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11話 街での騒動

街の方で爆発が起こり、そこから火の手が上がる。

それを見て、勇者達は急いで走っていく。いやー、ここで冒険者の女に付けておいた保険が発動するとは...

かなり良いタイミングで発動してくれたな。


僕が冒険者の女に仕掛けておいた保険、それはダンジョンマスタースキルの他に3つだけ持っているスキルの1つ、【死の刻印】だ。

効果は簡単、対象にスキルを発動して死に方とトリガーを設定するだけ。一見強そうに見えるが、このスキルかなり使い勝手が悪いのだ。何故なら寝ていたり気絶したりして意識を失っている相手にしか発動できないうえに、刻印を付けた部分を切除されたりしたら効果を失ってしまう。


ちなみに今回設定した死に方は爆死、刻印が爆発して対象を殺すんだが、ここまでの威力があるとは...

トリガーの方は、僕のダンジョンのことを話そうとした時だ。

大分派手に爆発したし、あの分なら家とかも数軒くらいは吹き飛ばしたはずだし、人間も結構巻き込んだはずだ。

この様子なら街の衛兵とかは大方そっちに向かったはずだ。今のうちに目的を果たすとしますかね。


―1時間後―

いやーなかなかの成果だったよ。ダンジョンが在るかも?的な事を匂わせるだけで馬鹿な奴らは引っ掛かる。

どんなダンジョンかも分からないのによく行く気になるよな、もう少し慎重だったら死ななかったかもしれないのにねえ。

まあそんなことはどうでもいい、爆発地点の様子でも見てから帰りますかね。


爆発が起こった所の近くまで来て、そこで僕が見た光景はスゴイ物だった。

火こそもう消えていたが、家は崩れ、無数に無残な焼死体が転がり、その前で泣き叫ぶ者がいる。

いやー絶景絶景。


「マスター、嬉しそう。」

おお、ついにやけてしまったか。人が悲しんでいたり苦しんでいるのを見ると、つい笑ってしまいそうになる。

これはダンジョンマスターになったからなのか、前世からのものなのか...どうなんだろう?


そこに、まためんどくさいのが来た。

「この状況を見て、何故笑えるッ!」

勇者か...なんでコイツこんなに僕に突っかかってくるんだよ。めんどくさいから今回はスキルのテストがてらあしらわせてもらおう。

発動するスキルは僕の2つ目のスキル、【偽りの復活】。


発動すると、周りに転がっていた焼死体が立ち上がる。そして近くにいた人間を襲い始める。

「貴様ッ!何をしたッ!」

「おやおや?今は僕と話している場合ですか?」

「クッ!」


僕が作ったゾンビはBランク下位と同程度の戦闘能力で即戦力になる代わりに一定時間で体が耐え切れずに自壊しちゃうんだよね。

それじゃ、ゾンビが勇者の足止めをしている間にさっさと僕は帰らせてもらいますかね。



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