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9話 貧民の少女

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さてさてやってきました初めての街、やっぱりイメージ道理の中世ヨーロッパ風の街並みだ。

しかも、動物の特徴であるケモ耳や尻尾を生やした者や、長く尖った耳をもった者までいる。ファンタジー定番の獣人(ワービースト)森妖精(エルフ)といった亜人達だ。

お、店の方を見れば剣を売っている鍛冶妖精(ドワーフ)もいる。

やっぱり男としては、こういういかにもファンタジーな物を見るとテンションが上がる。


お、凄い、偶々見つけた獣人の女性の猫耳がピコピコと動いていたのだ!いやーやっぱ動くのか、しっかしどうなってるんだ?

物珍しさで猫獣人の女性を見ていると、アイリスが手を強く握ってくる。

「むぅ...マスターは、ああいうのが好きなの?」

よほどまじまじと見ていたのだろう。アイリスが拗ねている、こういうところは見た目通りなんだな。

「いや、獣人の耳ってどうなってるのかと思ってね。」


それじゃあ、観光もこの辺にしてここに来た目的を果たそうか。

こういったファンタジーな中世の街にはほぼ絶対あるであろう物だ。

出店?確かに見て回ったら面白いかもしれない、でもそれじゃない。冒険者ギルド?そんなところに行ってもしバレたら袋叩きにされて終わりだ。


正解はスラムだ。スラムに行って乗せ易そうなチンピラや冒険者のドロップアウト組を煽ってダンジョンに来るように仕向ける。

何でそんな回りくどい事をするかって?そりゃあダンジョンに来る人間をある程度選ぶ為だ。僕は絶対に勝てる相手としか戦う気が無いからね、勝てそうな相手だけダンジョンに招こうって訳だ。


て事でやって来ましたスラム街、。

さっきまでいた所と違い道もしっかり舗装されていないし、ゴミが散乱し、異臭が鼻を衝く。

あーやだやだ、ホントこういう所にいると臭いが移りそうだ。さっさと目的を果たしましょうかね。


そう思い周りを見ていると、近くの家ともいえない様なボロ家から、ボロボロの布切れを着た少女が出てくる。身なりはアレだが、なかなか可愛い子じゃないか。まあ、アイリスには及ばないがな。


「す、すいません、貴族様ですよね?」

?僕は貴族じゃないけど...なんでコイツは僕達が貴族だと思ったんだ?

あ!服か!僕達が着ている服はこの街に居る人より上質な物だ。だからこの子は僕達が貴族だと思ったのか。

しかし、貴族だと思うなら何で声をかけたんだ?何が目的だ?


「ど、どうか、お金を分けてくれないでしょうか...妹を助けるために、今すぐお金が必要なんです...!」(殺しますか?私ならこの程度の相手なら、1秒とかかりませんが?)

アイリスが念話を飛ばしてくる。アイリスの方を見ると、殺気の籠った眼で少女を睨んでいた。

大分殺気立ってるな...

(いや、流石にここで騒ぎを起こすのは不味い)

(なら、どうするので?)

そうだな、どうしたものか...金があれば渡してしまうのが一番早いが、僕は貴族どころかこの街の住民ですらない。金なんて持っているはずがないのだ。

ああもうめんどくせー、どうしてこうなった?


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