12話 実戦テスト
ダンジョンよ!私は帰ってきた!
とりあえず、ダンジョンの外見を侵入者が見つけやすいように変更しておこう。選ぶのは遺跡、何でそれにしたかって?まあ僕のダンジョンの雰囲気に合うだろうと思ったし、森の中に在っても違和感が少ないだろう。
まあ、昨日まで無かった遺跡が急に出てきたら違和感どころの話じゃないが、要は雰囲気だ。
想像してみろ、ファンタジーな森の中に近代的な要塞が在ったら雰囲気ぶち壊しだろ?
ついでに一階層のモンスターのバリエーションを増やしておくか。
増やすのはゾンビとレイスだ。
ゾンビはEランクで、スケルトンよりパワーがあるがスケルトンより足が遅いモンスターで、
レイスはDランクのモンスターで、基本的に物理攻撃が効かず下位の闇魔法を行使するモンスターだ。
両方とも召喚門を作ってピッタリ300DP、これで僕の持っているDPは使い切った。
何しようか?DPは使い切ったからすることないんだよな...
アイリスの所にでも行くか。
「そういえばあの勇者、アイリスから見てどうだった?」
「強いです、人間ではあり得ないほどに。」
「そうか...早めに対処する必要がありそうだな。」
しかし勇者ねぇ...周りの3人も同程度の実力と考えると、本当に頭が痛いよ。何か対抗策を考える必要があるな。
≪侵入者が現れました。≫
お、やっと来たか侵入者。映像を見る限り見る限り、街で煽ったチンピラ3人組か。
見た所モンスター達を倒しながら順調に進んでいるが、残念そっちは行き止まりだ。とりあえず、物理攻撃しか無いみたいだからレイスを集めておこう。
予想通りチンピラはレイスに手も足も出ずにボコられていた。魔法使えない相手にはレイス強いな。
≪侵入者が撃破されました。2400DPを取得しました。≫
一人頭800DPか、この前の冒険者のほうがDPが多かったが何か違いがあるのか?
妥当な所だと、侵入者の強さに応じて取得DPが変動するってところか?スライムは10DPしかなかったし。
しばらくして次の侵入者がやってくる。今度は元冒険者4人組、今度は死霊の騎士の実戦テストをしてみようか。
二階層まで来るのを待ってても仕方ないし、死霊の騎士を一階層まで移動させて侵入者にぶつける。
結果は死霊の騎士の圧勝、元冒険者は4人で上手く連帯を取っていたが、1人やられた時点で連帯に穴ができて一気に崩されていた。
≪侵入者が撃破されました。4000DPを取得しました。≫
1人頭1000DPってことは最初の冒険者達と同格位ってことか?
ていうか死霊の騎士は結構強いな。遠距離攻撃はできないけどその分近距離戦が強い。
今の侵入者には前衛が2人いて、両方を同時に相手して優勢に戦っていた。
しかも後衛が飛ばしてきた魔法をマンガみたいに剣で弾いたりしていた、あれはカッコよかったなー。
死霊の騎士の騎士団とか作ってみてもいいかもしれないな。