聡クンのお母さん
早苗先生が帰りの見送りに、聡クンのお母さんと言い合いになった。
理由は聡クンの肘に絆創膏があり、何故傷つけたかをせめている。
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聡母 「滑り台で擦り剥いたぁ? はあ?」
早苗先生「はい、大変申し訳ありません」
聡母 「どうして聡には、先生の目が行かないんですか?」
早苗先生「いえ、そんなつもりじゃあ」
聡母 「じゃあ、なんですか? この絆創膏は!」
あの人間、おこってる
こわいこわい
エプロン『かわいそうに、あれはいちゃもんだ』
いちゃもん?
いちゃもん?
エプロン『つまり、言いがかり』
言いがかり?
言いがかり?
エプロン『……ウーン……悪い人間』
わるい人間!
わかる! わるいんだ
聡 「ママ……」
聡母 「聡は黙ってなさい!」
聡 「ママァ……アーン」
聡母 「ほら、聡を泣かせて! 何を考えているの?」
早苗先生「いいえ、私は泣かせてません!」
聡母 「泣かせたじゃない」
ちがうね
うん
エプロン『ああ、これは違う。しかしまあ』
聡母 「謝りなさい!」
早苗先生「え?」
聡母 「私に無礼ばっかり! 謝りなさい」
早苗先生「……いい加減に……」
園長先生「早苗先生!」
早苗先生「え、園長先生」
園長先生「謝りましょう! 私が謝りますから」
早苗先生「え?」
聡母 「当然です!」
エプロン『やれやれ、みんなが呆れてるって』
うん
聡も居心地悪そう
園長先生「わかりした、謝ります」
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第四十七話 謝る先は
聡クン、滑り台でアイタタしたの?
「うん、少し」
そうなんだ。
泣いた?
「ちょっとだけ」
痛かった?
「うん」
そう、ごめんなさい。
もう一つ聞いていい?
「うん」
こわかった?
「ううん、こわくない」
早苗先生好き?
「うん、大好き!」
あらら……聡クン。
滑り台と、今と、どっちがこわい
「……ママ、こわいぃ! アーン」
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聡母 「何なんですか? わたしが悪いとでも」
園長先生「悪いとか悪くないではありません! 今のお母さんは怖いんですよ」
聡母 「な!」
園長先生「聡クンに一生懸命なのはわかります。ですが、怖がらせてはいけません。早苗先生の指導はしっかり私がやります。ですからここは聡クンの為にも……お願いします」
聡母 「……わかりました! お任せします。さっ、ごめんね聡! ママは心配だったのよ」
聡 「ママア」
エプロン『さすが園長先生!』
本当にすごい。
本当にすごい。
園長先生「早苗先生、いかなる時も子供を怖がらせてはダメ! 感情むき出しの聡クンのお母さんと同じです。落ち着いて対処して下さいね」
早苗先生「はい! ありがとうございます。園長先生! 勉強になりました」
園長先生「早苗先生は一生懸命やってます。だから聡クンもわかってくれてますから」
なんだか人間はたいへんだ。
うん、本当に。
エプロン「……確かに」




