000、レイス2000は何処に行ったのか?




 混成軍                       アンデッド軍

・冒険者:500(約100名が戦闘不能)    ・スケルトン:5000(約500体が討伐済み)

・兵士 :800(約300名が戦闘不能)    ・ゾンビ  :5000(約500体が討伐済み)

・神官 :100                   ・レイス  :3000(約200体が討伐済み)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ